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「その道のプロ」のルーツを探る ガイドの原点−origin-

vol.036

なぜ、不満の多い人生になるのか?心の中にあるカギを見つける、手助けをしたい

多かれ少なかれ、現代人はストレスを抱えている。その正体を知り、うまく付き合う方法を教えてくれるのが「ストレス」ガイド、大美賀さんだ。もうすぐ400本という記事の積み重ねは、彼女の成長の歴史でもあった

「ストレス」ガイド 大美賀 直子

文/むなかたようこ 写真/奈良英雄

不満だらけの自分が簡単に分析された!

小学校のころまでは、友達の目を気にするシャイな性格だったという大美賀さん。友達作りに奔走し、どうやったら友達と仲良くできるだろうかといつも考えているような繊細な女の子だった。

原点となるもの

よく働きよく食べ、夜通し遊ぶ。そんな気楽な生活なのに、ストレスとの付き合い方に頭を悩ませていたアラサー時代。

大学を卒業し、出版社やWEB制作会社で働いた後、32歳でフリーライターとして独立。常に一生懸命働いているものの、胸の中では様々なストレスが常に渦巻いていた。
それは、心の病になるほどのものではなかったけれども「あの人の態度がイヤ」「こんな仕事くだらない」「ご飯がおいしくない」そんな小さなストレスで大美賀さんはいちいちイライラしていたという。たぶん多くの人と同じ程度のストレスだったと思うが、ほかの人と違ったのは、大美賀さんが「このままではどうも人生がおもしろくない、なんとかしたい」と考えたことだろう。どうしてこんなふうにストレスがたまるのかと調べ始めていくと、いろいろなことがわかってきた。

一番衝撃的だったことは、「物事の捉え方、考え方に独特のゆがみ(思い込みや誤解)があると、なんでもないことがストレスになってしまう」というバーンズによる「認知のゆがみ」の定義を知ったことだった。

本

カウンセリングの勉強を通じて、自分の見方も他人の見方も変わった。「いやな気分よ さようなら」で「認知のゆがみ」について知り、衝撃を受ける。それがこの世界にのめりこむきっかけとなった。

「自分は複雑な考え方を持つ人間だと思っていたにもかかわらず、心理学の『認知のゆがみ』の定義に、あまりにも自分がピッタリとあてはまっていたことに驚きました」と大美賀さんは言う。「ストレスを溜めやすい自分の考え方のほとんどが心理学上で解明され、対策まで実践されていることを知り、目からうろこが落ちる思いでした」

「認知のゆがみ」に基づいて施される認知行動療法は、主にうつ病などの心の病を抱える人の治療に使われるもので、専門家でなければなかなか知り得ないものであった。けれども、病気でもなく、トラウマに悩んでいるわけでもない大美賀さんにとっても、ストレスとうまく付き合い、変わっていくきっかけとしてとても役立つものだった。

「ということは、ごく普通の生活をしながらまるで魚の小骨のように私たちを突き刺す小さなストレスだって、心の持ちようでうまく付き合えるということではないだろうか?」

「心理学で用いられているテクニックは、カウンセリングルームといった狭い場所だけではなく、日常生活のちょっとしたイライラ解消にも応用できるのではないだろうか?」

そう大美賀さんは考え、同じような悩みを持っている人にそれらを分かりやすく紹介する役目を担いたいと考えるようになった。フリーライターとして独立後は、たまたま健康の分野を軸足に活動を始めていたこともあり、次第にメンタルヘルスへと専門分野を特化していった。

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