ボランティア/ボランティアの基本

福祉ボランティアとは……誰もが安心して生活出来る社会づくり活動

福祉ボランティアは、高齢者や子ども等、社会的に弱い立場の人が安心して暮らせるように支援する活動です。その基本をまとめました。まずは自ら出来る活動、地域の人への挨拶や、電車の席を譲る等、小さなことから始めることです。そして、日常の生活を共に安心して過ごせる社会づくりを目指します。

筑波 君枝

執筆者:筑波 君枝

ボランティアガイド

福祉ボランティアで高齢者・子ども等の社会で弱い立場の人を支援

福祉ボランティア

人が幸せに暮らすための活動、それが福祉ボランティア


■人が幸せに暮らすための活動です
福祉は、幸福や良く生きることを意味し、どんな人も幸せに安心して暮らすことを指しています。つまり人が安心して生きるために関わることのすべてが福祉なのです。その意味では、環境ボランティアも国際協力ボランティアも、大きな意味では福祉ボランティアに含まれます。

もう少し狭く捉えると、障害を持つ人や、お年寄り、子ども、シングルマザー、生活に困窮する家庭、ホームレス、外国人など、弱い立場に置かれている人の生活上の課題を支援することを指します。日々の生活に何らかの問題を抱え、その支援や解決の手助けをすることが福祉ボランティアの一般的な活動です。
 

福祉ボランティアの魅力は社会を別の視点で見て気づきがある

■様々な気づきがあるのが魅力です
福祉ボランティアの最大の特徴は、“当事者”とよばれる人と向き合う活動である点です。宗教や習慣、国、地域、年齢、性別、家庭環境、障害など、自分とは違う文化と、価値観の中で生きる人たちをサポートします。

活動を通してその人たちの視点で社会を見ると、様々な気づきがあります。社会的に立場の弱い人たちが置かれている環境や、受けられる福祉サービスの弱さ、あるいは、価値観の違う人の意見や考え方を知ることでの気づきもあるでしょう。

今いる社会を別の視点で見ることができる様々な気づきがあること、それが福祉ボランティアの魅力です
 

福祉ボランティアの最初の一歩は小さな活動から

「どうぞ」「ありがとう」そんなささやかなやりとりが、社会にやさしい風を吹かせます

まずが出きることの小さな一歩から

■日常の小さなことを大切にしましょう
地域の人と挨拶をしあう、声をかけあう。電車の中で席を譲り合う、地域のルールやマナーを守る。そんなことから始めてみましょう。

そういったことを意識的にしていくだけでも、あなたの周りにちょっとだけやさしい風を吹かせることができます。それに気づくことこそが、福祉ボランティアの小さいけれど、大切な一歩です。
 

活動は介護支援、地域の子育て支援等多種多様

■身近な隣人の暮らしを支えるための多様な活動があります
福祉ボランティアの基本は、身近な隣人の暮らしを支えること。できることはいろいろです。

たとえば、お年寄りや障害のある人を支援する活動なら、在宅介護のサポート、外出介助、給食・配食、1人暮らしの家庭への訪問、点訳・音訳、手話通訳、傾聴ボランティアなどがあります。

ほかにも、地域での子育ての支援や、老人福祉施設や児童養護施設などでの手伝いや、慰問活動、盲導犬のパピーウォーカー、病院ボランティアなど、福祉ボランティアの活動は多種多様です。

これらの活動は地域のボランティアセンターなどで探すことができます。
 

共に普通の生活が出来る社会作りを目的とした活動

■違いを認めあって、共に生きることのできる社会を目指しています

福祉が目指すのは、共生、共に生きることのできる社会です。

社会的に不利な立場の人も、そうでない人も同じように、違いを認めあって、共に生きる社会になることです。ノーマライゼーション(normalization)ともいわれます。ノーマル(normal)の言葉の通り、ノーマライゼーションとは、“正常にする、普通にする”という意味です。

弱い立場の人や生きにくさを感じる社会や、差別や偏見のある人の心を“正常にする、普通にする”。福祉は、そんな社会を作るための活動です。

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