All About トップ    編集長インタビュー    第48回:「子供服・ベビー服」ガイド  石井 睦子


「子供服・ベビー服」ガイド:石井 睦子

第48回:「子供服・ベビー服」ガイド
石井 睦子

2007年10月15日


「All About」を支える約490名のガイド。ガイドは一つのテーマに一人だけ。厳しいいくつもの審査を通りぬけ、そのテーマのナビゲーターとなる。彼らがそのテーマに魅せられた理由とは? All Aboutを通して発信したいこととは何なのか? このインタビューでガイドたちの素顔に迫ります。

子供服は子供の自立のためのもの。子供の感性を育むような服選びをしてほしい

「子供服・ベビー服」ガイド:石井 睦子
「子供服・ベビー服」ガイド:石井 睦子

左:「子供服・ベビー服」ガイド
石井 睦子/
右:編集長 森川 さゆり

編集長:森川さゆりと「子供服・ベビー服」ガイド:石井 睦子

Photo by Hideo Matsumura


ガイドインタビュー第48回目は、「子供服・ベビー服」ガイドの石井 睦子さん。専業主婦を経て、ベビー・子供服卸し販売の会社を設立。バイヤーとして、そして3児の母として、石井さんの子供服への思いやこだわりを伺いました。

ヨーロッパのクラシックな子供服が好き

独身の頃から、海外に行くと子供服をチェックしていた

――
お子さんが3人いると伺いましたが、おいくつなんですか?

石井
3歳、5歳、7歳です。上ふたりが女の子、下が男の子です。七五三ですね(笑)。上の子は小学校に上がり、下の子たちは幼稚園と保育園が一緒になった幼保園に通っています。

――
オールアバウトのガイドになる前は、何をされていたんですか?

石井
結婚する前まではJTBで添乗員として働いていました。月に1回家に帰ってくると、すぐ次の日にまた出発、というようなハードな毎日でした。ヨーロッパに行くことも多かったのですが、その頃から「ヨーロッパの子供服はかわいい。こういうのは日本にはない」と思って眺めていたんです。結婚後4年間は専業主婦をしていましたが、子供服への思いを断ち切れず、5年目に起業しました。

――
専業主婦からいきなり起業ですか! きっかけは何だったのですか?

石井
結婚してもずっと働き続けたいと思っていたので、仕事でヨーロッパに出かけるときも「働く」という視点で子供服を見ていました。ほかにもいくつか仕事の候補があったのですが、専業主婦をしながらじっくりあたためて、絞っていきました。ネットで調べたり、子どもを連れて小売店でリサーチしたり、卸しの方と会ったり。ゆっくり準備していったという感じですね。

――
ヨーロッパの子供服はどんなところが魅力ですか?

石井
アメリカの子供服は原色を使ったカジュアルな日常着が多いですよね。逆にヨーロッパはお出かけ着。クラシックなデザインだったり、大人っぽい色使いが素敵なんです。くすんだピンクとか、くすんだ紫とか。

やっぱりヨーロッパは洋服の歴史からして違いますよね。職人さんが手作りにこだわって、昔から変わらずに作っているという良さがあります。一方、アメリカの子供服は作り手が楽しんで作っているという雰囲気が感じられますし、日本はアメリカやヨーロッパのいいところを取ってくるのがうまいと思います。それぞれの良さがありますね。

子供服はかわいいだけでは選べない

大事なのは子供が「自分でできる」と自信を持てること

――
お仕事で子供服と関わるようになって、どんな発見がありましたか?

石井
「見てかわいい」のとビジネスで扱うのとではこんなに違うのかと驚きました。趣味と仕事は違うとつくづく実感しましたね。例えば、日本とヨーロッパでは子供服のサイズが違うのですが、身長が同じでも仕入れてみると首がきつかったり、腕の長さが違ったりということが最初はよくありました。デザインだけで選んではいけないということですね。子供自身が着やすい服を選んであげないといけなかったんです。それに気が付くのに半年もかかってしまいました……。

私の考えですが、子供服は子供の自立のためにあると思っています。もちろん親が子供に着せたい服というのもあるでしょうが、子供がある程度の年齢になったら、子供が自分で着ることができて、脱げてたためる服というのが一番大事だと思うんです。ボタンの位置や大きさが子供にとって脱ぎ着しやすいものかというのも大きなポイントですね。子供が自分で着るということの中には、自分で服をコーディネートすることももちろん入っています。

赤ちゃんのうちは、その時期しか着ることができないようなフリフリの服を親が選んで着させてあげるという楽しみがあっていいと思いますが、成長するにつれて日常着は子供が自分で管理できるようにしてあげたいですね。

――
子供が自分でコーディネートですか。難しそうですね……。石井さんは意識的に教育されたんですか?

石井
子供は幼保園で先生に着替えさせてもらったりするのですが、ある時、帰ってきたら上も下もチグハグな格好になっていたことがありました。もうビックリしちゃって(笑)。先生もお忙しいでしょうから、コーディネートなんて言っていられないのかもしれません。それで、これではいけないと思い、子供たちにもちゃんと教えることになったんです。

まず「配色は3色で」という基本を教えました。それと、スカートや靴下の色はトップスの模様から1色を取るといいということも。すると、例えばトップスの花柄の中に黄色があれば、黄色い靴下でコーディネートするようになりました。教えるのは手がかかりますが、子供が自立してくれると実は自分が楽という面もあるんですよ。

――
ファッションへのこだわりって、早い子だとどのくらいから出てくるものですか?

石井
うちの長女は4歳の頃から私が選んだ服は着ないようになりましたね。今3歳の息子も、お姉ちゃんたちの影響だと思うのですが、「これは着たくない」なんて言ったりするんですよ。早い子だと2歳くらいから服の好みが出てくるのではないでしょうか。1歳を過ぎたら、子供の趣味を培ってあげるような服選びを手伝ってあげるといいと思います。親が着せたい服を買うのではなく、一緒に買い物に行って「どれが好き?」と子供の好みを聞いて、一緒に選んでみることをおすすめします。

ハレの日はぜひお出かけ服を

好きなブランドで親子ペアルックにも挑戦しては?

――
それにしても子供服はお金がかかりそうですねぇ……。

石井
確かにかかりますね。でも、日常着はリーズナブルなものでいいと思うんです。平日はカジュアルな服を着ていても、お休みの日やお出かけの時によそ行きのした格好をさせる。そういったメリハリが大切です。ハレの日にきちんとした服を着せると、子供も背筋をピンと伸ばして凛とするし、結婚式やお食事会などでもいい子でいてくれるんですよ。

よそ行きの服は後ろにボタンが付いていたり、リボンを結んだり、子供一人では着られないものも多いですが、平日の服は自分で着る、土日は親が手をかけてあげる、甘えさせてあげるといったメリハリも必要だと感じています。今はカジュアル一辺倒でお出かけ着を着ない子が多いですが、ちゃんとしたときはきちんとした服を着るということを、ぜひお子さんに教えてあげてほしいですね。

――
子供服選びに迷うお母さんたちにアドバイスをお願いします。

石井
やはり子供が着やすいことに尽きますね。ボタンが大きいとか、着心地のよい素材だとか、子供が着ていて気持ちがよいと思えるものを選んであげてください。「この服を着ている自分が好き」と子供が思えることも大事です。海外ものを選ぶ場合、ヨーロッパでは夏でもコットンのニットを着ることも多いのですが、高温多湿の日本では暑くて着ていられませんよね。特に赤ちゃんは嫌と言えないので、気をつけてあげてほしいです

――
最後に。最近はどういう服が流行っているのですか?

石井
私の扱っているブランド(De Stales)はクラシックなテイストで、毎年ディテールが変わるくらいで基本の形は変わらず、流行には左右されないのですが、一般的な子供服でのトレンドは、例えばセレブが着た服などが人気です。大人服のブランドの子供ラインも人気があります。親が好きで、子供も着ているんでしょうね。ベタなペアルックではなく、かっこいい親子ペアにも注目が集まっています。まったく同じじゃなくても、素材でつながったりするペアルックも素敵ですよね。さりげない親子ペアはこれからも流行り続けると思います。

男の子とお母さんのペアルックはいいですよ〜。小さな恋人のようで、幸せな気分になれます。「嫌と言われるまでは着続けるぞ!」と、そんな感じですね(笑)。

石井さんがよく利用するAll Aboutのサイト

次回の編集長インタビューは【世界のエアライン】ガイドの秋本 俊二さんです。