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「その道のプロ」のルーツを探る ガイドの原点−origin-

vol.027

家電の専門家として、たゆまざるインプットとブレのない消費者目線で独自の地位を確立

大企業を退社しインテリアコーディネーターとして独立。大きな壁にぶつかりながらも、消費者の視線とプロの知識を併せ持つ家電コーディネーターとして活躍。メーカーからも信頼を寄せられている戸井田さんの原点とは

「家電」ガイド 戸井田 園子

文/三田村蕗子 写真/金田邦男

戸井田さん

自分のキャリアパスを見い出せない

大手ハウスメーカーに15年間勤務した後、充電期間を経て、インテリア&家電コーディネーターとして独立した戸井田さん。雑誌や主婦向けチラシ情報サイトでの連載から、企業のeラーニングのカリキュラム監修、企業が主催する家電フェアの講師に至るまで仕事の幅も広がり、多忙な毎日を送っている。

そんな戸井田さんが独立するきっかけとなったのは、メーカー勤務時代に感じた痛切な閉塞感だった。

「居心地が良い会社ではあったんですが、自分のキャリアパスがまったく見えなかったんです。同期ならまだしも、自分が教えていた5歳下の新人までもが自分より上のポジションになっていく。女性というだけで出世の見込みがない。ここには居場所がないなと退職を決意しました。でも、その後はもっと大変でしたね。5歳の息子がいたため、転職活動をしても条件だけで切られてしまう。人生最大の壁を感じました」

空気清浄機をチェックする戸井田さん

空気清浄機の内部をチェックする戸井田さん。ひとりの消費者として、主婦として、気になる部分は念入りに調べるその姿勢が評価眼を磨いていく

設備系の知識を生かして家電のガイドに

いまの状況では思うような転職は難しい。そう悟った戸井田さんは会社員時代の経験を生かし、フリーのインテリアコーディネーターとして活動を開始する。

しかし、ここにも大きな壁が立ちはだかっていた。

「同業者が腐るほどいるんです(笑)。コンスタントに仕事を得るのは簡単じゃない。バイト的に単発で仕事をしていました。ちょうどその頃ですね。All Aboutのガイドの募集を知ったのは。インテリアのジャンルでの募集があればそちらで申し込んでいましたが、残念ながら家電の枠しかなかった。でも、私はメーカーでインテリアコーディネートの仕事を担当していたときに、インテリアの中でも照明やコンセント計画、キッチンセットやトイレなど設備系の知識を意識して習得するようにしていました。だから、躊躇せず応募できたんだと思います」

戸井田さんが勤めていた会社にはたくさんのインテリアコーディネーターがいた。「この中で役に立つ人材になるには、他の人が持っていない設備に関する知識をしっかりと身につけた方がいい」という上司のアドバイスを戸井田さんは実行した。この時の努力が後に大きく花開くのである。

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