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強振こそすべて―松井秀喜、反攻の6月

5月はメジャー自己ワーストの月間打率.184に終わったンゼルス松井秀喜。6月は「振らなければ何も始まらない」というアドバイスを受け、成績も向上。赤ゴジラの反攻がはじまった―。

瀬戸口 仁

執筆者:瀬戸口 仁

野球・メジャーリーグガイド

松井秀喜、不振から完全に脱出

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ヤンキースからエンゼルスに移籍し、不振を極めた5月。6月は松井の反攻がはじまる
「2、2、3、3、0、2、1」とは、何を表す数字かおわかりだろうか? 6月12日に36歳を迎えたエンゼルス松井秀喜外野手が6月に入ってからの1週間で残した試合ごとの安打数だ。

その間、4日(日本時間5日)のマリナーズ戦で8号先制2ラン、6日(同7日)の同じくマリナーズ戦では9号同点ソロを放ち、メジャー通算150本塁打に王手をかけた。8日(同9日)のアスレチックス戦では無安打3三振(今季3度目)とひと息ついたが、翌9日(同10日)の同カードから2、1、1、0、3安打と打ち続けている。不振から完全に脱出したといえるだろう。

5月はメジャー自己ワーストの月間打率.184に終わった。5月19日(同20日)は通算打率が.224まで下がり、マイク・ソーシア監督と打開策を話し合ってもいる。なぜ、松井秀はそれほどの不振に陥ったのか? 技術的には、左肩が開いていた。とくに左投手にはその開きが顕著となり、角度のある球に対応できないでいた。

しかし、深刻だったのは、精神的な問題。もともと不振になると消極的になる傾向が強い。じっくりとボールを見るタイプとはいえ、甘い球を見逃し、難しい球に手を出して凡打に倒れてしまうパターン。知らず知らずのうちに積極性を失っていたのである。
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