ストレス/ストレスフリーの思考術

「ポジティブ・スローガン」のすすめ

目標を立ててもうまくいかないのはなぜ? 運転やダイエットを例にとって解説し、成功に導く「ポジティブ・スローガン」のつくってみましょう。

大美賀 直子

執筆者:大美賀 直子

公認心理師・産業カウンセラー /ストレス ガイド

「~にならないように」
という言葉をよく使っていませんか?

せっかくのオフも「~にならないように」の行動ばかりじゃない?
せっかくのオフも「~にならないように」の行動ばかりじゃない?
何かの目標を思いついたとき、「~にならないように、~する」「~しないように、~する」という言葉を頻繁に使っていませんか? たとえば、

● だらしなく見られないように、
部屋を片付ける。
● 嫌われないために、笑顔で付き合う。
● 遅刻して怒られないように、早く寝る。

というように。「~にならないように、~する」というスローガンには切迫感があるため、すぐにやる気になります。そのため、仕事の〆切り、試験、デートのような短期的な目標には、とても効果があるのです。

しかし、長期的な目標達成には不向きです。自分に喜びを与える要素が少なすぎるからです。特に、先にあげたような人生観、仕事観に関わるような目標の場合、害の方が大きくなりがちです。


人は喜びで伸びる

褒められてやる気が出るのは「正の強化」の効果
褒められてやる気が出るのは
「正の強化」の効果
人を「やる気」にさせる方法には、「正の強化」「負の強化」があります。

達成感や爽快感、ほめ言葉、ごほうびのような「喜び」を与えることでやる気を起こすのが、正の強化。達成できれば、気持ちよくなれます。

たとえば、飲み会を主催して「すごく楽しかったよ! また参加したい」「さすが○○さん。あなたじゃないとできないわ」なんて言ってもらえたら、大変だとしても「またやってやるか!」「今度はどんな趣向でいこうかな?」という気持ちが湧きますよね。

このように、喜びをゲットすることで快感情が増し、その行動を好きになれることが「正の強化」の効果なのです。


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