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「生命保険・保険 」ガイド:長島 良介
第22回:「生命保険・保険 」ガイド 長島 良介 2005年07月15日
「All About」を支える約300名のガイド。ガイドは一つのテーマに一人だけ。厳しい審査を何度も通りぬけ、そのテーマのナビゲーターとなる。彼らがそのテーマに魅せられた理由とは?All Aboutを通して発信したいこととは何なのか?このインタビューでガイドたちの素顔に迫ります。
自分はどう生きたいか。それを考えずに入るには、保険はあまりにも贅沢な商品です。
「生命保険・保険 」ガイド:長島 良介
「生命保険・保険 」ガイド:長島 良介
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編集長:森川さゆり、「生命保険・保険 」ガイド:長島 良介
左:「生命保険・保険 」ガイド
長島 良介/
右:編集長 森川 さゆり
Photo by Hideo Matsumura
編集長インタビュー第22回目は、「生命保険・保険」ガイドの長島良介さん。生命保険は月々の分割払いであることから、生涯に払う金額の大きさを意識せず、営業マンとの「付き合い」だけで決める人も少なくないといいます。果たしてそれで「もしも」のときに大丈夫なのか、本来はどう備えるべきなのか、生命保険のあれこれを伺いました。
■「建築」から「保険」の仕事に転職
どちらにも共通して大事なのは「設計力」!
森川:
「一級建築士」に「FP(ファイナンシャルプランナー)」に「カウンセラー」…。長島さんはずいぶんといろいろな資格をお持ちなのですね。これまでどんなお仕事をなさってきたのですか?


長島:
最初の仕事は設計です。主にオフィスビルを設計していました。ところが7年前に父が身体を壊しましてね。父はそれまで20年間、一人で損害保険の代理店をやってきたのですが、その事業を簡単にたたむわけにもいかないと、僕が引き継ぐことにしました。


森川:
お父様はさぞかし喜ばれたでしょうね。長島さん自身、建築の仕事に未練はなかったのですか?


長島:
それまで建築の設計については、自分なりにいろいろとやってきたつもりです。予算、顧客の希望、機能…。各所と調整をとりながら、よりよいものを作ろうとしてきました。ただ、規模の大きな建築の設計をするとなると、なかなか自分の考えている通りにはいきません。かなり収入も少なかったので、妻や子供のことを考えました。それに、今後自分にできる親孝行といったら、父の会社を継ぐことくらいしかない。そろそろ潮時かな…と。そこで心を決めました。


森川:
新しい仕事にはすぐに慣れましたか?


長島:
幸いにも父がやっていたのが、骨董品や輸送貨物といった商品を扱う企業向けの損害保険で、基本的には1年更新の継続受注だったので、すぐに生活に困らずにすみました。ただ業界全体が今後、それほど大きく伸びそうにもみえなかった。そこで父もかなり元気になり仕事を続けられそうだったので、僕は新規受注が中心の「生命保険」も扱うようになりました。


「生命保険・保険 」ガイド:長島 良介
森川:
長島さんは、営業経験があったのですか?


長島:
いえ、このときが初めてです。だから、最初はお客様との話がうまく噛み合わず、苦労しました。自分らしさを伝えたいと名刺に「一級建築士」と入れてみたものの、一般の住居についてはほとんど知識がなかったので、必死に勉強しました。

そのほかにも少しでも早く売れるようになろうと、「セールス」や「マーケティング」の勉強会に参加したり…。子供が3人もいることもあり、当時は何としても食べていかなければ、と必死でした。それに「生命保険の仕事」は「建築設計の仕事」に似ていて非常に馴染みやすかった。だから、僕は自分は営業マンだとは思っていないんですよ。

森川:
「生命保険の仕事」は人生設計をする仕事ということですね?


長島:
ええ。設計の仕事というのはただ図面を引くだけではありません。むしろ、いい建物を設計するには、その建物はどんなコンセプトで建てるのか、それをどんな形にすればいいのか?無から有を生むわけですから、これらがとても重要なんです。

それは保険も一緒で、クライアントが今後、どんな人生を送っていきたいのか、「どうしたいのか」というコンセプトが決まらないと、その人にふさわしい保険を考えることはできません。そして、その人の人生の「設計図」を描くお手伝いを僕らはやらせてもらっていると考えています。

■営業マンが信頼できるからと人任せにしてはいけない
自分のお金について自分の頭で考えよう!
「生命保険・保険 」ガイド:長島 良介


森川:
書籍の出版、多数の講演依頼と、生命保険のスペシャリストとしてご活躍されていますが、今に至るまでに長島さんはどのような方法でお客様の心をつかんでいったのですか?


長島:
「カウンセリング」の勉強をしたことが大きかったですね。ある心理学の講座で「迷っている相手に自分の意見を押しつけちゃダメだ、自分で考えさせることが大事だ」って、教わりました。それがその後の僕のコンサルティングの基本スタイルとなっています。


森川:
それはお客様が意見を求めてきても、ということなのですか?


長島:
ええ。僕は現在8社の保険会社の商品を扱い、情報はもちろん価格だったり保障だったり、比較検討の材料をなるべく多く持っているようにしています。しかし、決めるのはあくまでもお客さんという姿勢は貫くようにしています。そうでないと、「長島さんを信頼して保険に入ったのに…」と、お客様が自分自身で保険について考えなくなってしまうのですよね。


森川:
耳が痛いです(笑)。


長島:
以前、医療保険を契約したお客様から、「なんで私が入っている医療保険は入院1日目から保険が出ないの?そういった商品もあるのに…」とお怒りの電話をいただいたのです。が、その方が契約された時点では、そういった商品がなかった。もちろんそのことは当時ちゃんと伝えましたよ。

僕は常々、お客様とのやりとりが残っていないのって怖いな、と思っていて、お話した内容を書面にまとめてお客様にお渡しするようにしていたのですが、それすら失くされていて・・。どの商品も大して差がなかった昔ならいざ知らず、今はいろいろな商品が出ています。良い悪いではなく、まずは自分の希望をはっきりさせてどの商品が自分のその希望に合っているのか、自分で選ぶ視点を磨いていかなければいけません。

アメリカなどでは、小さな頃からマネー教育をするのですが、日本はその部分が大変遅れています。自分のお金は誰も守ってくれない。最終的には自分でどうにかすると考えなければ、溢れる情報にどんどん遅れ、戸惑ってしまうのではないでしょうか。


■明日から生きていけないかもしれない
保険はそんな危機的状況を救うために始まった
森川:
みんなお金について勉強しようという気持ちはどこかにあると思うのですが…、実際のところ、保険って、難しくないですか?


長島:
いや、そんな難しく考える必要はないですよ。たとえばテレビに置き換えてみてください。テレビの使い方について知っている人は多いけれど、テレビの仕組みや構造について知っている人はそれほどいない。それと一緒で、保険についても商品の仕組みや構造について考えるのではなく、「この保険商品は、毎月いくら払って、どんなときに保険金がいくら受け取れるのか」それさえわかっていればいいのです。


森川:
確かにそう言われてみると…、いくら払っているのかさえ、あやふやな自分に気がつきました。


長島:
そして、保険が月々の分割商品であることから、生涯に払う金額の多さについてともすればあまり意識せずに過ごしてしまうのですが、保険に使っているお金を保険ではなく、別のことに使うとしたら、どんなことができるのか、一度考えてみてください。たぶん、1年分あれば、ハワイに2回くらい行けちゃいます。

森川:
でも、病気になったりしたときのことを思うと、保険に入っていないと不安ですよね。


長島:
確かに保険には、不安を和らげてくれるという効果はあります。でも、医療保険を例に取ってみると、1日1万円で支払い限度60日だったら受け取り総額60万円、手術したとしても7,80万円です。これって貯金から払える金額ではないですか?そう考えると、この保険必要なのかな、という視点が生まれるでしょう。CMを見て不安を感じてもこうした視点をもっていれば冷静になれると思いませんか?そもそも保険がどういった経緯で始まったか、ご存知ですか?


森川:
いいえ、どういう経緯で始まったのですか?


長島:
船から始まったらしいです。船主たちの生活は船がなくては成り立たない。だけど嵐にあったときには船が壊れたり沈んだりするわけですね。そのときに、船を修理したり、買うお金がないと明日から暮らしていけない。そこで船主が集まってお金を出しあって、次の船を買えるようにしたのが始まりです。だから、本当に保険が自分の人生になくてはならないものなのか、考えてみてはどうかと…。




「生命保険・保険 」ガイド:長島 良介
森川:
なるほど。逆に保険がどうしても必要なのはどういう時なんでしょう?


長島:
保険金がないと暮らしていけない状況を想像してみてください。たとえば専業主婦。だんなさまが突然亡くなってしまったら、その後の生活でどれくらいお金がかかると思います?

まずは、生活費×12ヶ月×死ぬまでの期間を計算してみてください。子供がいる場合には、教育費が加算されます。その結果、例えば1億6000万円かかるとして、そのうち遺族年金が約6000万円、国から支給されたとして、残りの9000万円のうち、自分で6000万円くらいは働いて稼げそうだから、あとの4000万円は保険が必要。すごく簡単に言うとこんなふうに考えればいいんですよ。
森川:
なるほど、奥さんが働きに出ることによって、保険の金額をこれほど大きく減らすことができるのですね。


長島:
保険は公平性を保つために、一度病気になると保険料があがるので、入っていないよりは早めに入っていたほうが安心です。ただ、保障を得るためには対価が必要です。自分には何が必要なのか、そのあたりのことを考えないで保険に入る、「心の拠り所」にしては贅沢すぎませんか?「一般論」や「平均」に左右されることはありません。必要かどうかもわからない保険にお金を費やすのではなく、より自分らしく生きるために、保険をうまく活用していっていただきたいと考えています。



■長島さんがよく利用するAll Aboutのサイト
1位 
2位 熱帯魚
3位 キャリアプラニング


次回は【海外移住】ガイドの千葉 千枝子さんです。