イギリスのアンティーク カフリンクス

 
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イギリス海軍の紋章を施したチェーン式カフリンクス。赤と白のエナメルがとても綺麗です。価格18,900円。問OLD HAT。

ビジネスマンのシャツの袖口は折り返さないタイプのものが主流ですが、袖口をダブルにしてカフリンクスで留めると、ぐっとドレッシーな雰囲気になります。いつもと同じスーツでも袖口からカフリンクスがチラっと見えるだけで周囲に与える印象も変わります。

昨今のカフリンクスブームにより、で既製品のシャツでもダブルカフ仕様のものが増えており、購入が容易になりました。既製品でサイズが合わないときはオーダーメイドするのも方法です。パターンオーダーだとけっこうお手頃です。

最近は面白いデザインのカフリンクスも増えてきており、それはそれで楽しめますが、ときにはイギリスのアンティークのものを着けて背筋をピンと正すのもおすすめです。

先日、原宿のOLD HATに立ち寄ったところ、かなりの数のカフリンクスが入荷していましたので紹介しますね。もちろんイギリス製です!
 

チェーン式のアンティーク カフリンクス

 
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アールヌーボー期の装飾的な意匠を映すカフリンクス。19世紀末のもので、白蝶貝が施されています。価格25,200円。問OLD HAT。

さて、アンティークのカフリンクスもいろいろありますが、イギリスのものは圧倒的にChain Link(以下チェーン式)のものが多いです。これはフェイス(Face)とバッキング(Backing)をチェーンや8の字型の金具などでつないだタイプです。

バッキングとは手首の内側にくるパーツのことで、ボタン穴からカフリンクスが外れないように裏から押さえている(支えている)部位です。なかにはどちらもフェイスになったダブルフェイスのものもあります。
 
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チェーン式のシンプルなカフリンクス。ニッケルシルバーにエナメルのストライプを施したデザイン。とてもモダンな雰囲気です。1930年代製。価格18,900円。問OLD HAT。

チェーン式のカフリンクスは、種類も多くて選ぶ楽しみがある反面、着用するのに慣れが必要です。シャツの袖口にカフリンクスをセットしてから袖を通すのが楽なんですが、オーダーしたシャツの場合、手首周りをある程度フィットさせるようにしているため、手を通す余裕がありません。

そのため、袖を通してからカフリンクスを装着することになりますが、あらかじめ袖口のボタン穴の片方(外側)にカフリンクスを着けておき、袖を通してから内側のバッキングを留めるのがコツです。一方の手しか使えないため慣れるのに時間がかかります。

執事に留めてもらうのが理想ですが、次善策として妻か恋人、母親にお願いしましょう。それが難しい人はスナップ式のカフリンクスがいいでしょう。
 
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対になったカフリンクスを引っ張ると中からチェーンがでてきます。チェーンが伸縮するエクステンションカフリンクスです。ゴールドプレート。1930年代製。18,900円。問OLD HAT。

チェーン式にも、対になったカフリンクスを引っ張ると内蔵されたチェーンが伸びる構造のものがあります。あらかじめシャツの袖口に着けておいて、袖を通すときにチェーンが伸び、そして縮むという画期的なアイデアものです。

次のページでは、ちょっと変わったカフリンクスを紹介します

スナップ式のアンティーク カフリンクス

 
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中央にマザーオブパールをあしらったスナップ式のカフリンクス。使いやすさとデザインの面白さから人気があります。1920~1930年代製。価格16,800円。問OLD HAT。

スナップ式はスナップボタンと同じ構造で、対になったカフリンクスの凹凸部の噛み合わせで留める方法です。このタイプの装着は簡単で、あらかじめボタン穴に片方ずつ着けておき、袖を通してから凹凸部をパチンと合わせればOKです。

カフリンクスのなかでも立体的なデザインが特徴で、マザーオブパールを埋め込んだものなどもあり、コレクションしている人も多いです。今回はイギリス製のものをメインで紹介していますが、アメリカのアンティークでもときどき見かけます。
 
KUM-A-PART
アンティークのアメリカ製KUM-A-PARTのカフリンクスです。スナップ式は英米ともに見られるデザインです。私物。

なかでも“KUM-A-PART”のロゴの入ったタイプは作りもよく人気です。これは1918年にアメリカのAteleboro Manufacturing社(後のSwank Inc)が手掛けた商品で、当時のヒット商品です。イギリスにも同じデザインがあるのでどちらが早かったかは不明です。
 
次のページは、装着のしやすいスウィブル式・一体型のカフリンクスについて

装着のしやすいスウィブル式・一体型になったタイプ

 
swivel
スウィヴル式のカフリンクス。これはイギリスのアンティークですが現行品にも多く見られるタイプです。とても使いやすい反面、アンティークの場合はとくに繊細にできているので、丁寧に扱わないといけません。私物。

現在巷で売られているカフリンクスはほとんどがスウィヴル式(swivel)といわれる、バッキング部がバネになったものが多いです。装着方法はT字状のバッキング部を倒してシャツの袖口の外側のボタン穴に通しておき、袖を通してから内側のボタン穴に差し込んで、倒したバッキング部を起こしてT字状にして完了です。基本的にはチェーン式と同じですが、スウィブル式のカフリンクスの装着はとても簡単です。その反面エレガントさには欠けます。
 
TIFFANY
ティファニーのカフリンクスの現行品。一体型になったタイプで、とても使いやすいのが魅力です。私物。

さらに着けやすいのがフェイスとバッキングが一体型になったタイプで、こちらはティファニーの商品でよく見られます。留め方はチェーン式やスウィヴル式と同じですが、内側のボタン穴に差し込む作業がラクなんです。少し左右に揺らしながらグイグイと押し込んでいくと、意外と簡単に着けられます。カフリンクスのなかでもっともストレスが少なくて済むタイプです。

現行品のカフリンクスのなかにもクラシックなデザインのものもありますが、やはりモダンな雰囲気のものが主流です。そういう装いの時にはいいんですが、クラシックな雰囲気を演出したいときにはやはりアンティークです。
 
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ダブルフェイスになったチェーン式のカフリンクス。シルバー製のシンプルなデザインはコーディネートしやすいです。価格18,900円。問OLD HAT。

アンティークのカフリンクスの魅力はやはり希少性です。似たデザインのものはありますが同じデザインのものはほとんどありません。現行品のようにブランドのステイタス感で選ぶのではなく、作りの丁寧さデザインの繊細さで選ぶことが多いです。というのもブランド名はあってないようなものですから、自分の美意識で選ぶしかないんですね。

OLD HATの場合、シンプルなデザインのものなら1万円台後半で購入できます。けっして安くはないですが、私自身この価格帯の現行品を買うくらいならアンティークを選ぶと思います。
 
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上の写真のカフリンクスの裏面にはシルバーのホールマークが刻印されています。ここから製造年がわかります。今回は調べていないので製造年は不明です。

作られた年代を特定するのは難しいですが、デザインである程度はわかります。シルバー素材のものはホールマークが裏面に刻印してあるのでホールマークの小冊子を見ればいつ頃製作されたものかがわかります。製作された年代がわかれば時代背景をあれこれ考証できるので、さらに親近感がでてきます。

スーツやシャツ、ネクタイ、シューズのすべてが現行品であっても、アンティークのカフリンクスを一つ着けるだけで文学的というか、なんとなく知的に見えます。さらに腕時計をアンティークにするとカフリンクスととても調和し、趣味のよい人に見えます。クラシックなデザインの機械式腕時計でも似た印象を与えます。

スタイリッシュなスーツスタイルのときは現行品にし、クラシックな装いのときはアンティークのカフリンクスを選ぶ。そんな賢い選択がおすすめです。

商品のお問い合わせ先
OLD HAT
東京都渋谷区神宮前 6-28-5
宮崎ビルB棟3階
TEL&FAX 03-3498-2956
営業時間 12時~20時
年中無休
http://www.oldhat-jpn.com/

〈 関連サイト 〉
アンティークではありませんが
こちらのカフリンクスもクオリティーが高くておすすめです。
ミノワダジュエリークラフト
http://www.minowada.net/
 

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