最初に覚えるべきこと


着こなし上手なテーラー
サローネ オンダータの水落卓宏さん。スーツ、シャツともに無地で、ネクタイのみ柄物。とてもクラシックな装いで、もう完璧です。ポケットチーフはティービーフォールドですね。

スーツのスタイルにもブリティッシュやアメリカン、ナポリ仕立てなどいろいろあるが、それは好みに任せるとして、まず大切なのは「スーツ」「シャツ」「ネクタイ」の組み合わせ。

スーツのラペル幅に同調してネクタイの幅も決まるし、シャツの衿の開き具合によってネクタイの結び方も変わってくる。

そういう細かなテクニックは後から覚えればいいこと。重要なのは「無地」と「」の関係だ。

最初に結論を言ってしまえば、「無地2+柄1」という組み合わせのルールがある。

この法則を踏まえたうえで、人気のテーラーたちの上手な着こなしを見てほしい。

無地2+柄1の法則 組み合わせパターン


着こなし上手なテーラー
Vick tailorの近藤卓也さん。間隔の細かいストライプスーツを着用。シャツとネクタイはやはり無地です。とってもエレガントな雰囲気が伝わってきます。ポケットチーフはクラッシュドスタイルで、優しい感じが漂ってきます。


●スーツ無地+シャツ無地+ネクタイ柄物
●スーツ無地+シャツ柄物+ネクタイ無地
●スーツ柄物+シャツ無地+ネクタイ無地


以上が無地2+柄1の3パターン。とても簡単でしょっ(笑)。

本当は最も美しくエレガントに見えるのは「スーツ」「シャツ」「ネクタイ」がすべて無地! なのだがすべて無地にすると、色の組み合わせや素材感など、かえって難しくなってしまう。誤魔化せなくなるのだ。

柄物をひとつ加わえることで、周囲の視線を柄物に集めやすくなり、少しばかり色の組み合わせがおかしくても気付かれない(はず)。

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無地1+柄2はやはり難しい


着こなし下手なガイド
ガイド倉野の着こなし。グレンチェックのスーツにドットのニットタイ。シャツはクレリックシャツ。ん~、ネクタイを無地のニットタイにしたほうがスッキリ見えますね。ネクタイが少しゆるんでいるのも反省点。ポケットチーフは自分で挿したのではなく、勝手に挿し込まれました。なので、ちょっと不自然ですね(笑)。

ところが無地1+柄2になると、柄物同士が調和しなくなりコーディネートが難しくなる。

唯一うまくいくのが、ストライプスーツ+無地のシャツ+小紋やドットのネクタイというパターン。柄+無地+柄という組み合わせ。

これは柄物が隣同士にならないため、うまくまとめやすい。ただストライプが目立つスーツにストライプのネクタイを合わせると、シャツが無地でもうるさく見えてしまう。

ただうるさいだけでなく、ともにストライプなので、“流れるような”の印象が強くなり、なんとなく不安感を覚えてしまうのだ。

同じ柄でも小紋のネクタイは左右対称で安定したイメージがあるため、ストライプスーツにも合わせやすい。

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ストライプのネクタイをしたときは、スーツもシャツも無地が基本


着こなし上手なテーラー
LID TAILORの根本修さん。ストライプのネクタイを着用しているときは、スーツとシャツは無地が基本。ボタンダウンのロール感もいいですね~。ポケットチーフはティービーフォールド。

雑誌などではパターン・オン・パターンの高度なテクニックをいとも簡単に紹介しているが、よく見ると変だったりする(苦笑)。

遠くから無地に見えるストライプスーツは問題ないが、派手なストライプスーツの場合、素直に無地か小紋のネクタイを合わせたほうがいい。

着こなし上手なテーラー
テーラー・ケイドの長谷井孝紀さん。着ているのはブレザーかジャケットですね。やはりジャケットもシャツも無地なのでストライプのネクタイでもうるさくないですね。とてもエレガントです。ポケットチーフの挿し方はトライアングラー。

このパターン・オン・パターンの組み合わせはウィンザー公が有名だが、ビジネスマンが真似をする必要はない。むしろ往年の俳優ケイリー・グラントの着こなしを学ぶべきだ。

彼は無地のシャツとネクタイの組み合わせが多く、その端正な着こなしは勉強になる。今の時代には面白みに欠けるかもしれないが、やはり基本は大切だ。

その後、覚えるべきこと


素材の組み合わせやネクタイの結び方、パンツの丈や折り返しの幅、ソックスの色と素材のこと。

さらにスーツと靴の組み合わせなど、まあ~、ほんと覚えることがたくさんある(笑)。機会を見つけて紹介しますね。

[関連リンク]
サローネ オンダータの水落卓宏さんの記事はこちら

Vick tailorの近藤卓也さんの記事はこちら

LID TAILORの根本修さんの記事はこちら

テーラー・ケイド(長谷井孝紀さん)の記事はこちら
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