Human dept. スゴイ人、そろってます。

「その道のプロ」のルーツを探る ガイドの原点−origin-

vol.007

ネイルを通してお客様の人生を盛り上げたい
信念と行動力で道なき道を切り開いたパイオニア

ヘア、ファッション、料理。試行錯誤を重ねてきた時代があったからこそいまの自分がある。すべての道はトータルビューティの空間創造につながっていた。トータルビューティーの世界の第一人者のひとり、渡邉季穂の原点。

「ネイル」ガイド 渡邉 季穂

文/三田村蕗子 写真/金田邦男

季穂さんご自身は、普段、ベージュのカラーを使い分けている。ニュアンスの違いが楽しい。

季穂さんご自身は、普段、ベージュのカラーを使い分けている。ニュアンスの違いが楽しい。

ネイルには興味がなかった

ライフスタイルを反映したカラーリング、個性を引き立たせる洗練されたアート。渡邉さんが創りだす上品でシンプルかつナチュラルなネイルスタイルは、各界著名人やビューティー関係者を始め、多くの人を魅了してやまない。

だが、そんな華やかなキャリアとは裏腹に、26才まで渡邉さんはネイルアートにはまったく関心がなかったという。

「よく昔から好きだったんでしょうと言われるんですが、ネイルは塗っていませんでした。ただし、爪でもテーブルでも表面が滑らかではないのが性格的にいやで、シールがついているとはがしたり、爪の回りが固くなると自分で噛んだりしていましたね(笑)。突起物が嫌いなんです」

ネイルに目覚めたのは、友人のスタイリストに誘われてのネイルサロン初体験がきっかけだ。プロの手による甘皮処理の完璧さを前に「手入れをすると爪はこんなにきれいになるんだ」と感動を覚え、ロングルアージュネイルスクールに通い始めた。

長年愛用しているネイルケアの仕事道具。思い入れのある品ばかりだ。

長年愛用しているネイルケアの仕事道具。思い入れのある品ばかりだ。

ネイルの仕事に必要な感覚を磨くための道のり

心にピンと来るものがあれば、即座にアクションを起こさずにはいられない。行動派の渡邉さんは、それまでもいくつもの学校に通っている。実家が美容室を経営していたこともあり、高校を卒業するとまずは美容学校に入学。その半年後には文化服装学院のスタイリスト科へ通い始め、メイクスクールや料理学校も経験し、資格も取得してきた。

いったい自分は何をしたいのか。自分が求めているものは何なのか。自問自答を繰り返し、将来を模索してきた渡邉さんの心を熱くつかんで離さなかったのがネイルの世界だったのだ。

「妹が脳腫瘍で亡くなり、父も喉頭がんを煩い、私が二人分がんばろうと決意したころでした。もうこれは運命の出会いだと直感しましたね。それまで私が学んできたことは、ネイルの仕事に必要な感覚を磨くための道のりだったように思います」

Next

Info

All About Human dept.とは、「人」にフォーカスし、人間が持つおもしろさを追求するウェブメディアです。様々な分野から、自分のスタイルを持ち、第一線で活躍している「その道のプロ」たちをご紹介します。