世界遺産

ガイド:長谷川 大

世界遺産120か所を訪れた経験豊富なガイドが、各地の世界遺産の魅力をご紹介。

旅する世界遺産 華麗な建築物

掲載日: 2007年 11月 08日

水の楽園に花開く天下の名園 蘇州古典園林

太湖のほとり、朝もやの中に浮かぶ家並みの間には、道路の代わりに張り巡らされた水路、浮かぶ船、きらめく水田――水の都、蘇州。自然を愛し慈しんだ貴族たちはこの地に集まり、大自然の美や生命、四季の歩みを庭に再現し、愛でながら暮らしていたという。今回はマルコ・ポーロがその美しさを絶賛したという蘇州の古典園林を紹介する。

世界遺産、蘇州古典園林


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拙政園遠香堂
蓮が香ってくることから名づけられた拙政園の遠香堂。庭園は自然の縮図であり、自己の表現であり、友との語らいの場だった。


そのすべてが世界遺産に登録されている中国四大名園。北京の頤和園(いわえん)と承徳の避暑山荘は皇帝が造り上げた皇室庭園で、壮大華麗。対して蘇州の庭園は役人や商人が築いた私家庭園で、日本のわび・さびを思わせる繊細な造りで魅せている。

拙政園と留園の2か所が中国四大名園に数えらるように、蘇州の庭園は中国でも最高と称され、「江南の庭園は天下一、蘇州の庭園は江南一」という言葉で表現されている。

蘇州には200を超える庭園があるというが、世界遺産に登録されているのは9か所。1997年に拙政園(せっせいえん)、留園(りゅうえん)、網師園(もうしえん)、環秀山荘(かんしゅうさんそう)が、2000年には拡大されて滄浪亭(そうろうてい)、獅子林(ししりん)、退思園(たいしえん)、藝圃(げいほ)、藕園(ぐうえん)が登録された。

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