第52回:「女性のためのグルメ情報」ガイド
河野 優美
2008年2月15日
「All About」を支える約500名のガイド。ガイドは一つのテーマに一人だけ。厳しいいくつもの審査を通りぬけ、そのテーマのナビゲーターとなる。彼らがそのテーマに魅せられた理由とは? All Aboutを通して発信したいこととは何なのか? このインタビューでガイドたちの素顔に迫ります。
ガイドインタビュー第52回目は、世にある無数のグルメ情報の中から「女性のため」に厳選した情報を届けている河野優美さん。「女性のためのグルメ情報」を選ぶ眼・舌・心。その秘訣を伺うほどに、女性たちから支持される理由が明らかに。
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河野さんはガイドになられる前に、作詞のお仕事をされてたんですよね?
河野
はい、作詞の学校に通ってました。卒業したときにある事務所からお声をかけていただいて、スタートしたんですが、ポップスが志望だったのに来てた仕事がアニメばっかりだったんですよ(笑)。それで方向転換したほうがいいかなと思い始めました。作詞以外は企業の受付をしたり、空港で勤めたり、グルメとは関係ないところにいました。
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ではフード関係の執筆はそんなに長くないんですね。記事を読むとすごく慣れてらっしゃる感じがしたので、意外です。
河野
仕事ではなかったんですけど食べ歩きがずっと趣味だったので、自分で雑誌などを切ってスクラップして、このお店はどうだったとか、書き溜めてはいたんですよ。何冊も溜まりました。そのせいか、グルメ情報を書くことに関して、初めてという感覚はあまりなかったです。一旦書いて今でも記憶に残ってるところは取材したいなって思いますし、記事を書くきっかけになりますね。
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すごくマメですね。
河野
そうですね……数えたことないんですけど、太めのノートで4、5冊。都内のお店は移り変わりが激しいので大方捨ててしまいましたが、ほんとに好きだったんでしょうね。ちょっとオタクっぽいです(笑)
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野菜ソムリエの資格をお取りになったのは趣味からですか?
河野
食べることが好き、野菜が好き、というところから資格を取ったものが、仕事につながってますね。それとは別に野菜や果物のオイルを使ったアロマテラピーを講師として教えてまして。アロマはバラとか、ラベンダーのイメージが強いですけど、バジル、人参、セロリ、パセリなんかもすごくいい香りなんですよ。鼻腔から取り入れながら食材も食べたら内外の相乗効果になるので、そのあたりも講習でお伝えしながら、記事で野菜の美味しいレストランはここですよというのにつなげたりしてますね。
――
好きなことや趣味を仕事にしたい方は多いけど、結びつきにくいですよね。
河野
難しいですね。やっぱりいろんなタイミングが重なったんだと思います。たまたま講師をやらせてくれる方がいらしたり、たまたまオールアバウトでガイドをさせていただけることになったり。時期が一緒でしたし。
ステキなお店がいっぱいあるので、どこを取材しようか迷いませんか?記事にされるとき、どんな風にお店を探されるのか聞きたかったのですが。
最近だとまずは新オープン。新しいお店って情報が少ないじゃないですか。女性は特に新しいものを見てみたいというのがあると思うので、ひとつの大きい要素になりますね。あとはドラマで使われたレストラン。美味しいというのは絶対大事だと思うんですけど、話題性や期間限定の特別感など美味しい以外のプラスアルファもある、というところにもポイントを置いてます。
ドラマに使われたレストランは反響すごいですよね。
河野
一応、1クールに放送されるドラマは全部、ハードディスクに録画しています。
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えー!全部ご覧になるんですか?
河野
全部は無理です(笑)。月9はのめりこみつつ、どうしても時間のない時は3倍速でレストランが出てきたところだけストップしたり(笑)。どこのレストランなのかは、結構わかりますね。
――
御見それしました……。個人的にお店を選ぶときはどうセレクトされてるんですか?
河野
基本は話題性ですが、「歩いてて立ち止まったお店」というのもあります。なんかこう、外観から感じるものがあったりする、いいお店な気がするって思ったところに連絡をとることがあるんです。もちろん雑誌やテレビからくまなく集めた情報の中からも選びます。
――
プロの勘ですね。読者がお店を選ぶとき、何を基準にしたらいいと思いますか?
河野
値段はまず、ポイントですよね。失敗って値段があるから失敗だったと感じると思うんですよね。値段をみてこれなら失敗しても、と許せるというところから始めてみるのがいいと思います。あとは女性ならやっぱりお店の雰囲気でしょうか。ボロボロのところでも美味しいところはあって、そういうところは通が行く、なんて話もありますけど、洋服が汚れない程度にはきれいであってほしいし、トイレも男女別だとメイク直しもしやすいですよね。トータルで安心できるところがいいお店な気がします。
――
ガイドをやって取材をしていると、お店の方の考え方に触れる機会が増えますよね。
河野
面白いですよね。たとえば今野菜の美味しいレストランって増えてますよね。野菜には旬があるので、シェフが「あれとあれがほしい」っていっても届かないこともあるんですね。毎朝ダンボールで畑から届くんですけど、箱を開けてみるまで何が入ってるのかわからないんです。箱をあけて初めてそこで、「この野菜が入ってるから今日はこの料理」っていうイメージが作られて、メニューが始まるみたいなんです。そういう話を聞いていると料理って出てくるだけがすべてじゃなくて、朝のダンボールあけるところから料理が始まってるんだなって。話を聞くようになってすごく感動しました。
――
一皿を完成させるまでにシェフのいろんな努力が積み重なってるということは、取材をして、こういう活動をされているからこそ味わえるところですよね。
河野
そうですね。やり始めてはじめて知ったことがたくさんあります。以前「チャオベッラ」というお店を取材したときには、シェフ自身が自分で畑をもってらしたんですね。そのときは成田の奥地までいっしょに連れて行ってもらって、耕してお手入れしているところから写真にとらせてもらって記事にしたり。そういう部分も記事にしていけたらな、と思ってます。
――
今後このサイトでやってきたいことがあればお聞かせください。
河野
うーん……旅行や街のガイドさんとコラボして、観光名所とグルメの両方をくまなくカバーする記事を作ってみたいです。あと、レストランのまかないにも興味ありますね。以前、ものすごく忙しいお店を、アイドルタイムに取材させてもらったんですよ。みなさん1時間休憩をとってまかないを食べてるんですけど、15人くらいのスタッフが誰も話さないんですよ。ただカチャカチャとスプーンとお皿の音だけが聞こえて。どれだけランチで疲れているのかなってひしひしと伝わってきて、これで夜に突入していくんだと思うと、そんな世界もあったんだなって思いました。そういう舞台裏の話を書くのもいいのかなって思ってます。