年金/年金関連情報

公的年金の受給資格が足りないときは?(2ページ目)

60歳時点で、老齢年金を受け取るために必要な受給資格を満たせない場合の対処方法をご案内します。受給資格の早めの確認のためにも参考にしてください。

原 佳奈子

執筆者:原 佳奈子

年金入門ガイド

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「加入期間」を積み上げよう!

加入期間が足りない、どうすればいい?

公的年金制度に加入できるのは、原則20歳から60歳までです。60歳時点で受給資格期間を満たしていない人が年金の受給資格を満たすためにとることができる方法を事例ごとにみていきましょう。
  1. 退職、リタイアしている場合

  2. 60歳以降も仕事を続ける場合

  3. 70歳を過ぎても受給資格期間が満たせない場合
 
  1. 退職、リタイアしている場合
    60歳で仕事を辞めている場合で受給資格期間が足りないときは、60歳以降も国民年金に「任意加入」することができます。国民年金に任意加入すると、第1号被保険者と同額の保険料(月額14,100円、平成19年度額)を納付し、加入期間を通算することができます。

    国民年金の任意加入は、60歳から65歳までであれば誰でも加入することができます。つまり、受給資格が足りない場合だけでなく、「満額の年金に満たないから年金額を増やしたい」という場合でも加入することができます(詳細は「年金額を増やす方法とは?」参照)。任意加入によって受給資格期間を満たし、さらに年金額を増やす事例をみてみましょう。

    (例2)
    B輔さんは60歳で自営業の仕事をリタイアする予定ですが、60歳までには老齢年金の受給資格期間を満たすことができません。60歳以降、2年間任意加入すれば国民年金の加入期間がちょうど25年となり、受給資格期間を満たすことができるので、任意加入をする予定です。

    B輔さんが2年間で負担する保険料(平成19年度額で試算します)は、
    14,100円×12ヵ月×2年間=338,400円
    になります。受給資格期間を満たして受け取ることができる老齢基礎年金(平成19年度額とします)は
    792,100円× 300月(25年×12ヵ月)
    480月
    495,100円
    (100円未満四捨五入)
    です。B輔さんは65歳から晴れて老齢基礎年金を受け取ることができます。
     

    さらに、年金額を増やすため、62歳から65歳まで任意加入を続けると保険料負担は
    14,100円×12ヵ月×3年間=507,600円
    になります。年金額も3年分増えることになりますので
    792,100円× 336月(28年×12ヵ月)
    480月
    554,500円
    (100円未満四捨五入)
    となり、59,400円増額されます。約8年半(=507,600円÷59,400円)で納めた保険料以上に年金を受け取る(つまり、「元が取れる」)ことになります。
     

    ●65歳の時点でも受給資格期間を満たせない場合は?
    もし、65歳まで任意加入しても受給資格期間が満たせない場合は、受給資格期間を満たせるまで任意加入を続けることが可能です(昭和40年4月1日以前生まれ)。ただし、その場合も70歳が上限となるので、任意加入できる年数は最長で10年間です。65歳以降も任意加入して受給資格期間を満たす事例をみてみましょう。

    (例3)
    C美さん(女性)は現在60歳ですが、受給資格期間を満たすことができません。68歳まで任意加入すれば、加入期間がちょうど25年となり、受給資格期間を満たすことができるので、任意加入を申し出することにしました。C美さんが受給資格期間を満たすまで負担する保険料は、
    14,100円×12ヵ月×8年間=1,353,600円
    になります。受給資格期間を満たして受け取ることができる老齢基礎年金は
    792,100円× 300月(25年×12ヵ月)
    480月
    495,100円
    (100円未満四捨五入)
    です。
     

    もし、C美さんが任意加入をしない場合は、老齢基礎年金を受け取ることができません。任意加入して8年間保険料を負担すると、その後年間約50万円の年金を一生涯受け取ることができることになります。

    また、任意加入は加入の申し出をした月以降からの加入となり、遡っての加入はできません。受給資格期間を満たすためには早めに加入申し出の手続きを行わなければないので、注意が必要です。

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