掲載日: 2005年 01月 05日
2005年を大胆に先読み! 住宅ミスマッチが顕在!05年市況
さらなる「買手市場」が形成される
大都市圏を中心に新築マンションは建設ラッシュが止まることを知らず、完全な「買手市場」が形成されていることは、すでに周知の事実です。首都圏だけでも毎年8万戸を越える分譲マンションが大量供給されており、「人口」も「世帯数」も伸び悩む中で、今後、いったい誰が購入するのか疑問に感じない方が不思議なぐらいです。
・ライフイベント(結婚や家族数の変化など)に合わせて ・低金利や低価格による資金面と予算面の合致 ・希望条件を満たす物件にめぐり合えた |
すでにマイホームを手にしたほとんどの方は、上記に挙げた条件やタイミングを契機に一大決心をしているはずです。従って逆説的な発想をすれば、マンションを買いたくても買えない理由は「資金面」または「物件の条件面」のどちらか、あるいは、両方が整わないからであることが分かります。
需要の「先食い」にも息切れのきざし
前者の資金面は「本人の都合や希望で、自己資金が増えたり住宅ローン金利が低くなる」ものではありませんので、自力だけでは動きが取れない側面がありますが、一方の物件の条件に関しては「主観」による要素が強いだけに、間取りや周辺環境などが希望とマッチングすれば即座に優良顧客へと転身します。
本来であれば、まだ賃貸や実家暮らしでもいい「マイホーム購入予備軍」を、住宅ローン減税に代表される住宅促進税制や、地価が下落して都心でも「家賃並みの返済」で取得できる環境が偶然に訪れたことで需要を先食いしたことによって、パイ(=顧客)が枯渇し、息切れを起こしているのが現在の不動産マーケットの現状であり、今後は住宅のミスマッチを解消できるかが05年の課題となっていきます。
定職につきたい失業者と優秀な人材を雇いたい企業との間に、職種や給与で「雇用のミスマッチ」が発生しているように、自身の“こだわり”を充足させるマイホームを見つけたい消費者と、わがままユーザーのニーズ(消費者心理)をつかんだ商品開発に今一歩及ばない分譲マンション業者が、お互いに「接点」を見い出すことができないために、住宅のミスマッチを起こしているのです。
冒頭でも触れたように現在は完全な買手市場であるだけに、消費者が歩み寄ることは考えにくく、供給サイド(分譲業者)がどれだけ顧客のハートをつかめるかが、マンションの売れ行きに影響してくることは間違いありません。「顧客本位」の原点に立ち返ることが不可欠です。

タワーマンションの大衆化が進行
続いて、タワーマンションの大衆化も気にかかる材料です。大量のオフィスビルが一時期に竣工する現象を「2003年問題」と呼びましたが、タワーマンション(20階建て以上のマンション)が今年2005年には大量に完成する予定となっており、「2005年問題」と呼ばれています。急激な供給過多となることで高層マンションがだぶつき、一部では「値崩れ」を懸念する声もあるほどです(グラフデータ:不動産経済研究所)。
「希少性」や、ランドマークとしての「ステイタス」がタワーマンションの存在価値であり、人気の秘密にも結びついていますが、右を見ても左を向いてもタワーマンションだらけでは、その魅力は半減しても不思議ではありません。猫も杓子(しゃくし)も高級ブランドバッグを持ち歩いている姿を目にすると、有名ブランドが安っぽく感じてしまうのと同じ心理です。
大衆化が進行することはマイホームの資産価値を引き下げることにつながり、すでにタワーマンションに住んでいる人をも巻き込みます。新規の販売においても需給バランスが崩れることで、在庫(売れ残り住戸)調整が行なわれ、新春バーゲンセール(?)へ突入することとなります。
住宅投資の活性化によって景気回復を図りたい政府が規制緩和を積極的に行なったことで、湾岸エリアを中心に再開発が促進されましたが、マイナス面では前述しているような『負の連鎖』を引き起こしてしまい、かえって市場を混乱させています。

2005年、分譲マンション市場の天気はくもり時々雨といったところでしょう。昨年のような異常気象にならないことを願うばかりです。
関連用語: 住宅ローン金利 / 優良顧客対応 / タワーマンション / 優良分譲・公社分譲住宅購入融資 / 自己資金 /




