国土交通省では昭和33年から毎年、一級河川の水質調査を実施していますが、平成21年の水質ランキングで最も良好とされたのは、尻別川(北海道)、後志利別川(北海道)、鵡川(北海道)、沙流川(北海道)、姫川(新潟)、黒部川(富山)、宮川(三重)、川辺川(熊本)の8河川でした。北海道が半分を占めています。

一方、誰もがイメージするとおりでしょうが、水質が悪いほうのランキングには大都市圏の河川が数多く並んでいます。

国土交通省による発表はワースト5までですが、資料をもとにワースト10までを挙げてみると、1位:綾瀬川(埼玉、東京)、2位:中川(埼玉、東京)、3位:大和川(大阪、奈良)、4位:猪名川(大阪、兵庫)、5位:鶴見川(神奈川)、6位:肝属川(鹿児島)、7位:芦田川(広島)、8位:荒川(埼玉、東京)、9位:庄内川(岐阜、愛知)、10位:牛淵川(静岡)となっています。

ワースト上位の顔ぶれは毎年あまり変わっていないようですが、それでも年々水質の改善は進み、以前に比べればだいぶ良くなっているように感じられます。ワースト常連の鶴見川でも、多くの鳥が舞っていたり、水面に反射した光がキラキラ輝いて見えたりして、ホッと和ませてくれる瞬間があります。

それよりも、都市部の二級河川や準用河川、普通河川、運河など、住宅地を流れる中小河川の水質のほうが問題かもしれません。「○○川のせせらぎのほとり」という不動産の広告文句に誘われて現地を見に行ったらがっかり、などということもあるでしょう。

もちろん、たいていの中小河川では地域住民の方々や自治体の努力、下水道の普及などによって、水質の改善は徐々に進んでいます。昭和40年代や50年代に比べれば、工場排水や生活排水などで汚染されて近寄れば悪臭が漂うような川は少なくなり、全体的にはかなり改善されているはずです。

しかし、河口部に近く潮位の影響を受ける下流域では水の流れが緩慢なため、汚泥が堆積したり水面にゴミが溜まったりしている例も少なくありません。大都市圏の湾岸エリアでは河岸の公園化が進められている例も多いのですが、その前を流れる河川は、まだまだ「清流」とは程遠い状況だといえるでしょう。

いつか大都市圏の住まいでも、夏には家のすぐ前の川で泳ぐことができるような時代がやってくることを期待したいものです。

横浜市内を流れる大岡川。猛暑が続いた影響かもしれないが、下流域の水面は赤茶色に

横浜市内を流れる大岡川。猛暑が続いた影響かもしれないが、下流域の水面は赤茶色に

「みなとみらい」が近いエリアでは川岸の整備も行なわれているが、水の汚れはさらに悪くなり…

「みなとみらい」が近いエリアでは川岸の整備も行なわれているが、水の汚れはさらに悪くなり…

「みなとみらい」地区に入ると水面にゴミが目立つのはたいへん残念!

「みなとみらい」地区に入ると水面にゴミが目立つのはたいへん残念!


※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。