ヴィチェンツァ・オロ 1》のメインとなるパヴィリオン、G館の中央に、ひと際デラックスなスタンドを構えた《ミキモト》。そこで出会ったのが《ミキモト》の“ミラノ・コレクション”をになうデザイナー、ジョヴァンナ・ブロージャンでした。

1997年、ジョヴァンナが手がけた“ミラノ・コレクション”は、実に衝撃的でした。真珠は表面の傷の有無が最も重要視されますが、彼女は極上の南洋真珠そのものへ大胆にも穴をうがち、まるで水玉模様のようにダイヤモンドを埋め込んでしまったのです。自由奔放で、全く型にはまらないこのデザインが目に焼き付いていた私は、ジョヴァンナ・ブロージャンとは、自信たっぷり貫禄たっぷりのどっしりしたイタリアン・マダムかと勝手に思いこんでいました。

GIOVANNA BROGGIAN
インタビューに応じてくれた
ジョヴァンナ・ブロージャン。
彼女が身に着けている
ネックレスも新作です。
右手首に着けているのは、
彼女自身のブランド《ミミ》の
マンダリン・テイストの淡水パール。

しかし私を待っていたのは、メガネの奥の瞳がキラキラと輝く、30代半ばのチャーミングな女性。「さあ、最新作をお見せするわ! あれもこれも全部見ていって! ちょっとこれを着けてごらんなさいよ…ほらほら、なかなかいいでしょ?!」と、たいそう賑やかに迎えてくれたのでした。

《ミキモト》
MILANO COLLECTION
by GIOVANNA BROGGIAN

2001年のコレクション
「Dangling Tie」より、
ペンダント:上から、
K18ホワイト・ゴールド/
白蝶真珠/ダイヤモンド ¥800,000
K18イエロー・ゴールド/
白蝶真珠 ¥800,000

次のページでは、彼女へのインタビューと新作ジュエリーをご紹介します。


ジョヴァンナは、1966年生まれ。ミラノの大学で造園を学び、建築家と結婚しましたが、両親の家業が宝石工房であったことからジュエリー・デザインに深い関心を持ち、両親を介して《ミキモト》と出会います。

「1992年のことだったわ。私は《ミキモト》を通じて、真珠という宝石の美しさを知り、心から感動したの。そして1997年から“ミラノ・コレクション”を作り始めた。日本でデザインされた《ミキモト》のジュエリーはキレイではあったけれど、私の目には、かなりオーソドックスに見えたわ。私は、真珠はもっと日常生活でアクティブに着けられるべきものだと思うのよ」。

《ミキモト》
MILANO COLLECTION
by GIOVANNA BROGGIAN

2002年のコレクションより、
左から、
リング:K18ホワイト・ゴールド/
黒蝶真珠/ダイヤモンド ¥500,000
ラヴァリエール:
K18ホワイト・ゴールド/黒蝶真珠/
ダイヤモンド ¥400,000
ラヴァリエール:
K18ホワイト・ゴールド/白蝶真珠/
ダイヤモンド ¥370,000
リング:K18ホワイト・ゴールド/
白蝶真珠/ダイヤモンド ¥560,000

※日本ではすべて3月より発売開始。

長さを自由に調節できるラヴァリエール(Y形ペンダント)、ブレスとネックレスを1本につなげて長くすることのできるコンバーチブルなチェーンなど、1つのアイテムで何通りかの使い方を持つジュエリーが、彼女のデザインには多く見受けられました。確かにこれなら、日常のさまざまなシーンで活躍してくれそうです。

「ジュエリーをデザインするとき、私が気をつけていることは“真珠が主役”であること。台座となるゴールドが真珠を覆い隠したりしないように、どんな角度から見ても、いつも真珠がまん丸な形を現していられるように、工夫を凝らしているの。だからホラ、指輪だって何だって立て爪に覆われたりしてないでしょう」。

《ミキモト》
MILANO COLLECTION
by GIOVANNA BROGGIAN

2002年のコレクションより、
上から、
ペンダント:
K18イエロー・ゴールド/
アコヤ真珠 ¥50,000
ペンダント:
K18ホワイト・ゴールド/
アコヤ真珠/ダイヤモンド
¥200,000
イヤリング:
K18イエロー・ゴールド/
アコヤ真珠 ¥180,000

※日本ではすべて3月より発売開始。

養殖真珠特有の、まん丸な形が生かされたジュエリー。ごくありふれたアイデアのように聞こえますが、彼女の作品を実際に見てみると、それがとても新鮮に感じられます。でも、これだけダイナミックで冒険的で、決まり事にとらわれることのないジュエリーをデザインするには、相当の度胸がいるはず。彼女にとって、日本のトップ・ジュエラー《ミキモト》の看板は重くはないのでしょうか。

「No。日本のブランドを背負っているという意識はないわ。《ミキモト》のブランド・ネームは、そのまま真珠のクォリティの高さを意味するもの。私の責任は、そのとびきりクォリティの高い真珠から、最大限の美しさを引き出すことにあるの。それが私に課せられた大きな仕事なのよ」。

自信に満ちたこのことば! ジョヴァンナは、自分のデザインが《ミキモト》の真珠をさらに美しく高めていることを確信しています。そして今回《ヴィチェンツァ・オロ 1》で発表された見事な新作は、どれも彼女のことばを確かに裏付けているのでした。

 

■お問い合わせは、
ミキモト 電話 03-5550-5678 へ。

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