コンブリオのグリーンレーベル


コンブリオのタグ
コンブリオ・グリーンレーベルのネームタグ。写真では黒に見えるが実際は緑色である。また東京の工房で製作されたことを証明するMADE IN TOKYOのタグもついている。
スキャッティ・オークのトップグレードラインである『コンブリオ』のシャツを紹介したい。現在『コンブリオ』は生産枚数が極めて少ない『コンブリオ パープルレーベル 』と、比較的購入しやすい『コンブリオ グリーンレーベル 』がある。前者はより手間のかかるセットインスリーブ仕様で、東京の下町にある工房で、熟練した職人によって縫製されている。今回紹介するのはグリーンレーベルの秋冬の新作だ。こちらも東京の工房で作っているため、“MADE IN TOKYO ”のタグがつく。モデルによってはこのタグがつかないシャツもある。


ジャカード織りの新作シャツ
コンブリオ・グリーンレーベルの新作。100番双糸のジャカード・クロスを用いており、独特の織り柄が美しい。白ではなくアイボリー色。参考価格1万6000円。
新作のシャツは白ベースのジャカード・クロスドビー・クロス だ。ともに織りによる柄が特徴で、繊細な雰囲気が漂っている。これはあまり知られていないことだが、スキャッティ・オークは1978年の創業以来、オリジナル生地を織り続けてきた。型紙や縫製も大切だが、納得のいく生地を作りたいという熱い思いからスタートしている。いまから思うと、先見の明があったといえるだろう。

なかでも『コンブリオ』の生地は双糸以外使わない最上質のシャツ地で、80番双糸~140番双糸という細番手がメイン。とうぜんクオリティにこだわる一方、今回のような凝った生地も織ることができる。まさにオリジナルの強みだ。


こだわりのディテールを徹底チェック!


袖のギャザー
袖口はプリーツではなく、よりクラシックなギャザー仕様である。機能性でいえばどちらも同じだろうが、ギャザーのほうが手間はかかる。
本当のシャツ好きが納得してしまうほど、ディテールにもこだわっている。まず袖口を見ると、プリーツではなくギャザーを採用している。とうぜんプリーツより時間がかかる仕上げである。どこか1980年代に流行ったニューロマンティックな雰囲気が漂っていていい感じだ。


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こだわりのディテールを徹底チェック!


白蝶貝の特厚ボタン
もはや高級シャツの証となった白蝶貝の分厚いボタンがフロントと袖口につく。糸はほつれにくいようにクロス掛けで留められている。
ボタンは白蝶貝の特厚ボタン という贅沢さ! クラシコイタリアのブームとは関係なく、上質のシャツを象徴するのが白蝶貝ボタンなのだ。なんと厚さ4mm! 個人的には「ここまで分厚くなくても」と思ってしまうが、分厚いのもそれはそれでお得感があって嬉しいものではある。


バイヤス取りのショルダーヨーク
背中のヨークの中心から左右にバイヤスで分割されている。トラッドブランドのドレスシャツには見られる仕様だが、安いシャツやカジュアルシャツではまずお目にかかれない仕様だ。それだけこだわっているということ。
背中を見るとショルダーヨークが中心で分割されており、生地がバイヤス取り になっている。これは生地の方向性と肩のラインとを合わせることによって、シルエットが崩れないように工夫されているのだ。安いシャツには見られない仕様のひとつだ。


センターギャザー
ヨークの下に施されたギャザー。ちょうど左右の肩こう骨の間の凹部分に配することで、背中にギャザーが当たらないように工夫されているのだ。
そのヨークの下にはセンターギャザー が施されている。一般的によく見るのはヨークのセンターかサイドにたたまれたプリーツで、これらはカジュアルなシャツに用いられることが多い。

『コンブリオ』はセンターギャザーにすることで、よりクラシックな雰囲気を演出しているのである。もちろんこちらのほうが時間のかかる面倒な作業である。


裾脇の補強布
補強布もいろいろあるが、コンブリオは蛙の水かきのような三角ピースを採用している。同じ素材であるところもさりげなくて好感がもてる。
前身と後ろ身を合わせる裾には補強布の三角ピース(ガゼット) がつく。各メーカーによって個性が出るところだが、『コンブリオ』は蛙の水かきのようになっている。ここぞとばかりに個性的な意匠にするのではなく、さりげないところが老舗メーカーらしい。


25針ピッチステッチ
衿やフロント、カフス付近での1インチあたりのステッチ数は、なんと25針ピッチステッチを実現している。これは非常に細かなステッチだ。
縫製では技術的に高いレベルが必要とされる本縫い巻伏せを採用し、1インチ(2.54cm)あたりのミシンステッチは、25針ピッチステッチ を実現している。一般的には18針あれば高級シャツといわれており、この数字から、どれほど細かいステッチワークなのか理解してもらえるだろう。


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最高級のマテリアルを使った新作モデル


ドビー織りの新作シャツ
コンブリオ・グリーンレーベルの新作。100番双糸のドビー・クロスを用いている。白のレギュラーカラータイプ。参考価格1万4000円。
右は100番双糸のドビー・クロスの新作。衿は衿腰が高いいわゆるハイカラーで、大きく広がった衿が特徴だ。ただしこれでもレギュラーカラーで、ワイドスプレッドではない。「少し大ぶりの衿かな」と思う諸兄もいると思うが、スーツを着ればちょうど衿の先端は隠れてしまいバランス的に問題はない。

カフはシングルではなくダブル・カフになっている。カフリンクスは付属品であるが、好みのものをチョイスして飾ってみるのもいいだろう。


ドビー織りの新作シャツの衿
コンブリオ・グリーンレーベルの新作。100番双糸のドビー・クロスの衿を見てほしい。この美しい織りによるストライプと衿のカーブラインは絶品だ。
この白地に白の織り模様は、通称“ホワイト・オン・ホワイト”と呼ばれていて、これから注目したい柄だ。遠目からは無地に見えところがポイント。白無地に飽きたら次はコレしかない。


クレリックシャツの新作
コンブリオ・グリーンレーベルの新作。高級生地で知られるエジプト綿ギザ45を使った、135番双糸のクレリックシャツ。参考価格1万8000円。
クラシカルなクレリックシャツは、“エジプト綿ギザ45”を使った135番双糸で、かなりの細番手だ。袖はダブル・カフでカフリンクスは付属品。ぜひブリティッシュスーツに合わせたい1枚だ。

ここで紹介したグリーンレーベルの価格は、1万4000円~1万8000円。国産ブランドのなかでは高価格かもしれないが、これだけのハイクオリティさを考慮すれば適正価格といえるだろう。むしろ安いかもしれない。国内の高級既製シャツのトップを走る『コンブリオ』はやっぱり魅力がいっぱいだ。


商品の問い合わせ先は
【スキャッティ・オーク】
http://www.schiatti.co.jp/
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