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「その道のプロ」のルーツを探る ガイドの原点−origin-

vol.022

心がけているのは精度の高い評論と鮮度の高い情報
ゴールは女性にもっとラーメンを広めること

ラーメン女子大生から日本初の女性ラーメン評論家へ─。
ラーメンの奥深い魅力の虜になり、人気情報バラエティ番組の出演を経て、本格的なラーメン評論家の道を歩み始めた本谷亜紀さん。いつかは自分の店を開きたいと語る本谷さんの原点とは。

「ラーメン」ガイド 本谷 亜紀

文/三田村蕗子 写真/平林直己

ラーメンを年間400杯近く食べる本谷さんの必需品が電動歯ブラシと歯磨き。口の中をすっきりと磨き上げて、また新たな店へ足を運ぶ

ラーメンを年間400杯近く食べる本谷さんの必需品が電動歯ブラシと歯磨き。口の中をすっきりと磨き上げて、また新たな店へ足を運ぶ

ラーメン評論家の進路は必然だった

忙しい時間を縫っては、ラーメンを食べ歩く。その数、年間約400杯。日本初の女性ラーメン評論家として活躍する本谷亜紀さんがこの道に足を踏み入れたのは、ある意味、必然だったのかもしれない。

「もともとご飯が食卓に並ぶことが少ない家庭で、ラーメン、そば、うどんといった麺類がメニューの中心でした。父は麺類の中でもとりわけラーメンが好きで、小学生の時からよく食べに連れていってくれたんですよ。私も高校生になると、自らラーメンの食べ歩きに出かけるようになりました」

高校時代の本谷さんのバイブルは、著名なラーメン評論家である石神秀幸さんの著作。当時通っていた予備校が池袋にあったため、石神さんの本を読んでは池袋界隈のラーメン店に足を運ぶ日々。毎月5000円のお小遣いの中でやりくりしながら、本谷さんはますますラーメンの奥深い世界の虜になっていった。

難関を突破し、ラーメン女子大生として活動開始

大学生になり、ラーメンサークル部の部長として活動していた本谷さんに、ある日、大きな転機が訪れた。情報バラエティ番組「お願いランキング」のラーメン隊オーディションに応募し、晴れて合格を勝ち取ったのだ。

「応募の動機は単純です。TVに出れば1日にラーメンが3杯食べられると聞いたから。当時、貧乏学生でしたからね(笑)。応募者は約600名もいて、筆記試験もあり、なかなか大変でしたが、なんとか合格することができました」

食べ歩いたラーメン店の記録は小さなノートブックにまとめている。記すのは簡単なコメント。読み返せば、店の記憶がありありと蘇る

食べ歩いたラーメン店の記録は小さなノートブックにまとめている。記すのは簡単なコメント。読み返せば、店の記憶がありありと蘇る

ラーメン官僚こと、田中一明さんのアシスタントとして番組に出演した本谷さんに付けられた愛称は「ラーメン女子大生」。当初、単発の企画だったが、反響が非常に高く企画はシリーズ化され、本谷さんはラーメン官僚の厳しくも暖かい指導のもと、「ラーメン評論」の経験を重ねていく。

「憧れのラーメン屋さんと直接お話しできるのは嬉しかったですね。本当に素晴らしい出会いばかりでした。ただ、とにかくたくさん食べないといけないし、コメントの精度を上げるように言われて苦労の連続。"美味しい"だけではだめ。素材についての踏み込んだ表現が必要です。かといってわかりやすくなければ仕方がない。発信方法についてはいまも勉強中です」

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