文章 : 佐藤 明男(All About「男のヘアケア」前ガイド)
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日本人と欧米人ではどちらが薄毛になりやすいのでしょうか?
あなたは世界の国のなかで、一番薄毛人口が多いのはどこだか知っていますか?
今回は世界の薄毛率から算出されたランキングをもとに、上位の国に共通する髪に悪い原因を探っていきたいと思います。
果たして日本は何位なのでしょうか?



世界でもっとも薄毛が多い国はチェコ

株式会社アデランスは世界の主要都市で肉眼による通行人観察を行い、そこから「世界の成人男性薄毛率」を調査しています。肉眼でのチェックは大変だったと思いますが、苦労しただけありこのデータは非常にユニークな結果をだしています。

【世界21の国と地域の成人男性薄毛率調査データ表:高薄毛率準】
順位 調査地 薄毛率 薄毛人口 薄毛率・対日本比
1 チェコ(プラハ) 42.79% 158万人 1.64倍
2 スペイン(マドリッド) 42.60% 650万人 1.64倍
3 ドイツ(フランクフルト) 41.24% 1263万人 1.58倍
4 フランス(パリ) 39.10% 787万人 1.50倍
5 アメリカ(NY/LA/シカゴ) 39.04% 4027万人 1.50倍
6 イタリア(ミラノ) 39.01% 874万人 1.50倍
7 ポーランド(ワルシャワ) 38.84% 505万人 1.49倍
8 オランダ(アムステルダム) 37.93% 216万人 1.46倍
9 カナダ(モントリオール) 37.42% 441万人 1.44倍
10 イギリス(ロンドン) 36.03% 760万人 1.38倍
11 ロシア(モスクワ) 33.29% 1623万人 1.28倍
12 オーストラリア(シドニー) 30.39% 208万人 1.17倍
13 メキシコ(メキシコシティ) 28.28% 811万人 1.09倍
14 日本(東京) 26.05% 1293万人 -
15 中国(香港) 24.68% 61万人 0.95倍
16 シンガポール(シンガポール) 24.06% 41万人 0.92
17 タイ(バンコク) 23.53% 476万人 0.90倍
18 マレーシア(クアラルンプール) 22.76% 152万人 0.87倍
19 台湾(台北) 22.59% 175万人 0.87倍
20 韓国(ソウ讃) 22.37% 337万人 0.86倍
21 中国(上海) 19.04% 8876万人 0.73倍
※株式会社アデランス「世界の成人男性薄毛率」調査結果より

調査を実施した21ヶ国中、日本は14位という結果に。世界的にみたら、日本人は比較的薄毛になりにくいということが言えそうです。
しかし、この結果に安心してはいけません。1982年に実施されたとき、日本の薄毛率は15.60%。日本の最新データが2004年のものですから、22年で約1.67倍も上昇しています。
これは一体何が原因なのでしょうか?薄毛率上位の国の特徴から答えを推測してみましょう。

黒髪と金髪。民族による差を考える

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東洋人と欧米人では毛の色はもとより、太さまで違うのです。
この順位を見ると上位に欧米系、下位にアジア系がきていることがわかります。つまり遺伝子による影響が少なからずあるということがいえそうです。 わかりやすいところでいうと欧米人の平均的な髪の毛の太さは40~60ミクロンですが、東洋人の場合は60~80ミクロン。毛が太いため、薄毛ではないように見えるということもあるのでしょう。
このことから日本人の薄毛が増加した原因のひとつとして、国際結婚が珍しいものではなくなり、欧米人の血が入ることで髪質が変化したということもあるのではないでしょうか。
日本で国際結婚が盛んになったのが1980年代、いわゆるバブルの時代といわれています。確かにそのころ産まれた子供は、近年成人になっているので可能性としては否定できないところでしょう。
しかし、薄毛率はゆるやかに上昇しているため、これ以外にも原因はありそうです。

次のページでは、上位3ヶ国の共通点から薄毛の原因を探ります。

チェコ、スペイン、ドイツの共通点とは?

いままでも何度か取り上げてきましたが、薄毛には食生活が密接に関係あります。塩辛いもの、脂っこいもの、そしてお酒は頭皮にとって悪影響を及ぼす場合があります。
そしてこの食生活こそが、チェコ、スペイン、ドイツを結ぶキーワードだったのです。

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美味しいビール。なんとチェコではミネラルウォーターより安いとか!
■ドロドロの塩辛いソースが特徴のチェコ
チェコの食生活というのは我々日本人にはあまりなじみがないものですが、肉が主体で野菜は少なめ、さらにドロドロの塩辛いソースをかけたものを好んで食べるそうです。味の決め手にラードが使われることも少なくなく、高脂肪・高塩分になってしまうとか。味の濃い料理に慣れてしまったチェコの人が日本に来ると、「料理の味が薄すぎる」と思うのだそうです。
さらにチェコはピルスナー、ラガービールの発祥の地としてしられています。ミネラルウォーターよりもビールの値段が安いとこいうこともあるのか国民みんなが愛飲しているそうです。
これでは薄毛になってしまうのも仕方ないのでは?

■1日になんと5食!驚きのスペイン食生活 
スペインの食生活の特徴といえば、食べる量の多さ。なんと1日5食というから驚きです。

・デサユーノ……朝食
菓子パンやビスケットと、紅茶やチョコラテなどで済ませる朝食。
ボリューム自体はありませんが、カロリーは高そうですね。
・オンセス……間食
スペイン風のサンドイッチ(ボカディージョ)などを食べる簡単な食事。
・アルムエルソ……昼食
1日のメインの食事。都会では2時間程度、田舎では4時間程度じっくり時間をかけながらフルコースを食べます。職場から家に戻り、家族と食べることが多いそうです。
・メリエンダ……間食
夕方のおやつ。タパスなどの軽食を食べる。
・セナ……夕食
夜遅く、寝る前の食事。スープやサラダなど、簡単なもので済ませる。

このようにスペインでは1日に5回も食事をするのです。スペイン料理は油も多いため、このような食生活を続けていれば肥満になってしまうのも頷けます。
また、スペインはその熱い気候から、ビールやワインといったお酒類も人気が高く、飲酒する機会が自然と多くなるようです。

■EUでもトップクラスの肥満が問題化したドイツ
国際肥満学会の発表によると、EUでもっとも肥満率が高い国はドイツでした(ちなみに2位はチェコ)。ドイツ人の成人男性は4人に3人が肥満といわれ、これを受けて連邦政府は国民に健康的な運動と食事を普及させようとキャンペーンを実施したほどです。
彼らの肥満の原因はやはりビール。とはいえ、ビール自体というよりも、おつまみのほうに問題があります。ビールを飲むとどうしても塩辛くて油っぽいものが欲しくなり、塩辛いおつまみを食べるとまたビールが欲しくなる……という悪循環。
さらに子供のころからチョコレートバーを愛食しているドイツ人が多く、年間の砂糖消費量はなんと日本の倍だそうです。こういった暴飲暴食に加え、運動不足がちなため肥満になってしまうケースが多いようです。

食べすぎ飲みすぎは、薄毛の大敵になる!

三大薄毛国の食生活を見て、「これでは薄毛になるのももっともだ」と感じた人も多いのではないでしょうか。
そう、どの国も油物や味の濃い食事で肥満になり、頭皮の毛穴に皮脂が詰まっていることが考えられます。また、アルコールを過剰摂取して、肝臓に負担をかけてしまい髪の栄養素であるタンパク質がうまく作れていないことも考えられます。おそらくこのダブルパンチによって、薄毛率が高くなっていると考えます。

日本の薄毛率が上昇しているのは、こういったような食生活の欧米化が進んでいるからではないでしょうか。肉料理中心の生活や、塩辛いおつまみと一緒にお酒をグビリ、これではいつ薄毛率上位国の仲間に入るかわかりません。
暴飲暴食を繰り返すのではなく、ちゃんと節制した食生活こそ育毛に役立つといえるでしょう。

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