妊娠や出産にかかわる入院・手術でも給付金が出るケースがある

妊娠・出産は病気ではないので、正常分娩の入院は公的健康保険では保障されません。医療保険・特約も同じ考え方で、正常分娩では入院給付金は出ないのが一般的です。医療保険・特約はあくまで病気の治療による入院・手術などを保障するものだからです。
妊娠・出産に関わる入院・手術でも、異常で治療が必要なら給付金が出ることがある。

妊娠・出産に関わる入院・手術でも、異常で治療が必要なら給付金が出ることがある。



ですから、妊娠・出産に関わることでも、医師が治療のために入院・手術が必要と判断し、保険会社の給付条件(条件については後述)に合えば給付金の支払い対象になります。

例えば、帝王切開による出産は入院給付金と手術給付金が支払われます。その他、流産、切迫流産、切迫早産、妊娠高血圧症候群、重いつわりによる入院なども給付対象です。

また、妊娠・出産以外の女性特有の臓器である乳房・卵巣・子宮に発症する病気や、貧血・関節リウマチなどの女性に多い病気による入院・手術も給付対象です。

女性特有の病気の保障を手厚くしている保険も

これらは、女性特有の病気として、入院給付金が上乗せされる医療保険や特約があります。女性専用医療保険、女性疾病特約などと呼ばれている商品です。

ただ、保障対象となる女性特有の病気の範囲は商品ごとに微妙に異なります。女性特有の臓器に発症する病気はほとんどが対象ですが、貧血・関節リウマチは対象外、貧血は対象外だが関節リウマチは対象など。がんについても、すべてのがんを保障対象としている商品もあれば、乳がん・子宮がん・卵巣がんなどの女性特有の臓器に発症するがんだけを保障対象としている商品もあります。

入院給付金が出る条件とは?

前段で、入院給付金・手術給付金の支払いには保険会社の給付条件があると書きました。その条件とはどのようなものでしょうか。

まず、入院給付金の給付条件は「何日の入院をしたか」です。これには、変遷があります。

1987年から2001年ごろまでは、病気・ケガともに5日以上の入院で5日目から給付金が出る「5日型」でした。その後、医療技術の進歩と国の医療政策で入院日数は短期化し、それに合わせて1泊2日以上の入院で出る「1泊2日型」、日帰り入院でも出る「日帰り入院型」が登場しました。

現在は「日帰り入院型」が主流です。つまり、短期入院でも給付金が支払われるということです。ただ、短い入院は日数分(日帰りなら1日分)しか給付金が支払われない商品と、1日以上5日未満の入院は一律5日分の給付金を支払うなどの商品があります。

手術給付金が出る条件とは?

手術給付金の給付条件にも変遷があります。1987年に定められた所定の手術(約款88種)が保障対象の時代が長く続きました。その後、医療技術の進歩で手術の種類が増え、約款88種では保障されない手術が増えてきました。

そこで、2009年ごろから、公的健康保険が適用される手術を幅広く保障する「公的健康保険連動型」が登場。このタイプは公的健康保険が適用される約1300種類の手術のうち約1000種類が保障対象で、日帰り手術でも給付金が出ます。

現在は、このタイプが主流です。ただ、日帰り手術と入院中手術は給付金の倍率(入院給付金の何倍か)が異なります。

入院給付金・手術給付金の給付条件、また、女性疾病の保障範囲は加入している商品で異なります。自分の保険はどのような給付条件かを確認しておきましょう。
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