ガイドの不動産売買基礎講座
掲載日: 2002年 11月 07日
No.31 宅地造成等規制法
宅地造成に関わる規制や指導は、古くは建築基準法や自治体の条例などで軽度に行なわれているに過ぎなかったようです。しかし、崖崩れや土砂の流出による災害が頻発したことから、昭和36年に 「宅地造成等規制法」 が制定されました。
つまりそれ以前に造成された宅地では、現在の基準に合致していない擁壁 (ようへき) を有するところが多いので注意が必要です。
「宅地造成等規制法」 の目的は、 「宅地造成に伴いがけくずれ又は土砂の流出を生ずるおそれが著しい市街地又は市街地となろうとする土地の区域内において、宅地造成に関する工事等について災害の防止のため必要な規制を行なうことにより、国民の生命及び財産の保護を図り、もって公共の福祉に寄与すること」 となっています。
都道府県知事により 「宅地造成工事規制区域」 に指定された区域内で、高さ2mを超える崖を生じる切土、高さ1mを超える崖を生じる盛土、または切土・盛土を合わせた面積が500平方メートルを超える宅地造成工事を行なおうとする場合、造成主はあらかじめ都道府県知事の許可を受けなければなりません。
実際の工事にあたっては、地盤の安全性確保や技術的基準に合致した擁壁を設置するとともに、工事完了時には検査を受けることになります。そして基準に適合していれば 「検査済証」 が交付されますので、このような宅地を購入する際には、必ず 「検査済証」 を確認して下さい。
また、宅地造成工事規制区域内の宅地において、既存の擁壁や排水施設が不十分なために危険性が高い場合には、改善命令を受ける場合もあります。擁壁の工事はかなり多額の費用を要するので、新たに造成する場合ではなくても事前に十分な注意、調査が必要です。
なお、宅地造成工事規制区域に指定されていないエリアで擁壁が必要となる形状の宅地などでは、建築確認の中で総合的に判断されます。規制区域でなくても崩壊の危険性は常にあるわけですから、中古物件売買のときなど同様に事前のチェックが欠かせません。
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