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| 第21回:「女性のキャリア」ガイド 泉 まつお |
2005年06月15日
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| 「All About」を支える約300名のガイド。ガイドは一つのテーマに一人だけ。厳しい審査を何度も通りぬけ、そのテーマのナビゲーターとなる。彼らがそのテーマに魅せられた理由とは?All Aboutを通して発信したいこととは何なのか?このインタビューでガイドたちの素顔に迫ります。
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| Photo by Hiroyuki Takashima |
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| 編集長インタビュー第21回目は、「女性のキャリア」ガイドの泉 まつおさん。結婚・出産とキャリアの間で悩む女性たちが増えている中で、女性にとってのキャリアとは何か、お話いただきました。 |
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| ■「女性」「既婚」「4大卒」 |
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| それだけで就職ができなかった時代 |
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- 森川:
- 泉さんは、ご主人と一緒に編集プロダクションを運営なさっていると伺いましたが、そういったお仕事はいつ頃からされているんですか?
- 泉:
- じつは、大学を卒業してすぐに就いた仕事は、中学校の体育教師だったんですが…
- 森川:
- 体育の先生ですか!?
- 泉:
- はい、そうなんです(笑)。 でも、教員になってすぐに結婚し、引っ越すことになったので、1年で辞めてしまいました。また何か別の仕事を探せばいいかな、と思って。ところが、引っ越した先が地方ということもあり、就職口がとても少なかったんですね。おまけに私は「女性」で「既婚」で「4大卒」。当時の企業が採りたくない人の見本のようなものです。何社もトライしましたが、ことごとく落とされてしまいました。
- 森川:
- たしかに。当時は男女の雇用にまだまだ差がありましたし、まして、ご結婚されていて4年制大学卒の女性となると、かなり厳しかったでしょうね。
- 泉:
- そうなんです。それで仕方なく、アルバイトをしていました。スイミングスクールの先生とか、家庭教師とかホントにいろいろと…。そんな時、たまたま夫の友人が我が家に遊びに来て、「ライターが足りないからやってみる?」と声をかけられたんです。それで、なんとなく「じゃあ、やってみようかな」と。
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- 森川:
- そうなんですか。でも、ライターになるというのは、なかなか勇気がいることですよね。もともと書くことがお好きだったとか?
- 泉:
- いえいえ、まったく!何かを書くなんて学校の作文以来でしたから。今、振り返ると、ずいぶん無謀だったなと思いますが、その時に、ライターの仕事は、たくさんの人に会って話を聞けたり、知らない場所を訪れることができると聞いて、これは楽しそうな仕事だと思ったんですね。で、気がつけばもう15年もライターをやっています。
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| ■自分の考えを伝えるだけがガイドではない |
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| ともに考え成長するサイトを目指して |
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- 森川:
- ライターのお仕事と言っても、幅が広いと思いますが、泉さんは、どんなテーマについて書かれることが多いんですか?
- 泉:
- 大きく言うと、人の人生(笑)。就職・転職情報の雑誌やWebサイトのコンテンツで転職者の方の心の動きを伺ったり、採用側の気持ちを聞いたり。おケイコ情報誌や結婚情報誌の仕事もしているので、女性に会ってお話を聞く機会がとても多いですね。
- 森川:
- そういったご経験を活かして、ガイドになろうと思われたのですか?
- 泉:
- いえ、「ガイドをやってみては?」と夫に薦められた時、最初は、それはちょっとできないな、と思っていました。怖かったというか。
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- 森川:
- 怖かったと言うと?
- 泉:
- 私の場合、もともと“世の中にこれを伝えたい”という気持ちで今の仕事を始めたわけではないので、どちらかというと日頃から、いただいた「お題」について精一杯やるといったスタンスで仕事をしています。たとえば、記事に私の名前が載ることはあっても、私が言いたいことを書いているわけではなく、その記事として伝えるべきことを取材を通して書いているという感じですね。なので、ガイドとして自分の名前と顔を出し、自分の意見を世の中に語り掛けるのは抵抗がありました。
- 森川:
- そうすると、何かをきっかけに、ガイドをやろうという気持ちに変わっていかれたのですか?
- 泉:
- しばらく経つうちに、何も自分の意見や考えを読者に伝えることばかりがガイドの役割ではないという気がしてきたんですね。私が仕事やキャリアに迷ったり悩んだりしている女性たちに向けて、中立的な立場でテーマを投げかけ、みなさんからの意見や考えを問う。そして、みんなで考え一緒に成長していく。それもひとつのガイドのカタチなのかなと思うようになりました。そもそも、「女性のキャリアとは?」という問いに正解なんてないんですから。みんなで考えればいいのかなと。
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| ■闇雲に焦ってしまうのは禁物 |
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| まずは、今の仕事や自分を大切に |
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- 森川:
- 実際にガイドになられてみて、いかがでしょう。読者からはどんな声が届きますか?
- 泉:
- やはり、結婚や出産と、仕事との関係に悩んでいる方が多いようです。
- 森川:
- 最近は、結婚後も働きたいという女性が増えていますから、そうなると、出産はどうしよう?その先の仕事は?と、悩みや不安はつきませんね。
- 泉:
- そうですね。難しいところですが、あれもこれもと欲張るのは厳しいかもしれません。たとえば、仕事を続けたとしても、ある時期は子育てにウエイトを置き、その時期を過ぎたらまた仕事に力を注ぐとか、5年間は思い切って子育てに専念するとか、メリハリをつけて過ごしてきた人はいいキャリアが積めているような気がします。
- 森川:
- なるほど。そうすると、仕事への復帰が心配になるのでは?
- 泉:
- どなたのお話だったか忘れてしまったのですが、80代で今も現役で活躍している方が、子育ての間の5年やそこらのブランクなんて、80年の人生から見れば取るに足らないものだとおっしゃっていました。
- 森川:
- すごい!達観されてらっしゃるんですね。でもそうなれるのは、まだずっと先で、今の段階では、なかなか踏ん切りがつかないんですよね(笑)。
- 泉:
- そうですね。ただ、その時に備えて何かを学ばなければ、資格を取らなければと焦ってしまうのではなく、今の仕事や自分にあるものを大切にしたほうが良いような気がします。たとえば、仕事への復帰のためには、産休なり退職なりをする前の期間を大切にするといいと思うんです。いざ辞めるとなった時に、惜しい人材と思われることができればシメたもので、そうすれば、また声がかかるきっかけになります。
- 森川:
- そうなれれば、ニーズはあると?
- 泉:
- あります。だって、仕事ができる人は絶対に必要とされるんですから。よく「私って、何もできないんです。これから先、どうしたらいいんでしょう?」という声を聞きますが、でも、そう言ってしまうと、よほど特別な能力がない限り、私も含めみんな同じなんですね。私も、今の仕事に関してはなんの資格もありませんから。
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- 森川:
- たしかに、そうかもしれません。
- 泉:
- けれど、ちゃんと何年も働いてきた人に、「何もない」ということはあり得ないと私は思っています。
- 森川:
- 必ず何かが身についているはず、ということですね?
- 泉:
- たとえばそれが「私は絶対に伝票処理を間違えません」でも「気立てのよさは天下一品!」でも、それは全部「キャリア」だと思うんです。「5年間子育てに専念しました」ということだってそう。キャリアというと、資格とか華々しい経歴とかそういったものを想像しがちですが、私はキャリアとは経験のことだと思うんですね。だから、どんなに些細に見えることでも、それはキャリアなんです。経験を積んだ人って絶対に必要だと思いませんか?
- 森川:
- 思います。会社にとっても、働く仲間としても、すごく大切な存在ですよね。
- 泉:
- 何かをずっとやり続けた人、突き詰めてやってきた人は絶対にキャリアが身についているんです。資格名なんてついていなくても。
- 森川:
- 資格とか勉強とかも大切ですが、そこにばかりこだわってしまうのは、違いますよね。
- 泉:
- どの経験も立派なキャリアですから、闇雲に焦らず、それを活かして欲しいなと思います。私にとってのガイドもひとつの貴重な経験。たくさんの女性の声を聞きながら、ともに成長していけたらいいですね。
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