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「その道のプロ」のルーツを探る ガイドの原点−origin-

vol.023

恋愛マスター? そんな人、世界中に1人もいませんよ。
だから恋愛は深くておもしろい

フルタイムで仕事をしながら「恋愛」コラムニストを目指し、オールアバウトのガイドとなった武田尚子さん。仕事とコラムニストの両立について、また「恋愛」ガイドとして伝えたいことは何だろうか。

「恋愛」ガイド 武田 尚子

文/むなかたようこ 写真/平林直己

ヴァン クリーフ&アーペルのブレスレットと指輪は30歳になるとき自費で購入。「ほしいものを自分のお金で買うのが大人の女!」と半ば痩せ我慢で

ヴァン クリーフ&アーペルのブレスレットと指輪は30歳になるとき自費で購入。「ほしいものを自分のお金で買うのが大人の女!」と半ば痩せ我慢で

実はバリバリのフルタイム勤務

2012年から、オールアバウトの「恋愛」ガイドとして執筆中の武田さん。普段は広告関係の会社に勤める会社員だ。
吉瀬美智子か真木よう子か、というほどの美人でありながら、意外にもすっぴんで通勤し「エステというよりマッサージ。アロマというよりカラオケ」というサバサバ系。美意識低めと自嘲するが、さりげなく身につけているヴァン クリーフ&アーペルのブレスレットが品のいいブラウスとよく似合っている。

もともと文章を書いたり漫画を描いたりするのが好きで、働きたくなかったほど。とはいえそうもいかず、大学を出てからアパレル会社に勤めたあと転職。現在勤めている会社では、終電近くまでいることもしばしばだ。
仕事大好き人間というわけではないが、仕事に対しては責任感を持って真摯に取り組んでいる。「よく言えば優等生。悪く言えば小心者なんです。きちんと準備をしないと心配なので」とにこやかに自らを分析する。

現在、武田さんの本業はフリーペーパーや雑誌の企画立案。購買者の興味は何かということに対して、常にアンテナを立ててきた。表面に表れていないが、実は潜在的に違う意識があるのではないかという目線で企画を考える。昔から物事の裏を読む癖は、今の企画立案という仕事に生かされていると感じている。それでも、本当にやりたいことはこれではない、という気持ちを抱えていた。

「変だよね?」「イケてる」。思ったことはすかさずメモ。インスピレーションが膨らむのは、方眼タイプのノートとパイロット社の水性ボールペン

「変だよね?」「イケてる」。思ったことはすかさずメモ。インスピレーションが膨らむのは、方眼タイプのノートとパイロット社の水性ボールペン

人と関わるより、観察が好き

そんなとき、武田さんの書いたコラムがオールアバウトの編集者の目に留まり、原稿を依頼されるようになった。カテゴリーは自身が身の丈で書けると感じた「恋愛」。

コラムのネタは、自分の経験や人から見聞きしたこと、自分の周り半径2m以内から拾っていく。

カフェのとなりの席での別れ話。電車の中での無防備なLINEのやり取り。おじさんが操る携帯の中の、ハートの絵文字。結婚式のほんの1シーンでわかったこと。
その中で繰り返されるのは、絵に描いたような美男美女の美しい恋物語だけではない。

なぜ、こんなイケてない男が、上から目線になれるのか?
なぜ、容姿端麗で性格のいい女であっても幸せになれるとは限らないのか?
なぜ、女たちはカフェトークで見栄の張り合いをやめられないのか?
そして、その疑問は、他人ばかりに向けられているわけではない。武田さん自身にも向けられていく。

なぜ、自分は今、心がざわついたのだろう?
なぜ、素直に喜んであげられなかったのだろう?
なぜ、いわれもない不安に駆られているのだろう?

ごく普通の日常生活の中で繰り広げられる人間模様。そして、その中にアクのように浮かび上がるモヤモヤした疑問を、武田さんは丁寧にすくい取っていく。

「人はきらいではないんです。でも人と関わって意見を調整するよりは、観察している方が好きなんですね」。人間模様を観察しながら、スマホのメモ機能や手書きのメモに積み上げられる「なぜ?」の山。そして掘り下げ、突き詰める。こうしてコラムは出来上がっていく。

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