マンション物件選びのポイント/マンションの構造・耐震性

テレビ・パソコン、家電の地震対策

大地震ではテレビが頭上を飛び、パソコンが転倒して大切なデータを失う恐れがあります。テレビ・パソコンといった固定しにくい家電の転倒防止方法をご存じですか?工具不要で簡単・お手軽な「耐震マット」で家電の地震対策を済ませましょう。

井上 恵子

執筆者:井上 恵子

住まいの性能・安全ガイド

テレビ・パソコンなど家電の地震対策はどうしてる? 

住まいのテレビ・パソコンの転倒対策、取っていますか?
住まいのテレビ・パソコンの転倒対策、取っていますか?
「大地震の時テレビが飛んできた!」
「パソコンが倒れてデータがなくなった!」

いずれも大地震で実際に起こったこと。信じられないことに、大地震の時は大きなテレビが頭上を飛ぶほど大きな力が加わります。

こんな不安を解消してくれる、テレビ・パソコンなどの転倒防止方法として今回は、すでにオフィスでは導入が始まっている、工具不要で手軽な「耐震マット」をご紹介します。

 

 

耐震マットは工具不要のお手軽さが魅力

家具の転倒防止対策といえば突っ張り棒、チェーン、L型金具による固定がメインでしたが、大工さんの手配がたいへん、壁や天井に傷がつく、見栄えも気になる……と手つかずの方も多いと思います。

この耐震マットは、ホームセンターやインターネットで購入し、家具・家電の下に引くだけ。はがして何度も使用可能、インテリアに影響も与えないスグレものです。

特に突っ張り棒やL型金具などを使えない、テレビ・パソコンなどの家電周りの転倒防止にぴったりです。パソコン内の大切なデータを守るという意味でもおススメします。

耐震マット、耐震シートいろいろな名前で売り出し中

耐震シートの例
ホームセンターで買い求めた耐震シートの例。たくさんのメーカーから出ている。
右の写真は今回ホームセンターで購入した耐震マットです。このほかにもいろいろな種類がホームセンターや家電量販店のインターネット通販などで取り扱われています。耐震マット耐震シートなどの名前がついています。

材質はウレタン樹脂、イソブチレン樹脂など。イソブチレン樹脂は、耐震ダンパーなどの建築材料などにも採用されており、パソコン・家電に多く使われるABS、PS樹脂との相性も良く、はがすときに痛めません。粘着性のあるシート状で、色のついているもの、透明なものがあります。

 

家電の大きさ・重さに合ったマットを使う

大きさや厚みはいろいろあり、家電・家具の重量に合わせたものを使用します。一例を挙げてみましょう。

例えば寝室などに置くやや小さめのテレビとして、液晶テレビ20型(50センチ[幅]×40センチ[高さ]×23センチ[奥行]、本体重量6.6キロ)の転倒防止を行う時には、今回購入した耐震マットでは「直径3センチ・厚さ2ミリのマットを4枚使用すること」となっています。

このように、転倒防止をしたいものの大きさや荷重に合わせたマットを使用する必要があります。各シートに荷重○kgまで対応、と書いてあるので確認します。マットは大きさ、厚みといろいろなタイプが出ており、目的に応じて購入することができます。

耐震マットが使用できる家具・家電 

耐震マットの特徴は、工具がなくてもだれにでも設置できること、いったん固定してもまたはがすことができ、水洗い可能で繰り返し使えること。簡単設置ですが、使用方法を守れば震度7相当の揺れを吸収してくれるという高性能な点といえるでしょう。

【使用可能なもの】スタンド・置時計・花瓶・家具・家電製品・OA器具など
【使用不可なもの】絨毯・カーペット・布製品・フッ素加工品、シリコン製品など

粘着性を利用して転倒を防止するため、シートがしっかりつくことが条件となります。床に置くならフローリングやクッションフロアなどの上で使用しましょう。カーペットや布地の上では効き目がありません。

それでは次のページで、どんな部屋・どんなものから転倒防止をしたらよいか、見てみましょう。
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