なぜダウは史上最大の下げ幅を記録したのか?

9月30日、日本の株式市場は大荒れとなりました。前日のアメリカ市場が、ブラックマンデーや9.11の同時テロの下げ幅を大幅に超える下落をしたことが、日本市場だけではなくアジア全体の市場に打撃を与えてしまったのです。ダウ平均は前週末比777.68ドル安の10365.45ドルとなり、これは史上最大の下落幅です。割合にして、?6.98%。

そもそもなぜこれほどダウが下落したのでしょうか。

米政府が金融機関からの不良資産を買い取ることを重点項目とした緊急経済安定化法案が、米下院で否決されたことが引き金となりました。当初は可決されるという意見が多く出ていたので、この否決はいわゆるサプライズ的なことだったのです。

金融機関を税金を使って救済するということに対しては国民の反発もありました。この法案は最大7000億ドル(約74兆円)の公的資金を投入し金融機関から不良資産を買い取ることがメインになっていたので、この金額を考えると国民の反対も理解できるような気がします。しかも111月には選挙があります。こういった国民の声を無視することはできなかったのだと思います。

否決によってアメリカ市場には狼狽売りが出ました。そのため、市場最大の下げ幅を記録することに。

なぜ日本市場が荒れたのか

これを受けて日本の市場も大幅に下落しました。前場の日経平均株価は一時570円を超える下げを記録したのです。終値では前日終値比483.75円安。
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日経平均の日足チャート。出所:マネックス証券ホームページ

また為替でも1ドル=103円台に円高が一気に進んだことも下落の原因となりました。円高によって損失を被る輸出をしている大企業の株は売られ、それによって日経が下落。当然他の株もつれ安となりました。

さらに、悪材料が重なりました。総務省が9月30日に発表した労働力調査によると、8月の完全失業率(季節調整値)は4.2%となり。これは前月比0.2ポイントの悪化です。一方で、厚生労働省が同日発表した8月の有効求人倍率は0.86倍で、前月から0.03ポイントの低下となりました。有効求人倍率がこの水準まで低下したのは3年11カ月ぶりです。

もう1つ。同じく総務省が9月30日に発表した8月の家計調査(速報)によると、1世帯(2人以上)当たりの消費支出額は29万1154円となりました。物価変動の影響を除いた実質で前年同月比4.0 %減となり、6か月連続でマイナスとなったのです、これが何を意味するのか。つまりは景気の悪化です。多くの家庭で財布のヒモが縛られてきているのです。

消費が減ると、当然企業の売上も減ります。ということは業績の悪化が懸念され、株が売られるという流れができてしまいます。ようは、企業の力が弱まることで家庭に入るお金も減る、そして消費も減って企業の力が弱まるという、まさに負のスパイラルが起きているのです。

こういった材料がいくつも重なることで、投資家にとっては厳しい相場になっています。では、こういった下落相場はどうやって乗り切るのか。次のページへ>>>