タイ・ユア・タイとは?

TIE YOUR TIE
イタリア一の洒落者オヤジの代表選手・タイ・ユア・タイのオーナー、フランコ・ミヌッチさん。ピッティ ウォモ(年2回フィレンツェで開かれる、世界最大の紳士服展示会)では、彼の後ろを世界中のメディアが追いかけ、彼の見るもの、チェックするものが次のトレンドになるといわれています
去る11月29日、クラシックスタイル好きの人にはたまらないお店が南青山にリニューアルオープンしました。その名を「タイ・ユア・タイ」と言います。

タイ・ユア・タイは、オヤジ系ファッション誌でもしばしば取り上げられる、イタリアファッション界の重鎮、フランコ・ミヌッチ氏のお店。1984年、フィレンツェに創業したこの店は、クラシコイタリアの名門メゾンにミヌッチ氏が別注したダブルネームとビスポークだけを扱っています。

なかでもキートン、アットリーニなど、クラシコの最高峰メゾンに依頼した品は、そのクオリティはもとより、ミヌッチ氏の卓越したクラシックスタイルへの造詣が生かされた斬新なものです。

短丈のジャケットは後ろ身頃を特に短く仕上げており、ヒップが半分隠れる微妙な長さ。ここに合わせるパンツはテーパードの利いた細身のラインです。この上下の組み合わせは、脚長の逆三角形シルエットを作り出すフィレンツェ流のスタイル。ミヌッチ氏の手腕が光ります。

イタリア一、お洒落なオヤジのクロゼット

TIE YOUR TIE
一枚の生地を7回折って作られるセッテピエゲ。いまでは希少な品です
オリジナルのネクタイも、つとに有名です。「セッテピエゲ」と呼ばれる七つ折のネクタイは、芯地を使わず、一枚のシルク布を折りたたんで作ります。そのため通常のネクタイより生地を多く使う非常に贅沢なものなのです。いまや作れる職人の数が減ってしまった希少な品。ふんわりと結べばまるでスカーフのように胸元を飾ります。

ミヌッチ氏は、このセッテタイにこだわり、少し細めのものを、小剣を長めに結ぶという独自のスタイルを貫いています。

TIE YOUR TIE
ズラリと並ぶスーツは、ミヌッチ氏がクラシコのサルトに別注したものです




次のページではタイ・ユア・タイ 青山の2階フロアへ上がってみましょう。

オーダーで自分だけの最高の一着を

TIE YOUR TIE
2階にはゆったりくつろげるソファが置かれています。このスペースは……?
2階へ上がると、広々としたスペースにソファが置かれています。ワードローブが並ぶ什器はなく、目に付くのは靴のショーケース。左手にはクロゼットらしき扉。右手にはフィッティングルームが設置されています。その奥には工房らしきスペースが。工業ミシンと、仕立て途中のスーツが置かれていました。

実はここ、オーダーサロンです。ビスポークと呼ばれるフルオーダーメイド。イタリアの貴族や上流階級エグゼクティブが通うサルトリア「セミナーラ」のフルオーダーの他、キートン、アットリーニ、リガッティのシャツなども取り扱います。

TIE YOUR TIE
フロア奥にはお直し工房を併設。簡単な修理や、裾上げなどにも対応していただけます
ビスポークは英語で書くと「Be Spoken」。顧客の意見を聞きながら、職人と十分話し合い、型紙から起こして完璧なフィッティングのスーツを仕立てます。生地はもちろん、ディテールデザインや付属の機能なども、自分の好きなようにオーダーが可能。ジャケット単品、コートやパンツも可能です。

生地はベージュグレイのウールトロピカル。ピークドラペル3ボタンジャケットのポケットはスラントにしてチェンジポケット付き。パンツはベルトレスのボタンフライで、シルエットは極細仕上げにして、ノークッションの短め丈でダブル幅は4.5cm、なんて細かい注文も実現してくれます。ちなみに、ここでは婦人服のオーダーも承っています。

シューズのオーダーも叶えてくれる

TIE YOUR TIE
こちらの靴はオーダーサンプル。素材を変えたり、細部を調節したりしながら、自分だけの一足をオーダーできます
このオーダーサロンでは、スーツやシャツのみならず、シューズのオーダーも承っています。2階のサロンに陳列された靴は、実は商品ではなく、そのオーダーサンプルなのです。

1893年創業の「マリーニ」は、ローマの典型的なシューメーカー。特徴はヒールが小さく、足を細くきれいに見せるフォルム。丹念な手縫い作業で足の形にパーフェクトにそったバランスの良いスタイルを生み出します。現在は三代目オーナー、カルロ・マリーニに受け継がれ、今もなおオーナーの手で一つ一つ丁寧に作られるため、1足につき製作期間は丸8日間かかるのです。1ヶ月で4、5足、つまり1年で50足までしか製作できないにもかかわらず、伝統を守る職人としてのこだわりとして、かたくなに手作りの姿勢を変えずに今日に至ります。

一方、靴職人として名高いアレッサンドロ・ステッラ氏に師事した深谷秀隆氏の靴ブランド「イル・ミーチョ」。フィレンツェにも店を持つ彼の靴には、フレンチの甘さと質実剛健なゲルマン魂が共存すると言われ、デザイン性豊かなうえにクラシックの本質を踏襲する本格靴を展開しています。工房を併設しているので、靴の修理などにも対応してくれます。

タイ・ユア・タイ 青山はセレクトショップのようですが、バイヤーでもありオーナーでもあるミヌッチ氏の眼鏡に適ったものを単に買い付け販売しているわけではありません。どのブランドもミヌッチ氏のセンスでアレンジが加えられた、オリジナルのデザインとなっています。そう、ここは、イタリアでもっともお洒落といわれるミヌッチ氏のワードローブが詰まったクロゼットなのです。

クラシックというと、オヤジくさいのでは、と思われるかもしれませんが、一度足を運べば、実に若々しくモダンな感性でアレンジされたクラシック服に圧倒されることでしょう。


【お問い合わせ先】
TIE YOUR TIE青山店
住所:東京都港区南青山4-23-11
TEL:03-3498-7891
営業時間:11:30~20:00
定休日:水曜日

【最近の記事】
ネクタイだけじゃない「サイコバニー」
ジャケットスタイルノススメ
秋冬スーツは、ウールタイで大人度UP!
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。