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年金の不足分、どれだけどう準備する?(2ページ目)

老後に必要な資金はどのくらいなのでしょうか?目標額に向けて、今から毎年どのくらい積み立てていけばいいのでしょうか?また、積立手段としては、どのような金融商品があるのでしょうか?みていきましょう。

原 佳奈子

執筆者:原 佳奈子

年金入門ガイド

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目標額をめざすにはいくら積み立てればいいの?


それでは、60歳時点の積立目標額を3,000万円として、積み立てていく場合を例に考えてみましょう。今の時点から毎月いくらずつ積み立てていけば目標額に到達できるのでしょうか?それには、将来一定のまとまった資金を確保するために、今からどのくらい積み立てる必要があるのかを知るための年金終価係数という指数を使うと便利です。

年金終価係数は、毎年一定額を、一定の期間、一定の運用利率で積み立てていった場合、将来いくらになるかを計算するときに用いる指数です。
 
           ※運用期間および運用利率により異なる
   毎年の積立額×年金終価係数 将来の積立金の
元利合計額

という式で表すことができます。今回は将来の積立金の元利合計目標額を3,000万円として運用期間と運用利率が異なった場合に、毎年(毎月)の積立額がどのように違ってくるか、いくつかのパターンをみてみましょう。
 
夫婦で60歳時に3,000万円貯めるために必要な積立額目安
年額(月額)
現在年齢 60歳までの期間 運  用  利  率
1% 2% 3%
30歳 30年 86万円
(7万円)
74万円
(6万円)
63万円
(5万円)
35歳 25年 106万円
(9万円)
94万円
(8万円)
82万円
(7万円)
40歳 20年 136万円
(11万円)
123万円
(10万円)
112万円
(9万円)
(万円未満四捨五入で表示:計算式省略)

【表の見方】
現在30歳の自営業夫婦の場合、60歳までを運用期間とすると期間は30年あります。30歳の今から30年間、積み立て運用していき、60歳時点で世帯で3,000万円を貯めるために必要な毎年の世帯積立額をみてみると、運用利率が1%のときは約86万円(月額約7万円)、2%のときは約74万円(月額約6万円)、3%のときは約63万円(月額約5万円)となります。全体の運用利率が高ければ、積立額は少なくて済むことになります。

同様に、現在35歳の夫婦であれば、60歳までの運用期間は25年になります。35歳から25年間積み立て運用していき、60歳時点で3,000万円を貯めるために必要な毎年の積立額は、運用利率が1%のときは約106万円(月額約9万円)、2%のときは約94万円(月額約8万円)、3%のときは約82万円(月額約7万円)となります。さらに現在40歳の夫婦であれば、必要積立額は運用利率の違いによって積み立て必要額が約136万円(月額約11万円)~約112万円(月額約9万円)になります。

【結論】
ここからわかることは、将来の目標額に向かっての積立は早く始めたほうがよいということです。早く始めた方が、運用期間が長くなりますので、毎年の積立額が少なくて済みます。年齢がある程度高くなってから積立を始める場合は、運用期間が短くなりますので、積立額を増やすか、運用利率を高めるかで将来の目標額を目指すことになります。

いろいろな運用商品、比較検討は次ページで!
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