普段からジョギングを行っている方や、今冬マラソンに挑戦される方にケガをしない体を作るストレッチ方法をご紹介致します。

大切なのはコンディショニング

マラソンに限らず競技スポーツのトレーニングで大切なのはケガをしない体作りをするコンディショニングです。
通常トレーニングと言うと、筋力をアップさせたり筋肉をつけて見た目を変える事をイメージしていまいますが、競技スポーツではケガをしない体作り=コンディショニングがまず重要です。
マラソンでタイムを縮めるためのトレーニングも大切ですが、まずはケガなく走り切れる体作りを目標にしましょう。

各関節に無理のない動きを身につける

代償
ハムストリングスや腰が硬いと、腰が持ち上がってしまいます。
マラソンのコンディショニングでは特に、脚や股関節周り、腰などに痛みを感じず走れる事をターゲットにします。
そのためにはまず各関節に付着する筋肉に柔軟性をつける事が重要です。筋肉に柔軟性がないと当然ですが関節は動きません。また疲労すると筋肉が柔軟性を失ってくるので、特に事前の柔軟性が重要になってきます。
そして柔軟性を失うと、他の筋肉で動きを補おうとする動作、代償運動(トリックモーション)が入ります。

代償運動は痛みだけでなく力のロスも生む

代償
上の状態を横から撮った写真です。ハムストリングス(腿裏)や腰、股関節周りが硬いことで脚を上げた時に腰が丸まってしまいます。
代償運動が入ると、本来関節を無理なく動かせるように使っている筋肉以外を使うので、見た目には動き=フォームが崩れてきます。
フォームが崩れれば力をロスしてしまい余計にタイムが上がらないだけでなく、必要以上に疲労してしまいます。
痛みだけでなくタイムアップのためにもストレッチで柔軟性を向上させて代償運動を起こさないようにする事が大切です。
マラソンでは特に下半身の関節に負担がかかるので、下半身の関節周りの筋肉をストレッチする方法を次のページで御紹介致します。


それでは次のページからマラソンのための下半身の柔軟性チェック&ストレッチ方法をご紹介いたします!

股関節の柔軟性チェック&ストレッチ1(内転筋周辺)

チェック
横から見た時に爪先が真上を向いたまま、腰から足までが一直線になればOKです。
座位で片足を伸ばして横に開き、反対側の膝は曲げてください。伸ばしている側の脚が腰と横一直線になるまで開き爪先が上を向いていればOKです。
※爪先が前に倒れたり、臀部が浮いてしまうとNGです。


ストレッチ
臀部が浮かないように注意しましょう。
●ストレッチ1内転筋群
30秒/2セット
座位で片膝を外に伸ばして、上体を前に倒します。臀部が浮かないように注意しましょう。


ストレッチ
膝をできるだけ外に開くようにしましょう。脚が地面から離れないように注意してください。
●ストレッチ2股関節深層部
30秒/2セット
四つん這いの姿勢で、両足の裏をつけてください。手で上半身を支えながら、ゆっくりと腰を斜め下に押しこんでください。膝を外に開くようにしましょう。


股関節の柔軟性チェック&ストレッチ2(腿裏:ハムストリングス・ふくらはぎ周辺)

チェック
膝を伸ばしたまま垂直まで脚が上がればOKです。
仰向けに寝て片膝を伸ばしたまま持ち上げてください。
膝を伸ばしたまま腿が垂直になればOKです。
※膝が曲がったり、臀部が浮いてしまう場合はNGです。


ストレッチ
踵を下におさえつけるようにしましょう。
●ストレッチ1ふくらはぎ周辺
30秒/2セット
両手を床について、踵をつけたままできるだけ手を前に持って行きます。片足の踵の上に反対足の爪先をのせてください。この時に膝は伸ばし切るようにしてください。膝を目一杯伸ばす事で膝裏が伸ばされます。


ストレッチ
爪先を真上、内側、外側に向けてそれぞれ30秒ずつ行いましょう。
●ストレッチ2腿裏周辺
30秒×3方向/2セット
立て膝をついて反対側の膝は伸ばしてください。膝を伸ばしたままゆっくりと上半身を前に倒しましょう。両手は床についてください。
まず爪先を真上に向けて30秒止めてください。次に爪先を目一杯内側に向けて30秒この時に腿裏外側が伸ばされている感覚があればOKです。
その後さらに爪先を外側に向けて30秒この時に腿裏内側が伸ばされている感覚があればOK。計3方向のストレッチを行います。


次のページで膝周りの柔軟性チェック&ストレッチ方法をご紹介いたします。

膝の柔軟性チェック&ストレッチ(腿前:大腿四頭筋・腸腰筋)

チェック
腰が反ったり、膝が浮かないかチェックしましょう
座位で片膝を曲げて仰向けに寝てください。反対側の膝は伸ばすようにしましょう。
膝が浮かずに仰向けに寝れればOKです。
※膝が浮いたり、肩が浮くとNGです。

ストレッチ
後ろ膝をなるべく後ろについてから、爪先を引き寄せましょう。
●ストレッチ1大腿四頭筋
30秒/2セット
片脚立て膝の姿勢で、後ろに伸ばした脚の爪先を手で持ってください。お尻に踵を引き寄せましょう。腿の前側が伸ばされている感覚があればOKです。

ストレッチ
後ろ脚を少し内側に捻じるようにすると股関節付け根が伸ばされる感覚が強くなります。
●ストレッチ2腸腰筋
30秒/2セット片脚立て膝の姿勢で、後ろに伸ばした脚の膝を支点にして上体を前に持って行きます。股関節の付け根が伸ばされている感覚があればOKです。



代償運動を起こさないためには柔軟性だけでなく、各関節を正しく動かせるだけの筋力も必用です。実は日常生活や走り方の癖などで筋力のバランスが崩れ、関節に負担をかける動きを知らず知らずの内にしていたりします。
次回は関節を正しく動かせる筋力をつけるトレーニング方法をご紹介致します。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※個人の体質、また、誤った方法による実践に起因して体調不良を引き起こす場合があります。実践の際には、必ず自身の体質及び健康状態を十分に考慮し、正しい方法で行ってください。また、全ての方への有効性を保証するものではありません。