収納家具・棚・タンス・シェルフ/収納家具・棚・タンス・シェルフの選び方

あなたの収納は地震対策ができている?

本棚や食器棚など背の高い収納家具の転倒。そして落下物による危険はイメージしやすいけれど、今やそれでは不十分。見落としがちな収納カ所を要チェック!

すはら ひろこ

執筆者:すはら ひろこ

収納ガイド

地震による屋内での被害は、家屋や家具類の倒壊で圧迫による犠牲者が多いと言われています。建物の下敷きになる場合が大多数と考えられますが、家具の転倒による負傷も見逃せないケース。余震対策にも有効な方法をご紹介します。


基本は家具の転倒防止

背の高い収納家具の危険性

狭い廊下に置いた家具が倒れてトイレに閉じ込められた事故がある

就寝する所に背の高い家具を置かないというのは、すでに実践していることでしょう。さらに、転倒した収納家具や落下物が、出入り口扉と廊下をふさがないよう、避難ルートを考えて家具を配置することも肝心です。

収納家具の転倒防止対策としては、天井と家具の間を専用のつっぱり棒で固定する、壁と家具を金具でつなぐといった方法があります。そして棚に収納するときには、重いモノを下にしまって、重心を低くするのがポイントです。また、収納家具が前のめりにならないように、家具の足元にクサビ状の補助グッズをはさみ込んで、手前を少し高くします。


家具扉の開放を防ぐ

戸棚用の耐震ロック

地震後に自動解除しないロックは強くたたいて開ける

キッチンにある吊り戸棚には、地震を感知すると自動でロック機能が働く、耐震ラッチというパーツが扉についていることが殆どです。ところが、食器棚やタンスなど扉のある収納家具は、地震の揺れで扉が勝手にあいてしまうものがあります。

その場合には、市販の耐震ロックを購入して、自分で取り付けることをお薦めします。扉と棚の内側の上部に、ネジで取り付けるだけなので簡単です。また、ガラスの収納扉には、飛散防止フィルムを貼って、割れた破片が飛び散らないようにしておくといいでしょう。


引き出しの開放こそ要注意

起震装置と耐震ラッチ

ムラコシ精工の新宿ショールームでは実験装置によって性能が確認できる

キッチンにある吊り戸棚や食器棚からの落下物には注意を払っていても、多くの人が見逃しているのが引き出しです。近頃は、鍋やフライパンなどがしまえる、引き出し収納が増えています。収納面では実用的ですが、地震と収納とが共振することで、本体から引き出しが外れて飛び出す可能性があって危険です。

キッチンで調理中に地震が起こった際に、その場で低い姿勢になると、引き出しの直撃を受けるかもしれません。また、オープンキッチンではダイニングにいる人にまで、同様の事態が想定されます。そこで、地震時の揺れを感知して、自動でロックされる金物を引き出しにも取り付けておくのが安心です。

その金物というのは、小刻みで速い振動から、大きく横揺れする振動までをセンサーがキャッチして、レールに組み込まれたロック機能が作動するという仕組みになっています。この引き出し用耐震ラッチはムラコシ精工の製品で、地震がおさまるとロックが自動解除されるものです。

高層マンションなど耐震性能の高い建物であっても、揺れることで収納扉が開放状態になる恐れがあります。室内で起こる危険をあらためて点検して、今から手を打っておきましょう。


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