遅く産み始める人が増えると子どもの数は減る?

初産の年齢が高くなるということは、高齢出産の人が増えて全体の数字を押し上げているということです。ここで一番心配なのは、不妊や高齢で産むことへの不安から子どもの数がますます減ることでしょう。初産が遅いと、ふたりめ、3人目が産みにくい人も増えます。

東京都は平均出産年齢も、合計特殊出生率も共に全国最低です。逆に、平均出産年齢が若い県を見ていくと、九州などは合計特殊出生率がかなり高いところが集まっています。

ただ、東北には、若く産み始めていても合計特殊出生率がさほど高くないところがあります。子どもを産む率には、女性の産み時だけではない、いろいろな要素が関わっていることがわかります。


フランスや北欧など育児負担が少ない国では、平均出産年齢が高くてもたくさん産んでいます

フランスや北欧の国々を見ると、出産年齢は日本とほぼ同じなのに合計特殊出生率はずっと高くなっています。これは、結婚のあり方も大きく違いますが、やはり政府の家族関係の支出が対GDP比で日本の3~4倍もあり、教育費は大学卒業までほとんどかからないし、育児と仕事を両立させやすい働き方も定着しているためでしょう。

フランスの出産全体の平均年齢は30.1歳で同年の日本の31.3歳より1.2歳若いだけですが、合計特殊出生率は2.01もあります(2012年)。この合計特殊出生率は同じ年の日本の1.39より遙かに高い値となっていて少子化社会ではありません。フランスでは、人口減少は、まだまだ起きないと言われています。

女性もキャリアを確立していく時代には、平均出産年齢が上昇するのはある程度やむを得ないことです。でも、現代に合った支援策があれば、女性が遅く産むようになっても、一生に産む子どもの数は維持されるでしょう。

 

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