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「その道のプロ」のルーツを探る ガイドの原点−origin-

vol.032

直すだけがリフォームではない。リライフのリフォームで未来の暮らしを作りたい

「リフォームはカタチからではなく暮らしから。こう暮らしたいと思った先にあるカタチを探す」。リライフ・リフォームを提唱し、業界とユーザーに情報発信を続ける一級建築士、Yuuさんの原点を探る。

「リフォーム」ガイド Yuu

文/むなかたようこ 写真/平林直己

新聞広告の間取りを見て遊んだ少女時代

子どもの頃から間取り図を見るのは大好き。新聞の広告を眺めながら、日がな一日「ここはこうしたらもっといいのに」とか「こうしたらどうなるかな」と考えていたという女の子。それがYuuさんだ。その情熱と軸は今でも全く変わることはない。

最近ユーザに紹介することが多いのは、東京ガスの横浜ショールーム。最先端のガス機器があるだけでなく、1980年代の家を再現するなどリフォームのイメージが喚起しやすいおすすめの施設だ。

それほど遠くない昔、リフォームは新築のスキマ産業と言われ、新築の片手間でやる仕事だった。
しかし1990年代になり、業界はリフォームにこそ女性の視点が大切と気づき始め、女性が進出するようになった。Yuuさんはその先がけといっていい存在だ。
現場では「インテリアコーディネーター」をもじって「インテリア掃除姉ちゃん」とか「工事姉ちゃん」と言われながら、営業設計からインテリアコーディネート、積算、管理、請求書の発行、回収、はては近隣の挨拶まで全て自分でこなしていった。その現場での実務と感覚は、今のYuuさんの財産となった。

常に肌身離さず持ち歩く商売道具メジャー。長年愛用する仕事のパートナーだ。

『普通』ってなに?

住宅建築業界に入って最初にお世話になった設計事務所で学んだことは、「『普通』はない」ということ。
洗面所の床からお風呂の床は何cm下に設計すればいいのだろうか?普通は何cm?新人の女の子のそんな疑問にも事務所の先生は答えてくれない。

「あなたは何cmにしたいの?大事なことは、なぜそうするのか、そうすることでお客様にとって、施工側にとってどんないいことがあるのか。それを考えることが大切。あなたがいいと思えば1cmだろうが1mだろうがそうすればいい」と。それはショッキングな言葉ではあったが身にしみた。以後、「『普通』というものはない」を座右の銘として、日頃の仕事に生かしている。

そこで学んだ既成概念にとらわれない発想は、以降「キッチンに吊戸棚がなくてもいいじゃない?和室に障子がなくてもいいじゃない?猫だけが通れないドアがあってもいいじゃない?コンセントの差込は下の方になくてもいいじゃない?」と自由無限に広がっていって、よりよい住まい作りに貢献している。

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