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「その道のプロ」のルーツを探る ガイドの原点−origin-

vol.067

生活している限り、家は汚れ、ゴミはたまる。
面白がりながら、家をキレイに保つノウハウ教えます

「家事・掃除ガイド」の藤原さんの守備範囲は幅広い。キレイなお家のキレイなお掃除なんて、永久ではない。油断をすればすぐに顔を出すヌルヌル、ドロドロ。あまりお付き合いしたくない害虫やカビのことまで、分析、調べ、予防し、駆除する記事は、不思議なことに不潔感はない。誰にも真似のできないユーモアとパッションに溢れる記事を書く、藤原さんの原点を探る。

「家事・掃除」ガイド 藤原 千秋

文/宗像陽子 写真/平林直己

幅広い知見と生活者の視点

「もし、家でゴキブリに遭遇したら?うーん、生け捕りにして飲まず食わずでどのくらい生きられるのか観察します。ふふっ。生け捕りの仕方は……」。やっぱり只者じゃない!

「もし、家でゴキブリに遭遇したら?うーん、生け捕りにして飲まず食わずでどのくらい生きられるのか観察します。ふふっ。生け捕りの仕方は……」。やっぱり只者じゃない!

All Aboutでの藤原さんの記事の人気の秘密は、ずばり「記事の面白さ」と「知見の広さ」、「ユニークな視点」ではないだろうか。
キレのいい文章で、スパスパと家の中の汚い部分をリアルにあぶりだしていく。だが、不思議と不潔感はない。

筆者はこの原稿を書くために藤原さんの記事を読みあさった結果、家中(とくに風呂場)の掃除に夢中になったあげく、原稿は遅々として進まないという困った事態に陥った。
記事を読んでいて、その先を読みたい。でも早く掃除をしたくてお尻がソワソワしてくる!という読者は、筆者以外にも多いのではなかろうか。

「害虫」や「カビ」といった、従来のお掃除研究家たちがあまりストレートに書いては来なかったものに、ズバッと切り込んでいる痛快さもある。

専門書でもなければあまり書く人はいない。けれども生活の中には実際にいる、ゴキブリ、ダニ、コバエ、チョウバエの類。藤原さんのもつ、彼ら「厄介者」の知識は圧倒的で、まるで研究家のよう。

だが記事は、生活者としての目線が根底にあるせいか、まるで親しい友達が「知ってる?ダニって、目に見えるのよ」とコーヒーを飲みながら話してくれているような親近感がある。

そして、「うわー!嫌ですよね!」と読者に共感しつつ、遭遇しないコツや、予防術、駆除の方法を明示してくれる。藤原さんの手にかかればなぜかあまり虫たちも気持ちが悪くないのは、藤原さんが彼らを嫌いではないからかもしれない。

最低限、ここは押さえとこう!

現在、藤原さんが愛用している浴室掃除道具たちはこれ!ただし、新製品を試したりしながらどんどん変わっていく。今のイチオシは手指の消毒用の「アルコールジェル」。カビ予防にも便利で扱いやすい

現在、藤原さんが愛用している浴室掃除道具たちはこれ!ただし、新製品を試したりしながらどんどん変わっていく。今のイチオシは手指の消毒用の「アルコールジェル」。カビ予防にも便利で扱いやすい

「私の記事は『このくらいの掃除は私もやっている』と言われることも多いんです」と言う藤原さんは「その一方で『このくらいもやっていない』という人も多いはず」と感じている。(筆者もまた後者であった)

藤原さん自身はマニアックに「お掃除道・害虫道」を極めつつ、読者には「最低限このくらいはやっとかないと、健康上まずいかもよ」と一般的な話になるよう意識して記事を書く。
「最低限」にこだわる理由もある。
家を清潔に保つ方法を知らない人もいれば、掃除をきちんとやりたくとも時間のない人もいるだろう。

現代は、誰でもが二足のわらじ三足のわらじを履き、バタバタと走り回っている時代。そんな中での毎日の掃除である。

あれもやらなくちゃ、これも忘れちゃいけない、掃除も完璧にしなくてはと理想を掲げすぎては、自分や家族、どこかにしわ寄せが来るだろう。

「それならば『ここだけは少なくともキレイにしておこう』『最低限ここだけはキレイにしておかないと子どもがお腹を壊しそう』『この辺の汚れは放っておくと大変なことになりそうだ』。そんな最低限を押さえて、あとは自分の状況と相談をしながら、家族同士があまりイライラしないレベルをそれぞれ探っていくしかない。私の記事が、それらを探る上でもヒントになればうれしいですね」

よりよい住環境のためにできることを目指して

「今は、掃除のことで困っている人のところへ行って、サッと解決、喜んでくれる顔を見るのが一番うれしいです」

「今は、掃除のことで困っている人のところへ行って、サッと解決、喜んでくれる顔を見るのが一番うれしいです」

今も藤原さんは、よりマニアックに情報を積み重ね続けている。それは自身にとって必要なことを淡々とやっていく作業だ。そして、決して「壇上から物申す」ではなく、「使える情報あったら拾って」というスタンスで情報のシェアをしてくれる。

さて、そんな藤原さん。不惑を迎えたものの将来自分がどこへ向かっていくのかわからず絶賛惑い中だとか。「まだ野望の範疇ですが」と前置きをしながら「今まで、どうしたら快適に住んでいけるのかといった観点でノウハウを積み上げてきました。将来はそれを活かして、お年寄りやハンデのある人、災害被災者などが、安全を保ちながら住める住環境について考え、手がけていけたらいいなと思っています」と語ってくれた。

今はまだ子育てに時間を割かれることも多い。あと10年は本を読んだり人に会ったりしながら、自分の進むべき方向を考えてじっくり勉強していきたいと語る藤原さん。その切れ味するどい記事はそのままに、多くの人の笑顔に貢献して欲しいと願わずにはいられない。

「家事・掃除」ガイド  藤原 千秋

家の事・子どもの事・仕事の三つ巴を愉しむ三児の母ずぼら掃除を提唱。主に住まい周りの記事を専門に執筆するライターとして14年のキャリアをもつ。現在は並行して家事サービス、商品開発等にも携わる。大手住宅メーカー営業職出身、三児の母。『この一冊ですべてがわかる! 家事のきほん新事典』(朝日新聞出版)など著書、マスコミ出演多数。

ガイドのお気に入りの記事

シリーズ! フニワラさんちの家探し 賃貸編その1
ガイドとなって半年くらいのころの記事です。文章は下手くそですがフレッシュな感じで勢いがあって好きです。昔は「暮らし」カテゴリーがあり、この記事を書いていたんですが、2008年の改変でなくなり、このシリーズは書けなくなりました。残念!


網戸掃除はメラミンスポンジで
ついに発見!網戸掃除の決定版!そう。私が発見したんです。ページビューも多くて、コンスタントに読まれている記事です。


夏の夜の悪夢!? ゴキブリ出没の絶叫スポットTOP3
害虫の記事は面白おかしく書くのが鉄則。むしろ嫌悪感を丸出しにしつつケロッと書くようにしています。害虫も、避けるだけでは人生が面白くないんじゃないかなというおせっかい心が原動力かも……♪

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