「こんなに賃料を払うなら、いっそのこと自分の家を買っちゃおうかな。でも、今買うべきかどうか……」友人がポツリ。「自宅は欲しいと思ったときが買い時」ともいわれますが、購入のタイミングってなかなか難しいですね。

今回は趣向を変えて、投資という考え方を取り入れながら「自宅購入のタイミング」について考えてみたいと思います。

【記事のインデックス】
収支のシミュレーション……1P目
シミュレーションからわかること……2P目
自分では何もしなくても景気が収支を改善してくれる!? ……2P目
自宅購入は投資ではないけれど……2P目

収支のシミュレーション

「自宅を買って自分に貸す」という考え方もある
「自宅を買って自分に貸す」という考え方もある
シミュレーションをするにあたって、期間を区切って考えたいと思います。今回は、10年後に売却(買換え)する場合の収支をみてみましょう。

自宅を買ったことによる「収支」といわれても、イメージがわきにくいでしょうから、こう考えてみてください。自宅を収益物件と考え、「自宅を買って自分に貸す」と仮定するのです。そして「10年間の賃料相当額」を収入と考えます。これに、「家の売却価格」を加えたものを収入とします。

また、支出については、住宅ローン返済額と維持コスト(管理費・修繕積立金、固定資産税等)を「10年間コンスタントにかかったお金」とします。それに「売却時の住宅ローン残高」を加えたものを支出とします。この収入と支出と比べることで自宅を買ったことによる収支を計算します。

収支の計算方法は、次のとおりです。
収入=「10年間の賃料相当額」+「家の売却価格」
支出=「10年間コンスタントにかかったお金」+「売却時の住宅ローン残高」
収支=収入?支出

前提条件は次のとおりとします(マンションの一般的なケースより)。
【マンション価格】3,000万円
【資金計画】住宅ローン3,000万円、金利3%、30年元利均等返済
【住宅ローン返済額】月額126,481円
【管理費・修繕積立金、固定資産税等の維持コスト】月額25,000円
【その他】物価上昇率や売買時の諸経費、修繕費は考慮しない
【賃料相当額】月額11万円
 

■収入
【10年間の賃料相当額の計算】
賃料のほか、2年毎の更新料が賃料1ヶ月分かかるものとします。
賃料相当額11万円×12ヶ月×10年=1,320万円
更新料11万円×5回=55万円
1,320万円+55万円=1,375万円
【家の売却価格】
未定
【合計】1,375万円+売却価格

■支出
【10年間コンスタントにかかったお金の計算】
(住宅ローン返済額126,481円+維持コスト25,000円)×12ヶ月×10年=1,818万円
【売却時の住宅ローン残高】
10年経過後の住宅ローン残高=2,281万円
【合計】1,818万円+2,281万円=4,099万円

■収支
【収入】1,375万円+売却価格
【支出】4,099万円
【収入?支出】1,375万円+売却価格?4,099万円=売却価格?2,724万円

この場合、売却価格が2,724万円以上であれば収支がプラスということになります。

次ページで、収支に影響を与える要因に注目!