スーツをばっちりきめたつもりでも、意外とおろそかになりがちなのが持ち物だ。そこで、仕事ができる男の小物とはいったい何かを考えてみたい。

できる男の小物3か条

  1. 自分流のこだわりをもつ
  2. 上質のものを選ぶ
  3. トレンドはさりげなく、控えめに

では具体的にアイテム別で考えてみたい。

足元はロングノーズでシャープ感を演出


ロングノーズのシューズ
ロングノーズのアルフレッド・サージェント。足元にシャープな印象を与えてくれる。私物。
シューズが磨かれているのは基本中の基本だが、それだけでは物足りない。できれば主流になりつつあるロングノーズをメインに、ラウンドトウ、セミ・スクエアトウを履き分けたい。

たとえば、通常はスタイリッシュに見えるロングノーズのモデルを着用しているが、取引先が年上の相手の場合は、ラウンドトウやセミ・スクエアのトウのモデルを履いて、柔らかな印象を与えるのも賢明だと思う。

40歳代以上のビジネスマンはきっとロングノーズに馴染みがないはずだし、シャープなトウに違和感を抱くかもしれない。


セミ・スクエアトウのシューズ
旧チャーチを代表するチェットウインド。セミ・スクエアトウのラスト73は安心感を与える定番トウだ。私物。
そんなとき昔のチャーチのウイングチップを履いていたりすると、それだけで話が盛り上がるかもしれない。「ラスト73っていいですよね~」なんて言われれば、「コイツできるな」と思ってくれるかも。

40~50歳代にとって、グッドイヤーウエルト式のウイングチップは定番中の定番モデルということを頭に叩き込んでほしい。


チゼルトウ
チゼルトウは以前からあったディテールだが、最近再び注目されている。写真はロブスのトウ。参考商品。
ロングノーズの定番化にともなって、チゼルトウというのもこだわる男にふさわしいディテールだ。横から見ると先端がノミのようにストンと落ちているのが特徴である。英国のジョージ・クレバリーがその代表。


スキンステッチ
熟練した靴職人による手仕事の証。それがスキンステッチだ。参考商品。
またUチップの場合、フロントの処理にもこだわりたい。九分仕立てや手仕事が多い高級靴には、スキンステッチと呼ばれるディテールを見ることができる。

熟練した腕のいい職人にしかできない技だ。このような細かなところにこだわるのも、できる男への近道である。


けっしてスネ毛は見せない


以前、スケスケのナイロン靴下がオジサンくさいとOLから言われていたが、いまではスネ毛がチラッとでも見えたらすぐオジサンなのだ。

で、どうすればいいかというとロングホーズと呼ばれる長い靴下を穿くことだ。近頃日本でもようやく認められてきたようで、有名百貨店の靴下売り場でも扱っている。

海外有名ブランドのものは少し高額のため購入するのを躊躇してしまうが、国内ブランドのものなら値段も手頃だ。

ハリソンのロングホーズ
ハリソンのロングホーズ。サイズ:25~26cm。色:チャコール、ブラウン、ネイビー、ブラック。各1470円(税込み)。問い合わせ/ハリソン。
おすすめはハリソンのロングホーズ。ファインメリノエジプト綿など、高級素材のものを揃えている。

1500円前後で購入でき、しかも無地だけでなく柄ものもあるので一週間のローテーションもバッチリだ。これなら脚を組んでも平気。


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上質のバッグにこだわる


シューズにうるさいビジネスマンは増えてきたが、まだまだバッグにまでこだわる諸兄は少ない。

10万円以上する海外ブランドは魅力だが、10万円以下の国内ブランドのなかにも上質のバッグは存在する。

ブルックリンのダレスバッグ
ブルックリンのダレスバッグ。イタリアンレザーを使用。縦30(ハンドル含まず)×横40×厚み13cm。8万7150円(税込み)。問い合わせ/ブルックリン。
知る人ぞ知るブルックリンのバッグだ。とくにおすすめはダレスバッグで、ワルピエ社のイタリアンレザーを使用した逸品だ。

成牛のショルダー部分特有のしわであるトラが透けて見えるほど、透明感があるのだ。


口枠のまわりは手縫い
開閉する口枠のまわりは手縫い仕上げだ。糸は丈夫なナイロン糸で、鮮やかなイエローが効果的。
ブラックやブラウンのバッグは数多くあるが、これほど美しいグリーンのものはまずないだろう。

また、おしゃれで頑強なイエローのナイロン糸もブルックリンらしくて好感がもてる。


丁寧なコバ仕上げ
コバは丁寧な仕上げが施され、耐久性に優れている。
もちろん仕上げにもこだわっていて、コバは丁寧に磨きこまれ、開口部分のまわりは手で縫われている。内張りにも革を使うなど高級感を漂わせているのだ。

中の構造は使いやすい一室で、サイドにファスナー付きのポケットを配する気配り!

たしかに現在主流のナイロンバッグは軽くて便利だが、汚れてくるとみっともなくなってしまう。その点、高級な革は年月とともに風合いというものが出てくるのだ。

できる男は先々のことまでちゃんと考えるものだ。


主張するアンティークウオッチを選ぶ


オメガロレックス、タグ・ホイヤーを代表とする現行の機械式腕時計のファンは多い。少し前まではこのあたりのブランドを着けているだけで、まわりに強い印象を与えることができた。

現在ではフランク・ミュラーパネライなど高額モデルも登場し、30万円程度!? では話にならない。しかしそんな土俵で勝負をしてもしょうがない。賢者は趣味のよさで勝負すべきだ。

IWC ヨットクラブ オートマチック
IWC ヨットクラブ オートマチック。自動巻き。1967年製造。Cal.8541搭載。ステンレス・ケース。31万2900円(2004年8月11日現在)。問い合わせ/ケアーズ。
おすすめしたいのはアンティークウオッチの機械式で、'60年代後半~'70年代初頭に製造されたモデルだ。

機械式というスペックも魅力だが、この年代になるとケースが分厚くなり、デザインのうえでも主張が出始める。


モバード
モバード サブシー。自動巻き。1970年前後製造。10年近く前に御徒町の時計屋で購入。分厚いケースと文字盤が新鮮だ。購入当時の金額は10万円以下でした。私物。
ブランドは何でもいいかといえばそうではない。IWCのヨットクラブモバードはどうだろう。かなり玄人好みの選択だ。

お金をかけるだけの悪趣味な腕時計の流行に背を向け、自分の趣味を貫き通す姿勢も大切だと思う。


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眼鏡は機能とデザインのバランス。納得できるものしか掛けたくない


フォーナインズの新作
フォーナインズ NPM-01。主要素材:アセテート、純チタン、チタン合金、ステンレス。3万6750円(税込み)。問い合わせ/フォーナインズ。
眼鏡は機能性とデザイン性で選びたい。そうなるとフォーナインズしかないだろう。

このブランドは掛けやすさを追求すると同時にデザインにもこだわっていて、毎年さりげなく進化しているところがファンにはたまらないのだ。


ノーズパット部分
プラスチック部分に埋め込んだノーズパット部分。以前よりもフロントの厚みが薄くなりスマートになった。
新作のうちの一型を見てみると、フロントはプラスチックで、テンプルがメタルというコンビネーションモデル。とてもスマートな印象を受ける。

調節可能なパットや逆Rヒンジなど、機能性はさすがといったところだが、真正面から見ると、そんな機能性を感じさせない。


逆Rのヒンジ
新作の逆Rヒンジは、幅をもたせながら薄く仕上げている。見た目にもスッキリしている。
今シーズンのテーマである「オール スタンダード」ということからもわかるように、非常に高い次元のスタンダードを目指しているのだ。


アクセはご法度! でも市松のバングルはOK


市松のシルバーバングル
市松のシルバー製のバングル。以前エディフィスで購入したもの。シンプルなデザインだが主張は強い。私物。
ビジネスシーンで派手なリングやブレスはご法度だ。しかし市松のバングルなら許してくれそうだ。純度の高いシルバーを使い、手作業で打ち出された模様は上品そのもの。しかも工業製品ではないので一点一点微妙にデザインが異なるのだ。

とくにバングルはシンプルな形状のためスーツスタイルにも違和感がない。ドクロなどのおどろおどろしいデザインでないところも、幅広く受け入れられそうだ。

キリっとしたクールさとシルバー特有の柔らかさが同居している感じでおすすめできる。


以上のように、これだけ小物にこだわれば、できる男こだわりの男センスのいい男と呼ばれることは間違いない。いずれにせよ好印象を与えることは確実だ。どうでもいいものから、納得できるものへ、ちょっとしたこだわりがポイントである。

↓商品の問合せ先はこちら

ハリソン】のロングホーズ
http://www.halison.co.jp/


ブルックリン】のバッグ
東京都港区南青山3-8-37
TEL 03-5414-5644
http://www.brooklyn-jp.com/


ケアーズ】のアンティークウオッチ
東京都江東区森下1-14-9
TEL 03-3635-7667
http://www.antiquewatch-carese.com/


フォーナインズ】の眼鏡
東京都世田谷区成城6-4-16
TEL 03-5429-7049
http://www.fournines.co.jp/
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