ついに姿を現した
“頭脳”を持ったテレビ
昨年来、2010年のテレビ全体の台風の目とされていた東芝のセルTV(以下セルレグザ)が12月上旬に発売されます。デジタル家電と部品の見本市CEATEC JAPANの会場で開催前日(10月5日)に催された異例の記者発表には、株式会社 東芝デジタルメディアネットワークの大角正明社長が登壇、「(セルレグザは)視覚・聴覚の二感ではなく、五感を震わせるテレビ」と高らかに宣言しました。
今回は先だっての大型台風一過同様、今季の他のテレビ新製品をすべて薙ぎ倒してしまった感のあるセルレグザについてご紹介しましょう。
アルマイト処理のアルミとスモーク素材でリモコンまで高級感と統一感を演出
その名が語る通り、高性能プロセッサー“Cell Broadband Engine”を画質エンジンに使ったテレビがセルレグザです。「セル」はIBM、ソニー、東芝が共同開発した高性能LSIでマルチコア・アーキテクチャーを採用することが特徴。
一般のパソコン用プロセッサーの約十倍以上の処理速度を持ち、大容量メディアアプリケーションを扱うデジタル機器へ応用ができます。家庭用機器ではソニーのPS3に初めて搭載されました。
今回のセルレグザはさまざまな仕事を行うCELLプラットフォームに発展させ、画質エンジンや、その他の目的で液晶テレビに搭載したわけです。実際、セルは従来のレグザの画質エンジン「メタブレイン」の143倍の演算処理能力を持つといいます(ZX8000のメタブレインの浮動小数点演算速度が1.4GFLOPSに対して、セルは理論値ピーク性能で200GFLOPS)。
CellブロードバンドエンジンCellをメインCPUに3枚のデジタル基板で構成した、Cellプラットフォーム
恐ろしく高性能なセルをテレビという大衆的で日常的な機器にフュージョンさせるにあたって、どのような商品像にするか、東芝はさぞかし多くの議論を重ねたと想像します。
ネットワーク機能を飛躍的に充実させるのではないか、とか、さまざまな憶測がありましたが、意外やセルレグザではセルの能力の大半が、テレビの画質の地道な向上に向けられていました。つまり、東芝はセルを使って画質のいいテレビを作ったのです。
それではセルがどのような仕事をしているか見ていきましょう。






