急激な円高で日経平均株価年初来安値を更新!
不動産価格は、底打ち感のナゼ?

8月31日、日経平均株価は年初来安値を更新し、8,900円を割り込む水準になりました。ここ最近の急激な円高によって株価は低迷し、先進国の中でも下げが目立ちます。バブル崩壊のときと同様に株価は不動産価格にも影響を与えますが、現時点ではちょっと違った動きになっています。

例えば、新築マンションの供給価格動向。2010年7月度の首都圏新築マンション供給価格は、不動産経済研究所の発表によれば前年比2.3%上昇の4732万円。契約率も好調に推移しています。
東京圏マンション流通価格指数

東京圏マンションの流通価格指数は、再びピークを越える勢いだ


また、中古マンション価格はといえば平成22年7月度の東京圏マンションの流通価格指数は、前月比0.9%、前年比6.7%の90.67ポイントになっておりリーマンショック後に大きく落ち込んだ中古マンションの流通価格は、以前のピークだった2008年1月の91.83ポイントに肉薄してきています(成約件数は減少トレンドです)。

要因としては、次の3つが考えられます。

低金利、施策効果、住宅購入適齢期層のピーク

まず一つ目は低金利です。住宅金融支援機構が民間金融機関と提携して扱う長期固定金利の住宅ローン「フラット35」の9月の適用金利は、最低で2.06%となり過去最低の水準になっています。

同様に民間金融機関の住宅ローンも低水準が続いており、月々の返済額を考えるとかなり有利な環境にあります。

二つ目が、景気対策で導入された施策の効果です。住宅ローン控除の拡充・延長とともに導入された、住宅購入資金贈与に関わる贈与税の非課税枠設置。今年中なら1500万円まで非課税です。

課税件数に対して現在4%強しかかかっていない相続税等の改正が将来的に行われる可能性もあり、直系尊属からの資産移転を用意に可能とするこの制度を活用する人も多いようです。

三つ目は住宅購入適齢期層のピークがまさに今であることです。平成22年の東京都の住民基本台帳で見ると、年齢別人口で最も多いのは、36歳の人口約23万6千人。36歳と言えばまさに家を購入する適齢期で、この年齢の人口は5年前は約21万4千人。東京都だけを見ても約1割も増えていることになります。

適齢期の人口ボリュームが大きく需要を支えている面も、価格底打ち感が出た見逃せない側面です。そういう意味では、本当の底打ちとは言い難いかも知れません。

ちなみに、5年後に36歳を迎える今の東京都の31歳の人口は約20万6千人。5年後はどんな価格形成になるのでしょうか?

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