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住宅のトラッキング火災を予防する方法

乾燥する季節になると、住宅火災のニュースが増えてきます。今回は、知らず知らずのうちに出火してしまう「トラッキング火災」について、その予防法を検証します。

井上 恵子

執筆者:井上 恵子

住まいの性能・安全ガイド

季節が変わり空気が乾燥してくると住宅火災のニュースが増えてきます。東京消防庁の管轄内で平成23年に発生した火災件数は5,341件で、主な出火原因は放火、たばこ、電気ストーブとなっています。

 

知らぬうちに火事になるトラッキング火災

コンセントにさしっぱなしのプラグが危険です。

コンセントにさしっぱなしのプラグが危険です。

ところで「トラッキング火災」をご存じでしょうか。トラッキング火災とは、コンセントにプラグを差し込んだままにしたところにホコリが溜まり、電流が流れて発電・発火するというものです。

原因となるコンセントは家中にあること、冷蔵庫やベッドなど大型家電・家具の後ろにあるコンセントにはなかなか目が届かないこと、溜まったホコリが原因で「知らず知らずのうちに火災の原因となってしまう」ところがトラッキング火災の怖いところです。

トラッキング火災ってなに?

まず最初にトラッキング火災はなぜ起こるのか再度確認しておきましょう。

コンセントにプラグを差し込み、そのままにしておくと上にホコリがたまります。そのホコリが湿気を帯びて、プラグの電極間で放電が始まり、発熱・発火に至ることをトラッキング火災といいます。大型家具の裏の差し込みっぱなしのコンセント付近のほか、水を扱う台所、洗面所付近のコンセントも要注意です。

東京消防庁の発表したデータより近年に発生したトラッキング火災の件数の推移をまとめると【表1】のようになります。過去15年の平均では1年あたり67件のトラッキング火災が発生しています。

【表1】東京都内で近年に起きたトラッキング火災の件数(東京消防庁発表のデータをガイドがまとめたもの)

【表1】東京都内で近年に起きたトラッキング火災の件数(東京消防庁発表のデータをガイドがまとめたもの)

 

トラッキング火災の予防方法:その1
こまめに掃除する、こまめに抜く

トラッキング火災予防には、次の点をチェックしましょう。

■定期的にコンセント周りの掃除をし、ホコリを取り除く。
■使用しないときはなるべくプラグを抜くようにする。
■プラグを抜くときはプラグ本体を持ち、差し込むときは奥までしっかり差し込む。

特に注意したい部分は換気扇、冷蔵庫、エアコン、洗濯機、洗面台、テレビのプラグです。ぜひ定期的にコンセントやプラグ周りをチェック、掃除をするようにしてください。

それでは次のページでこまめにお掃除できない場合の対応をご紹介します!
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