母親の煙草が赤ちゃんによくないことは有名で、世界中の研究が、いろいろな害を報告しています。たとえば‥‥

1.流産、早産のリスクが約1.5倍になる。
多数の研究が、ほぼ同じ結論です。
2.異常出産が増える。
前置胎盤や胎盤の早期剥離が増えます。
3.低出生体重児が生まれる率が高まる
吸う本数が増えるほど赤ちゃんの体重が軽くなります。

こうした害は、タバコの中のニコチンに血管収縮作用があること、それに加えて一酸化炭素が血中に増えてしまうことで起きます。赤ちゃんは、細い血管から、酸素の少ない血液しかもらえないため、軽い低酸素状態におかれることになるのです。

生まれたあとも、母乳の中に赤ちゃんに不快感や下痢などを起こさせる物質が出ます。しかしなんと言ってもこわいのは、タバコの誤飲事故でしょう。

このような赤ちゃんへの影響は、母親だけではなく、父親の問題でもあります。厳密に言えば、妊娠中の赤ちゃんの受動喫煙については、まだ、母親の喫煙ほど決定的とはされていません。しかし、低出生体重児の生まれる率が夫の喫煙でやや高まる等、父親のタバコが決して無縁ではないことを示す数字は出始めています。

また、生まれた後の影響は明白で、喫煙者の家族がいると、子どもがぜんそくにかかる率が高くなります。

夫だけが喫煙する家庭では、心の問題も大きいのです。赤ちゃんの健康に悪いことを夫が毎日やり続ける――これは、女性にとって、大変なストレスになることがあります。それでは、心をひとつにして子育てするのも難しくなってしまいます。

親自身にとっても、タバコには数え切れない、明らかな害があります。米国では、喫煙者が親となる時もっとも真剣に考えたいリスクは、生まれた子が親のない子になってしまうこと、と言う人もいます。がんなど、致死的な病気にかかる率が高まることを言っているのです。

健康増進法の時代です。赤ちゃんがやってくる家庭は、この、禁煙できる絶好のチャンスをモノにしてください。

ちなみに、赤ちゃんが来て欲しいふたりにも、禁煙はおすすめです。喫煙は、妊娠の可能性も低くすると言われています。
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※妊娠中の症状には個人差があります。記事内容は全ての方への有効性を保証するものではありません。体の不調を感じた場合は、自己判断せず必ず医療機関に相談してください。