文章 : 佐藤 明男(All About「男のヘアケア」前ガイド)
1987年流行語大賞の"新語部門"の表現賞にも輝いた「朝シャン」。当時の勢いはなくなったものの、以降、朝にシャンプーすることを生活のパターンにしている方も多いのではないでしょうか。
そんな朝シャン、実は髪の健康に悪影響を与えるということをご存知でしたか? 今回は、朝シャンと抜け毛の関係について探ってみましょう。

やはり朝シャンは爽やか、気持ちいい!

シャンプーの香りをふりまきならが一日が過ごせるということで、女子高生を中心に大流行した朝シャン。気分がスッキリする、ヘアスタイルがきまる、清潔──などなど、メリットもいっぱいです。
現在では、どれくらいの人が朝シャンをしているのでしょうか? ある統計によると、「朝シャン派」か「夜シャン派」かについて、次のようなデータがあります。
    ◎いつ髪を洗うか?
    夜1回……68% 朝1回……16%
    朝と夜2回……15% 1日3回以上……1%未満
    あまり洗わない……1%未満
    ※iモードユーザーに対する調査。サンプル数94,346名
思ったよりも朝シャン派が少ないように感じますが、やはり夜ゆっくりお風呂に入って、そこでシャンプーする人が依然と多いのでしょう。

これが、朝シャンが髪の健康を損なう理由

その日一日を爽やかに過ごすことのできる朝シャンは、実は、髪の毛の健康の大敵です。その理由を考えてみましょう。

【理由1】
朝は時間がないので、しっかりとシャンプーできない

朝は、どうしても時間が無く、しっかりとシャンプーができないのが常です。あわててゴシゴシと擦ったり、すすぎ残しがあったりと、髪や地肌を傷めることが多いのです。ですから、短時間でバタバタと行う朝シャンは、薄毛の原因になるのです。

【理由2】
紫外線をまもる庇護膜ができるまえに外出してしまう

シャンプー後には、地肌からゆっくりと脂分が分泌され、髪の毛を守る庇護膜をつくります。しかし朝シャンでは、その庇護膜ができるまえに会社に行ったりして、有害な紫外線などをバンバン浴びることになります。それだけ髪は傷んでしまうのです。

【理由3】
髪の毛が育つ夜に、毛穴の皮脂をためたままにする

髪の毛が一番成長するのは、夜。特に22時から2時の間です。副交感神経が最も活発化し、成長ホルモンが大量に分泌されるからです。朝のシャンプーでは、その日にたまった毛穴の皮脂を、次の日の朝までそのままにしておきます。大切な夜の時間に皮脂が毛穴をふさぎ、髪の毛は窒息状態に。育つのに支障がでるわけです。

【理由4】
リラックスできない状態で睡眠する

夜シャンプーをしないと、汚れた頭で、サッパリしないまま眠りにつくことになります。それではぐっすり眠ることは難しいかもしれません。【理由3】の成長ホルモンの充分な分泌のためにも、夜はリラックスすることが重要。それができないと、髪の毛の健康も損なわれがちです。

【理由5】
毛穴を刺激しすぎてしまう

起きたばかりの時は、頭皮の毛穴は開いています。そんな時にシャンプーをすると、えてして毛穴に過度の刺激を与えがち。つまり毛穴をいじめることで、薄毛を促進させてしまうのです。


これが、髪に悪影響を与えにくい朝シャンの方法

しかし、メリットも多い朝シャン。それをやめたくない方も多いはずです。そこで、髪の健康をなるべく損なわない朝シャンの仕方をお教えしましょう。

(1) 30分早く起きて、朝シャンの時間をとる
 
すでに朝シャンの習慣がある方はさらに30分、これから始めようとする方は1時間早起きして、朝シャンの時間にします。これは、しっかりとシャンプーし、マッサージし、すすぐため。時間がある夜に行うのと同じ入念さで、充分に時間をとってシャンプーします。

なお、「これまでの食事の時間を朝シャンにまわす」というのは、ダメ。きちんと朝食をとらないと、髪に栄養は行き渡りません。

(2) 大型洗面台よりも、シャワー・入浴のつもりで
 
朝シャンができる大型洗面台でもいいのですが、やっぱり"朝シャワー・朝風呂してシャンプーする"方がよいでしょう。洗面台ではどうしても入念な洗髪ができないことと、朝は家族みんなが忙しく、洗面台を一人で独占することが難しいからです。

(3) 朝だけでなく、夜もシャンプーする
 
寝ている時間の育毛を促進するために、夜もシャンプーします。朝晩、シャワーまたはお風呂を2回にしてもいいですし、どちらかをシャンプーだけでもOK(ただし、入念に)。その日の汚れ、疲れを落として新陳代謝を促進するために「夜シャン」を、髪をセットしやすくし、爽やかな一日を送るために「朝シャン」を、というふうに考えましょう。その場合、夜は重点的に、朝は軽めにシャンプーします。

(4) リンスを忘れない
 
紫外線を防ぐ庇護膜ができていない状態で会社に行ったりしますから、朝シャンの時には必ずリンスをしましょう。シャンプー後は、髪の表面のキューティクルは開いたままになっています。とてもデリケートで、傷つきやすい。そこにリンスが薄い膜をつくり、保護してくれるのです。

リンスは、リンス単体のものが良いようです。ガイドも「流行っているから」という理由でリンス入りシャンプーを買ってきたことがありましたが、シャンプーのネトネトなのかリンスのネトネトなのかが分からず、すすぎをやめるタイミングに困ったことがあります。
リンスのコーティング剤にシャンプーの洗浄成分である中性界面活性剤が混ざっていたりするのが、扱いにくい理由。手間がかかっても別々の方が良いように思います。

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いかがでしたか、朝シャンと髪の健康の関係。朝シャンには、当然メリットがいっぱいあります。しかしデメリットもあることを忘れずに、"健やかな髪を保つことのできる朝シャン"を心がけてくださいね。

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