イタリア/イタリア基本情報

長時間フライトを快適に過ごすコツ

日本→イタリアは直行便でも約12時間! 体はむくむし、腰や足はつらいし、寝られないし…と心配なこともありますが、発想の転換とちょっとしたコツや時差ボケ対策や便利なグッズで快適な旅の行程に変わります。出発前にご一読を!

岩田 デノーラ 砂和子

執筆者:岩田 デノーラ 砂和子

イタリアガイド

日本から約1万キロ!イタリアへは直行便で約12時間

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これから長い旅が始まる…と思うと憂鬱?楽しみ?

日本から見れば、地球のほぼ裏側に位置するイタリア。直行便を利用しても、約11~12時間ほどかかります。ビジネスクラス以上ならまだしも、エコノミーの座席で約半日。想像するだけで疲れる!なんて人も多いかもしれませんね。

【飛行機が不快なポイント】
  • 窮屈
……でも考え方を変えてみれば、快適ポイントも見えてきます。

【飛行機が快適なポイント】
  • 座っているだけで1万キロもの移動ができる!
  • 座っているだけで食事が出てきて、しかも片付けてくれる(美味しいかどうかは別問題)。
  • 無理しなければ、ネットが繋がらない(機内Wifiを申し込まなければ)。
  • 映画も堪能(気に入った映画が上映されていたらラッキー)、静かな環境で本も読み放題(周囲はマナーの良い人ばかりなら!)。
と、まあちょっと無理感は否めませんが、めまぐるしい日常から強制的に遮断され、誰にも邪魔されず(周囲の旅客にもよりますが)自分だけの時間が確保できる環境は、長距離フライトならでは。

アッパークラス座席の快適性が急速に高まる昨今、魅力的な宣伝に乗らず、グレードアップせずにエコノミーを選ぶのは、何か間違えてるんじゃないか?と思わせられることもありますが、エコノミーでも納得できるフライトができれば、自分への疑問も払拭できるというもの。

エコノミーで快適さを求めれば、マイナス点しか見えません。であれば、非日常空間を楽しんでみる方向にシフトチェンジ。

徒歩と馬で世界を旅した古代ローマ帝国時代に思いを馳せれば、1万キロを12時間で移動するなんて、ほぼ瞬間移動。数千年分の人類の英知が産んだ空飛ぶ鉄の箱に乗り、古代の歴史が待つイタリアへひとっ飛び!タイムマシーンの上で上手に過ごすアイデアをご紹介しましょう。

<目次>  

寝られない?時差ボケ対策には寝ない方が得策?!

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機上したら時計をイタリア時間に!長いフライト中に気持ちと体を現地時間に合わせましょう


「到着まで、一睡もできなかった」「ウトウト程度しかしてない」など、睡眠に関する不満の声をよく耳にしますが、はて?なぜ飛行機に乗ったら、寝なければならないのでしょう?

例えば直行便の場合、イタリア到着時間はたいてい夜。それは、日本の早朝(時差は7/8時間)。

飛行機でしっかり寝てしまうと、ホテルに到着した頃にすっきり爽やかに目が覚めているかもしれません。眠さはホテルに着くまでとっておいて、ベッドに入ってからしっかり熟睡すれば、時差ボケ対策にもなります(※ただし、アリタリア直行(往路便)など、夜到着する便にのみ有効です)。

離陸したら、腕時計を現地時間に合わせてしまいましょう。日本が午後15時なら、イタリアは22時か23時。最初の食事の後に時計を見れば、夜中の2時ごろ(イタリア時間)…自然に睡魔が襲ってくる可能性もあります。人間の脳は、考えているより単純なものです。

少しウトウトして目が覚めれば、イタリア時間の朝4時か5時?なんてことになれば、「もう寝なくてもいっか!」と焦る気分も失せるはず。長いフライト時間を利用して、現地時間に慣れておけば、到着してからアタフタすることも減りそうです。
 

到着日の予定は、余裕のあるスケジュールで!

経由便で朝や昼間に到着する場合は?

もし寝られなかったら……うん、あきらめましょう!あきらめも、人生には必要です。というのはウソで(ウソでもないですが)、そんな時は到着日に無理な予定を入れないのがコツ。”寝ないとプレッシャー”で余計寝られなくなるし、ぼんやりしたまま大事な用事をこなすのもツライ。到着した日はのんびりできる予定にしておけば、寝られなかったとしてもその後との予定と体調に影響が少ないでしょう。

到着してすぐに大事なアポがある…なんて方は、初日以外のどこかにゆったりタイムを必ず設けて。体調管理をしてください。
 

時差ボケも悪くない!イタリアで起きる時差ボケは?

時差ボケを心配する方も多いものですが、イタリアで起きがちな時差ボケパターンは以下の通り。

夜の早い時間に眠くなり(イタリア時間21時頃/日本時間4~5時)、早朝に目がさめるもの(イタリア時間5時頃/日本時間はすでにお昼過ぎ)。日本時間を考えれば「そりゃそうでしょうね」といった時間ですが、頑張って早起きしなくても自然と目が覚め、早いうちから無理なく行動がスタートできるから、旅行者にとってはありがたい時差ボケパターンでもあります。

ただし、21時ごろといえば、イタリアでは夕食時間のピーク(夕食は20時ごろからスタートが多い)。食べてるうちに眠くなる…なんてこともありますが、あまり食べずにすんでダイエットになる!なんて考えれば、まあいいかってところでしょうか。

オペラやコンサートなど夜遅くなる予定のものは、できるだけ、時差ボケが解消しているであろう後半に予定を組むのがコツです。「毎晩、夜遊びしたいだけどな」なんて人に、時差ボケは不要の心配。そういうお若い感性もしくは実際若い方はたいてい時差ボケが軽い場合が多いから(笑)!

朝日を浴びると体内時計が整い、時差ボケ解消に役立つと言われています。早起きついでに、できるだけ朝日を浴びましょう。
 

フライト中のリラックス・テクニック

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機内では乾燥&むくみ対策を忘れずに、リラックス


寝なくても大丈夫。とイタリア流に大らかな気持ちで機上したら、時計を現地時間に合わせて…さあ、(なんとかして)リラックスした時間を過ごしましょう。リラックスに役立つ機内に持ち込みたいグッズやアイデアの一部がこちら。
 

フライト中のメイクはどうする?

フライト中、メイクしたままだとお肌への負担も大きい。でも、機内の化粧室の洗面台は狭くてクレンジングもしずらい。搭乗前の待ち時間の間に、化粧室でクレンジングしてしまうのが手っ取り早いですが、それもちょっぴりお恥ずかしい。

そんなときに便利なのが、洗い流し不要のクレンジングコットン。機内の乾燥も考慮して、保湿効果の高い拭き取り化粧水系がオススメです。持ち込みには、小ぶりのジップロックに使用分の化粧水とコットンを直接入れて。小ボトルに移し替える手間も省けて便利です。

ただし、眉毛やアイメイクはしたままの方がリラックスできる場合もあるので、落とす範囲は人によるでしょうか。
 

保湿クリームとマスクでお肌ケア

有り余るフライト時間を利用して、がっつりシートパックでもしたいところですが、暗闇で見た小さい子が泣くかもしれない。目の周りだけの保湿パックくらいはアリでしょうか。周りを驚かさないように、たっぷり保湿美容液とクリームで乾燥対策&ケアがオススメです。機内持ち込み用に、小さな容器で用意しておきましょう。

マスクはマスト。うっかり口を開けて爆睡してる姿も隠せるし、喉の乾燥を防ぐ以外にお肌の乾燥にも有効です。
 

室内履き&着圧ソックスで、足元リラックス

長いフライト中、靴を履いたままでは相当疲れます。機内用に簡易スリッパ室内履きを用意しておきましょう。トイレに立つ際など、たまに靴を履いてみるとむくみ具合のチェックもできます(衛生的にもトイレは靴で行きたい……)。

靴が履きにくいと感じたら、むくんでいる証拠。足指を開いたり閉じたり、ふくらはぎのストレッチ&マッサージのほか、着圧ソックスが効果ありです。厚手のしっかり圧がかかるタイプがおすすめです。機内に持ち込んでフライト中だけ着用すれば、コーディネートにも影響無し。
 

時々機内を散歩して、気分転換&エコノミー症候群ケア

フライト中、同じ姿勢のままでいるのは危険です。うっ血して、エコノミー症候群を引き起こすことも。シートベルト着用サインが消えている間、たまにはお散歩をしましょう。むくみ防止にもつながります。

乾燥した機内では、水分補給も重要です。ギャレーに飲み物を取りに行きつつ、機内をお散歩。飲み物片手に立ち話するイタリア人も多く見かけます。機内はみんな旅の友。気軽に話しかけておしゃべりするのも、悪くはありません。


窮屈で退屈な飛行機の旅。少しでも楽しく、気楽に過ごせますように!
それでは、Buon viaggio in aereo! 

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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