マクロ経済スライドによる年金額の改定


それでは、物価や賃金の変動とスライド調整率の関係を具体例でみてみましょう。

 
 
  1. ある程度賃金(物価)が上昇した場合
    賃金(物価)の伸び率:1.5%,スライド調整率:0.9%

    ⇒年金額の改定率0.6%(=1.5%?0.9%)


  2. 賃金(物価)の上昇が小さい場合
    賃金(物価)の伸び率:0.5%,スライド調整率:0.9%

    ⇒年金額の改定率0(0.5%?0.9%=?0.4%)
    ※伸び率?スライド調整率<0の場合、改定率は0


  3. 賃金(物価)が下落した場合
    賃金(物価)の伸び率:?0.3%,スライド調整率:0.9%

    ⇒年金額の改定率?0.3%(=賃金(物価)の伸び率)
    ※物価や賃金が下落した場合は、下落率のみで改定率を決定する

 

ただし、平成16年の年金法改正以降、まだ物価と賃金の両方が上昇した年度はありません。また、前述のとおり、現在は改正前の水準による年金額が支給されていますので、まだマクロ経済スライドによる年金額改定は行われていません(平成19年度の年金改定については「平成19年度の年金額はどうなったの?」参照)。
 

年金は変わる!30代、40代にとって年金とは?


現在年金を受け取っている年代に比べて、保険料を負担する現役世代の将来の給付水準は低めになることが予想されます。特に、昭和61年4月以降の新法による公的年金制度がスタートした後に年金制度に加入した昭和41年4月以降に生まれた人については、出生率や経済動向によって、給付水準が現役世代の手取り賃金の50%を下回る可能性も試算されています。

また、今の30代40代にとって「夫がサラリーマン、妻が専業主婦」というモデル世帯も、あまりピンとこない家族構成かもしれません。ライフスタイルが個性的になり、仕事もプライベートも多様化した年代にとっては、モデル世帯を参考にするよりも、まずは自分のライフプランをしっかり立てて、将来必要な金額を把握しましょう。

老後資金の準備に「早すぎる!」ことはありません。老後資金準備を公的年金だけに頼るのではなく、年代やライフスタイルに合わせたいろいろな準備方法で、できることからはじめてみましょう。

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