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北中城で沖縄の心に出会う(2)散策編

前回は有名どころの中城城跡と中村家住宅を取り上げさせていただきました。さて、ここからが穴場スポット。秘密の散策スポットです。

執筆者:鈴木 雅子


前回、有名どころの中城城跡と中村家住宅を取り上げさせていただきました。さて、ここからが穴場スポット!

沖縄の赤がわら住宅
青い空に映える赤がわら

北中城はいま、地域本来の魅力を積極的にアピールするための村興しに取り組んでおり、心地よく散策していただくための筋道(わき道)整備、そして、沖縄の伝統家屋に親しめるカフェがオープンしています。

すーじぐわー(筋道)に見る沖縄の心

北中城村を散策
何気なく置かれた魔よけのシーサー
北中城の中村家住宅周辺(大城区)は、ごくごく普通の住宅地です。地域の暮らしの場であり、これを観光スポットと呼ぶのは大変失礼でしょう。

でも、この地域に住む方々は、訪れる人たちが心地よく散策できるようにと路地(筋道)や住宅内の庭、塀にアレンジを加えて、楽しい演出ときれいな花々で皆さんを楽しませてくれています。

北中城村を散策
北中城村大城地区は景観を何よりも大切にしています
通りがかりに垣間見えるお庭には、愉快なシーサーが何気なく設置されていたり、また、無粋なはずのコンクリートブロックにも赤がわらで彩った花壇をあしらい数千本もの「ラン」が植えられています。

沖縄の、普通の暮らしを見学させていただけるだけでなく、訪れる人をもてなそうという暖かい心遣いが感じられて、なんとも言えずにほのぼのとした気持ちに……。

北中城村を散策
心地よい散策スポットです
湧き水の周囲にも、神経の行き届いた休憩スポットが造られており、池からは亀がひょこっと顔をのぞかせるなど、単なる住宅街の通路ではなく、地域の人と触れ合える心安らぐすーじぐわー(筋道)として整備されています。

こうした活動は、1999年、中城城跡が世界文化遺産としての推薦を受けた際、北中城村と大城区が「古城周辺地区景観協定」を結んだことに始まります。大城区は、人口わずか300人あまりの小さな集落です。
北中城村を散策
いたる所に気配りが感じられる小道iに感動…。
しかしそこには世界文化遺産に登録された「琉球王国のグスク及び関連遺産群」の一つである中城城跡の「北中城側部分」、および国指定重要文化財「中村家住宅」があります。

また、お隣の荻道区には国指定埋蔵文化財「荻堂貝塚」があり、双方ともに緑の多い地区。よく霧が発生することから「ラン」の育成に向いた土地です。これらの「ラン」を手入れしているのは地域の住民たちによる「花咲爺会」。観光で訪れる人に安らぎを、地域の人には楽しく暮らせるきれいな集落を、という目的のために設立されました。

北中城村大城を散策
ブロック塀もシーサーに変身?
枯れ木に花を咲かせましょうをモットーとする「花咲爺会」の地道なボランティア活動により、現在の美しい景観が誕生した大城地区。世界遺産「中城城跡」から中村家住宅にいたる約1キロメートルの県道沿いは、四季折々の花が沿道を飾り、散歩コースにも最適です。
同会は沖縄ふるさと百選に選定され、また、日本ウオーキング協会による「歩きたくなる道五百選」にも認定されています。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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