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「その道のプロ」のルーツを探る ガイドの原点−origin-

vol.051

経済的理由で進学をあきらめるのはもったいない。
奨学金のメリットとリスクを伝えて、
進学したい子の背中を押してあげたい

今や大学生の半数以上の人が利用している様々な奨学金。昔の「ものすごく優秀なほんの一握りの人だけもらえるもの」というものとは様変わりしているよう。久米さんはなぜ、「奨学金」に焦点を当てたのか。「奨学金」ガイドの久米さんのガイドの原点とは。

「大学生の奨学金」ガイド 久米 忠史

文/宗像陽子 写真/須藤明子

わかりやすく。語りかけるように

2013年、All Aboutから声をかけられ「奨学金ガイド」となる。All About担当者に当時のことを尋ねてみた。
「学習・受験のカテゴリを充実させるために、『奨学金』のガイドになれる人を探して久米さんにたどり着きました。奨学金のことを書いている人は多いけれど、どうしても情報が一方的であったり、批判めいていたり、わかりにくかったり。一番フラットで正しい情報を発信していて、真摯な思いを感じたのが久米さんでした」

現在、奨学金制度も大きく変わろうとしている。新たな情報をタイミングよく、ピンポイントで発信することができるのがWEB記事の強みだ。
いち早く情報を入手し「講演のようにお母さんに向けてわかりやすく。その情報を全国どこにいてもキャッチできるように」という気持ちでAll Aboutで記事を書く。

「きちんと就職しないと奨学金を返せない。だから次は就職サポート事業をすすめようと思うてます」。夢は広がる

「きちんと就職しないと奨学金を返せない。だから次は就職サポート事業をすすめようと思うてます」。夢は広がる

賢く使え。奨学金

久米さんは、ただ奨学金を利用せよというだけではない。「賢く利用せよ」という。
たとえば、学資保険と奨学金はどういう形で利用したら一番得をするのか。
教育ローンと奨学金はどちらが得か、併用できるのか。

「奨学金は在学中は無利子やで。そこを考えなあかん。下に子どもおるんちゃうの?おるんやったら、そのお金置いとこうや」
ざっくばらんに、愛情たっぷりに、時には叱咤激励し。
一番メリットの多い方法を、講演や記事で発信し続ける。

奨学金と保護者をつないで

将来的には、経済的に厳しい家庭の子どもたちの学力を上げる私塾のようなものを作りたいと熱く語る久米さん。
「児童養護施設は、子どもたちの心身のケアで精いっぱいやと思います。だから大学の進学率も低いし、中退率も高い。せっかく奨学金を借りても中退してしまったら意味がない。学力つけて、進学して、卒業して就職して、奨学金を返す。そこまでみてやりたい」

まずは現在の会社経営の中で、奨学金の啓蒙活動を一般社団法人にして、奨学金と保護者をつなぐ組織としてより公共性を持たせたいと考えている。

就職サポート事業などは、具体的に話が進んでいる状況にある。
「いつか、『親の年収●●円以下の子のみ入れる塾』を作って成果を上げたいですね。経済的に恵まれている子どもたちに『あそこの塾に入りたいなあ』なんて言わせられたら痛快やね!」

いたずらっぽく笑う久米さんは、いつだってちょっと反体制だ。
「教育は、なんでもかんでもドライに割り切るビジネスとは違うんです」と語る久米さん、
大きな組織、豊かなもの、社会を牛耳っている何やら怪しい仕組みに、チクっと批判をしつつ、今日も進学したい子と親をサポートするために全国を駆け回っている。

「大学生の奨学金」ガイド 久米忠史

奨学金をわかりやすく解説するアドバイザー。進学費用で悩む保護者や生徒が進学の可能性を見つけられるように、全国で奨学金や進学費用に関する講演を行う。また、ウェブサイト「奨学金なるほど相談所」を開設するほか、ブログ、動画などを活用して積極的に情報発信を行っている。

ガイドのお気に入りの記事
「自分の文章を見返すことがないんです。だから特にお気に入りの記事というのは、ありません」。事実を客観的に発信している記事が多いせいか、「お気に入り」といった考え方はないようだ。どの記事もフラットに、ありのままに書く、そして常に前を向いて走る久米さんらしい言葉だと感じた。

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