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「その道のプロ」のルーツを探る ガイドの原点−origin-

vol.051

経済的理由で進学をあきらめるのはもったいない。
奨学金のメリットとリスクを伝えて、
進学したい子の背中を押してあげたい

今や大学生の半数以上の人が利用している様々な奨学金。昔の「ものすごく優秀なほんの一握りの人だけもらえるもの」というものとは様変わりしているよう。久米さんはなぜ、「奨学金」に焦点を当てたのか。「奨学金」ガイドの久米さんのガイドの原点とは。

「大学生の奨学金」ガイド 久米 忠史

文/宗像陽子 写真/須藤明子

講演は、年間100〜120回ほど。全国を巡る

講演は、年間100~120回ほど。全国を巡る

脱サラして、奨学金の専門家へ

ちょっぴりお堅い雰囲気の方かと勝手に想像していたが、初めてお会いした久米さんは、関西弁丸出しの熱血教師のような雰囲気を持つ気さくな方だった。(実際、筆者はインタビュー中うっかり「先生」と呼んでしまい「あきまへん。それだけは勘弁して」と笑われた)

大学卒業後、お笑い系の芸人を多く抱える芸能プロダクションに勤めていたこともあるせいか、話もおもしろくて一気に引き込まれる。

なぜ、奨学金に関わるようになったのだろうか?
久米さんに伺うと、「意外と僕の人生は、成り行きなんですわ」とのこと。
芸能プロダクションから二度の転職を経て小さなイベント会社を設立。その時たまたま仕事で沖縄県の進学サポート事業に関わったことが、久米さんの人生のターニングポイントとなった。

「一方的な情報だけではなくて、すべてを網羅した情報をお母さんたちも知りたいねん」

沖縄県内の高校で、進学についてのヒアリングを重ねていたところ、沖縄に住む受験生の立場に立った進学情報が少ないことに気づく。沖縄では経済的な理由から進学をあきらめている子も多いことを知り、奨学金について独自に情報収集にあたるようになる。

進学費用対策を正しく伝えるニーズがあることは、ヒアリングのたびにひしひしと感じるようになっていた。一方で、必要とされる奨学金情報は今一つ満足のいくものがない。

「日本支援機構は日本支援機構の奨学金については語っている。国の教育ローンはサイトを開けば国のローンについては詳しくわかる。けれども、どんな性格の奨学金があり、奨学金を利用するためには何が必要か。どういうリスクがあるか。どうやって利用すべきか、そんなすべてを網羅した情報というのはどこにもなかったんです」

その後、イベント会社の運営と奨学金リサーチと二足の草鞋を履きながらも、奨学金のことは久米さんの頭から離れることはなかった。

「何も、大学進学至上主義というわけではないんです。なんとなく流れにのって大学に行ったって、就職できるような時代じゃないですから。高卒で働くのも専門学校に行くのもいいし、社会に出てから大学に入りなおすような回り道もいい。でも、進学したいという気持ちがあるのに、経済的な理由で進学をあきらめる子がいたらそれはもったいないこと」

奨学金は、今や学生の半数以上が利用している。ただし、親子ともに奨学金の内容をしっかり把握しているわけではないと久米さんは指摘する。

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