保険契約は一定の範囲で守られる

生命保険に入った(入っている)けれど、「保険会社がつぶれてしましったら保険金はもらえなくなるの?」と心配している人も多いでしょう。
生命保険会社の破綻に備えた保護の仕組みがある。

生命保険会社の破綻に備えた保護の仕組みがある。


結論から言うと、日本には、生命保険版のセーフティネットが設けられているので、私たちの契約は一定の範囲で守られています。掛け捨てタイプの保険であれば、保険金などは減額されるものの、影響はそれほど大きくありません。

一方、貯蓄性のある保険で、予定利率が5.5%(1985年4月2日から1993年4月1日までの契約)や、4.75%(1993年4月2日から1994年4月1日までの契約)などの高い契約の場合は減額幅が大きくなります。高い予定利率の契約を持っている人は、加入している生保会社が破綻しないよう祈るしかありません。

保険に入るにしても、見直すにしても、保険契約の保護のしくみを知っておきましょう。
 

生保契約は特殊な契約

生保会社が破綻して会社が清算されてしまうと、契約を継続することはできなくなります。他の生保会社の保険に入り直そうとすると、年齢が上がっている分、保険料が高くなってしまうことがあります。健康状態によっては、加入そのものができなくなる可能性もあります。

生命保険は、こうした特殊な契約であるという観点から、「生命保険契約者保護機構(以下、機構)」という組織が資金援助などを行うことによって、契約を保護するしくみが整備されています。

日本で営業しているすべての生保会社は会員として機構に加入しているので、会員会社が販売している保険は一部を除いて補償の対象となっています。かんぽ生命の契約も同様です。ただし、旧日本郵政公社の簡易保険については契約がなくなるまで保険金や年金などの支払いを国が保証しているので、機構の補償対象ではありません。また、共済や少額短期保険業者などは、そもそも機構の会員ではないため、機構の補償対象ではなく、別のしくみで保護されています。
 

「責任準備金の90%まで補償」が原則!

生保会社が破綻すると、機構が以下の3つの方法のいずれかで契約を保護してくれます。2008年10月に経営破綻した大和生命のように生保会社が更生特例法の適用を申請して受理され更生手続きが始まると、機構が保険契約者に代わって手続きに関する一切の行為を行ってくれます。
 
  1. 破綻生保会社の契約を引き継ぐ「救済保険会社」に資金援助を行う
  2. 「救済保険会社」が現れなかったら、機構は子会社として「継承保険会社」を作って契約を継承する
  3. 機構自身が契約を引き継ぐ

どの方法でも、機構による補償限度は、破綻したときに補償対象となっている契約の責任準備金の90%までです。ただし、高い予定利率の契約の補償限度は、特別な計算式を使って計算した補償率までとなっています。

最近では、損害保険(以下、損保)会社も医療保険を販売しています。損保契約は「損害保険契約者保護機構」という組織が契約の保護をしており、損保会社の医療保険は、こちらのしくみが適用されます。補償限度は、生保会社の医療保険と同じ90%までです。

なお、生保会社同士が経営統合したり、生保会社を他社に売却したりするケースがありますが、これは破綻ではありません。従って、社名が変わったとしても、私たちの契約はそのまま継続します。

経営統合や売却などで名前が変わっても心配する必要はありません。仮に破綻になったケースでも慌てずに自分の保険契約を確認のうえ、保険会社に問合せましょう。
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