文章:岩田 桂視(All About「スポーツファッション・ブランド」旧ガイド)

スポーツファッションの新潮流、ジャパニーズ・テキスタイル


細部に至るまで豪華な作りが特徴的なこちら。ボリュームがあるソールなのに、すっきりして見えるのはカラーリングのおかげ。AIR MAX 95 360 2万3100円(ナイキジャパンお客様ご相談室) photo:石井幸久
このところ注目されるジャパニーズ・テキスタイル。ここ最近は伝統的な青海波や蛸唐草をはじめ、鯉や鶴など日本を感じさせる動物をモチーフにしたものなど、いわゆる和柄プロダクトがアイテムを問わずにリリースしています。この和柄ムーブメント、アパレルやアートの世界では定期的に訪れていますが、スポーツファッションにおいては実は珍しい現象。

今年の春から夏にかけて、ナイキからは、シリーズとして和をテーマ・モチーフにしたジャパン発進のモデルが登場。今回はつい先日に登場したモデルから、既に生産完了となったものまで網羅してみました。

シリーズ最新作のモチーフは“祭り”!

オーストリッチのエンボス加工を採用。シューレースの配色にも目を向けたい。COURT FORCE HIGH PREMIUM 1万5750円(ナイキジャパンお客様ご相談室) photo:石井幸久
そもそもこのシリーズ、和柄のみに限定してフィーチャーしたものではないのだそう。

「ナイキジャパンから発信するシューズになりますが、いわゆるco.jpと呼ばれているモデルですよね。基本的な日本のスニーカーカルチャーにおいて、新しい素材やグラフィックなどの提案をしています。今回のこのシリーズは、トウキョウシーンの発信をテーマにしているところがこれまでにない試みだったりしますね。日本のスニーカーシーンの代表作、エアマックス'95。オールドバッシュのカルチャーを牽引するコートフォース、そしてエアマックスを代表するマックス90まで、物として背景のあるベースモデル選びもポイントだと思います」とはナイキジャパンのプレスの方からのコメント。

で、その最新作は“祭り”がイメージソースになっています。ブラジル的なカラーリングを軸に、3Dホログラムやオーストリッチの形押しなどのパーツを使うことでスペシャルなモデルに仕上がっているのが特徴的ですね。特に注目したいのが、’95ベースのこちら。ソールは360のものが使われており、いわば往年の名作アッパーと最新のテクノロジーをまとったソールが合体した好例ではないかと思います。
トゥとヒールに設けられた3Dホログラムがインパクト大! インナーに通気性のよいメッシュ素材を用いるなど快適さも考慮されている。COURT FORCE PREMIUM 1万3650円(ナイキジャパンお客様ご相談室)  photo:石井幸久



次のページでは、他のスニーカーを紹介します。

過去にはこんなモデルもありました

5月に登場した”鯉のぼり”のシリーズ。上品で落ち着いたカラーリングも和柄的です
第一弾のモチーフは鯉登り。クリアソールから透けて見える鯉のグラフィックがインパクト大。パープルやグレーを基調としたカラーリングも斬新でした。ちなみにエアマックス'95の歴史の中で、ヒールからトゥにかけてのグラデーション加工は初。なお、こちらのシリーズは2007年の5月に登場したもの。

第二弾はなんとカキ氷からインスピレーションを受けたシリーズとなります。ともすると企画色全開になってしまいがちなイメージソースなのに、ここまでクールに仕上げるとはさすがco.jpといったところ。パテントレザーやホワイトクロコダイルリフレクターなどを要所に用いることで、ホワイトでありながらも厚みを感じさせるプロダクトとなっていますね。グラデーション加工されたソールにも注目したいところ。
なんとモチーフはカキ氷! キッチュな配色がそれっぽい気分。でも、素材の質感がしっかりと計算されているのでチープに見えない。
トウキョウ発信というスタンスでの、ジャパニーズカルチャーの提案という意味でも非常に考え深いこのシリーズ。「クール ジャパン」だなんだと色々ともてはやされていますが、こういうサラっと和を感じさせるプロダクトは稀有な存在。だからこそ、ストレートのデニムやチノなど、いわゆるアメカジテイストに当て込むのはちょっと重すぎると思います。くるぶし丈のスキニーパンツや、ビッグニットなどを合わせヨーロッパ的な着こなしでニュートラルな洒脱感を楽しんでください。


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