おすすめ車窓ベストポイント(4ページ目)

日本鉄道三大車窓とは

車窓のベストポイントを挙げるときに、よく登場するのが「三大車窓」である。相当以前から言われているもので、篠ノ井線姨捨駅付近から眺める善光寺平の景観（長野県）、肥薩線の矢岳越えの景観（宮崎県）、根室本線狩勝峠の景観（北海道）の三つである。

■１：信州・姨捨駅からの景観 行きつ戻りつしながら山を登る篠ノ井線のスイッチバックの駅。ここから眼下を俯瞰すると、千曲川を中心とした善光寺平と呼ばれる盆地が手に取るように見える。正に絶景だ。田植えの時期に斜面の棚田に写る月は「田毎の月」と呼ばれ、よく知られている。夜景も見逃せない。

■2：南九州・矢岳越え 南九州の肥薩線は人吉を出ると、一周しながら勾配を上って行くループ線とスイッチバックで山岳ルートを辿る。サミット（最高地点）の矢岳トンネルを抜けると、次の真幸駅までの区間で車窓から見える霧島連峰の景観がおススメポイントとなる。晴れ渡った日には、遠くに桜島が噴煙を上げているのが僅かだが見える。観光列車「いさぶろう」「しんぺい」に乗れば、女性客室乗務員のガイドがいて、ビューポイントでの停車もある。

■3：北海道・狩勝峠

狩勝峠を越える特急には「スーパーおおぞら」がある。札幌から1時間半ほどで狩勝峠に差しかかる

道東の帯広や釧路へ向かう特急「スーパーおおぞら」は、リゾート地トマムを出て長い狩勝トンネルを抜けた後、絶景ポイントにさしかかる。元々、三大車窓の狩勝峠とは廃止された旧線からの車窓を指すので、今では楽しめないのだが、現行の路線から眺める狩勝峠の景観は北海道らしい雄大さで見るものに迫ってくる。

以上、オススメ車窓を紹介してきたが、ここで紹介したのはほんの一部でしかない。心を洗われるような景色は有名無名を問わず、各地で数多く見られる。これから鉄道旅行をする機会があれば、あなたが選ぶベスト車窓をぜひ見つけていただきたいと思う。

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