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「その道のプロ」のルーツを探る ガイドの原点−origin-

vol.050

そのスイーツの、作り手の思いを知っていますか?
パティシエの思いを伝えたい。
よりおいしく味わってほしいから。

繊細にして緻密。これでもかというほど豊富な情報量、そしてパティシエ、お店、スイーツそのものへ向けるまなざしの温かさ。スイーツジャーナリストの平岩さんの記事は、上質のスイーツのように読み手を満足させる。そんな平岩さんのガイドの原点を探る。

「スイーツ」ガイド 平岩 理緒

文/宗像陽子 写真/須藤明子

幸せのケーキ共和国 趣味の一環で初めたホームページ。すでに開設して12年がたち、月間ページビュー数約50万、ユニークユーザ数2万以上

幸せのケーキ共和国。趣味の一環で初めたホームページ。すでに開設して12年がたち、月間ページビュー数約50万、ユニークユーザ数2万以上

作り手の思いを知るために、製菓学校入学

2001年趣味の一環として、ホームページ「幸せのケーキ共和国」を立ち上げ、スイーツ情報の発信を始める。これがスイーツジャーナリストとしての原点と言えるが、業界に名が知られ始める岐路を迎えたのは2002年デパ地下グルメ選手権で優勝してから。

スイーツ道を究めるべく、2006年満を持して退社。スイーツジャーナリストとして独立した活動を開始する。

退社後、まず東京製菓学校に入学する。その理由は、お菓子の作り手として学びたかったからではない。

もっと作り手の話を理解できるようになるためには、自分も作り方の基本がわかっていないとダメだと感じたからだそう。
「そんな動機で入学した人は、私が初めてだったかもしれません」とにこり。

今回の撮影場所として平岩さんが指定した場所が、この東京製菓学校だ。

「ここで、お菓子作りの基本をしっかり学んだことで、『基本はこうだけれど、この店ではどうしてこういう作り方をしているのか』など、より深い質問ができるようになりました」

平岩さんにとって東京製菓学校は、スイーツジャーナリストとして一歩を踏み出す「スタート地点」と言える場所なのだった。

「3つ星スイーツ」は日本経済新聞社で連載している記事をまとめたもの。下井美奈子さんとも一緒に日経スイーツ選定委員会の委員を務めている。

「3つ星スイーツ」は日本経済新聞社で連載している記事をまとめたもの。下井美奈子さんとも一緒に日経スイーツ選定委員会の委員を務めている

作り手の思いを伝える

歴史好き、マーケティング会社、ジャーナリスト、紆余曲折のようだが平岩さんの中で一貫しているのは「人から人へ、思いを伝えたい」ということ。

歴史であれば、「史実に基づく様々な見解を人に伝えたい」。マーケターであれば、「メーカーの思いを買い手に伝えたい。あるいは、消費者の思いをメーカーに伝えたい」。

いつも、「とことん調べて、人の思いを人へ伝えたい」という姿勢は変わらない。
ケーキであれば、パティシエがどういう思いで作ったか、どの作業に苦労があったのか。なぜそこまでやるかを伝えたいと考えている。
All Aboutの起ち上げからスイーツガイドとして活躍中の下井美奈子さんに誘われて、ガイドになったのは、2011年のこと。すでにスイーツジャーナリストとしてある程度認知されていたが、それから3年たった今、メディアでの仕事の依頼もさらに増え、その影響力の大きさを感じている。

「アフター6のスイーツマニア」は、デパ地下やエキナカなど仕事帰りにも買いやすいスイーツをまとめたもの

「アフター6のスイーツマニア」は、デパ地下やエキナカなど仕事帰りにも買いやすいスイーツをまとめたもの

All Aboutの記事では、スイーツに詳しくない人でも興味がもて、思わず行ってみたい、食べてみたいという気になるような記事つくりを心がけている。

「私の記事を読むことで、読者の方が目の前のケーキをよりおいしく感じられたということがあれば、とてもうれしいですね」

また、All Aboutには様々な分野のガイドがいるので、今まで自分の周囲にいなかったスペシャリストと出会う機会が増え、刺激を受けることも多いそうだ。

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