超高齢化社会を迎えた日本。高齢化にひそむ長生きリスクとは?
高齢化が進む日本。総務省の発表(2007年9月発表)によると、日本の高齢化率(総人口に占める65歳以上の人口比率)は22%です。国連の定義によれば高齢化率が21%を超えると「超高齢化社会」とされています。

このまま高齢化が進むと、2015年(平成27年)には4人に1人が65歳以上になることが予測されています。今後ますます高齢化が進む日本では、もはや「長生き=幸せな老後」とはいえないのかもしれません。現在よく言われる「長生きリスク」とは何か、またどうすれば幸せな老後を送れるのか、そのヒントを探っていきましょう。今回は「長生きリスク」についてご案内します。


人生におけるリスクとは?

私たちの毎日の生活の中にも、さまざまなリスクはひそんでいます。最初に、人生におけるおもなリスクとその備えについて見ていきましょう。

●病気やケガのリスク
病気やケガで病院にかかるとき、治療にかかった費用は、病院の窓口での個人の支払いと健康保険からの給付で賄われています。日本の医療保険制度は「国民皆保険」とよばれ、私たちは主に職業別に以下のような医療保険制度に加入しています。
【公的な医療保険制度】
 健康保険 国民健康保険 後期高齢者
医療制度 
加入者会社員(被保険者)とその扶養家族(被扶養者)健康保険に加入していない自営業者やフリーランスとその家族(全員被保険者)原則75歳以上(一定の障害があると65歳以上)
保険者政府または
健康保険組合
市町村都道府県ごとの
広域連合

現在は、医療保険制度の種類、被保険者か被扶養者かを問わず、窓口での自己負担は原則3割です。また、後期高齢者医療制度は、窓口での自己負担については各医療保険制度の70歳以上と同じ1割の自己負担です(70歳~74歳の自己負担は、平成21年度以降2割負担)。

軽い病気やケガであれば、医療保険制度が充実しているので大きな負担にはなりませんが、入院や手術が必要な病気やケガになるとその治療費の負担も高額なものになります。健康保険を利用して自己負担が3割であっても、入院日数が長くなったり高度な医療技術の提供を受けると、負担総額は大きくなります。そこで、公的医療保険制度からは1ヵ月の自己負担額がだいたい8万円を超えると「高額療養費」という給付の対象となって、それ以上の自己負担が不要となります。

ただし、医療費の自己負担が高額になっても、高額療養費の対象とならない場合があります。高額療養費は、1箇所の医療機関に1ヶ月間に支払った自己負担額を合計して支給対象になるかどうかを判断します。もし、複数の医療機関にかかっていたり、月をまたがって支払った医療費が高額になっても支給されません。

また、もともと健康保険の対象外のものや入院中の食事代の自己負担、個室利用などの差額ベッド代といった一定の医療費は、高額療養費の対象となりません。

したがって、公的な医療保険制度ではカバーできない部分を病気やケガのリスクとして自分で備える必要があります。

※高額療養費の給付における自己負担の上限額は、所得・年齢などによって異なります。給付の対象となるかどうかは、各医療保険制度の窓口に確認してください。

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