その時の情勢を把握する
家賃を改定するのは、- 周辺の家賃相場が変動したとき
- 社会情勢により家賃相場が変動したとき
- そもそも入居するときに無理な家賃交渉をしたため、周辺物件と格差ができているとき
1、2のような場合には、周辺物件の状況を把握することからスタート。家賃交渉をするにも納得してもらえる材料が必要です。
新しい物件が近郊にできると家賃相場にも影響がある
インターネットなどで自分の物件周辺にある賃貸物件の家賃相場などをチェック。ただし、近郊に大型賃貸物件ができた場合には、家賃相場が変動しやすくなりますので要注意。新築物件が供給されているか、いないのかなどを調べてみましょう。
また、同じ建物内で複数の空室が出てきているようなら交渉できる可能性大。大家さんとしてはこれ以上空室が増えてしまうのも困りますので、家賃を少し下げる交渉にも応じてもらいやすいでしょう。
■大家さんの立場で考えてみよう
家賃の値下げ交渉をされた大家さんとしては、毎月家賃を5000円下げてもまた2年間住んでくれるなら、5000円×24ヵ月=12万円の収入減ですが、家賃を値下げせずに退去されて空室になってしまうとそれ以上の損をしてしまうかもしれません。
1ヵ月空室期間が出てしまえば、2年契約であれば約4%の賃料減額と同じマイナスです。また、現在は賃料がやや下落傾向にあるため、退去後に同じ賃料で貸せないリスクもあります。大家さんとしては、多少賃料を下げても長く住んでもらったほうが得になると考えて交渉に応じてくれることがあります。
大家さんも損得を考えて交渉に応じますから、そのあたりから金額を考えてみるのもいいかもしれません。
家賃交渉のコツ 更新することを前提に
初めて部屋を借りる場合と同様に、交渉するときには更新することを前提にすること。
「収入が減って現状の家賃ではちょっと苦しい。できれば、あと3000円下げてもらえるなら更新しようと思うが、そうでないなら家賃の安いところに引っ越さなければならない」など、正直に話してみましょう。
大家さん側からしてみれば、あまりに駆け引きしたり強引なやり方で家賃値下げを交渉されると、かえって家賃値引きしたくなくなるものです。できれば更新したいのだが、そのために少し家賃を下げてもらえるととてもうれしい、という姿勢でお願いしてみるのがコツ。
家賃値下げの交渉相手は物件の管理会社か仲介してくれた不動産会社になります。もし大家さんがすぐ近くに住んでいて知っている場合には、直接大家さんにお願いしてみるのも手です。
■繁忙期の家賃交渉は避けよう
また、更新時期が賃貸オンシーズンと言われる1~3月の繁忙期ならば、できればその時期の交渉は避けた方がベター。管理会社や不動産会社はこの時期とても忙しいため、親身になって値下げ交渉に応じてもらえないかもしれません。もし、更新時期に家賃交渉できなかったのなら、繁忙期が終わった5月~秋ごろに相談してみるのもいいかもしれません。
更新時以外は、家賃交渉しても応じてもらえないことが多いですが、家賃交渉ができないと法律で決まっているわけではありません。
詳しくはこちらの記事:家賃の値引き交渉をしてみよう!~交渉はできるのか?
家賃交渉は何が何でも成功させてやる!という意気込みだとかえって印象が悪くなりマイナス。「交渉できたらラッキー」というくらいの気持ちで交渉してみるといいですよ。
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